代表 小谷野幹雄のブログ

2013年02月28日倫理とリスク・リターン~食品偽装再び~

小谷野です。

 

また食品偽装発覚です。
老舗酒造会社が、安酒に高級品ラベルを貼って出荷したり、

純米酒に醸造アルコールを足したりと、

日本酒好きには怒り心頭です。

ビジネススクールの教科を通じてこの事件をみると、2つの側面が浮かび上がります。

 

ひとつは企業倫理(Business Ethics)です。
企業行動は社会に大きな影響を与えるのであるから、

企業とその従業員の倫理観が高くなければ存続は望めない。

 

 

もうひとつが、リスクとリターンの理論です。
株式投資でも事業においてもリスクとリターンを明確に定義、測定、

比較検討して意思決定する事が重要との理論です。

 

小さなリターン(収益)しか見込めないのに大きなリスクをとってはならないという、

米国大学院まで行って学ばなくても分かる理論ですが、

現実にはこのような意思決定は数多くなされます。

 

 

今回の事件である食品偽装は、雪印、ミートホープ、船場吉兆など、

過去の事例をあげるまでもなく、企業の存続ができなくなるリスクがある行為です。

企業倒産という最大のリスクをとって、いくらのリターン(収益)を追求したのでしょうか。

また発覚したのが、従業員の告発や消費者のクレームではなく、

国税局の調査というのは、根の深い問題です。

 

 

~ まじめに日本酒造りをしている人の苦悩顔が浮かぶ 小谷野でした ~

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