代表 小谷野幹雄のブログ

2025年03月19日蔦屋重三郎 ~漫画王?~

小谷野です。

今年のNHK大河ドラマ「べらぼう」がヒットしており、江戸のメディア王、蔦屋重三郎の話題が街にあふれています。

 

 

「蔦重(つたじゅう)」が世に送り出した作家は、弥次(やじ)さん喜多(きた)さんの東海道中膝栗毛の「十返舎一九」、南総里見八犬伝の「曲亭馬琴」その他多数、絵師では、東洲斎写楽、喜多川歌麿などの著名人をはじめ、江戸文化を代表する様々な人々を発掘しました。

しかし全てが順風満帆ではなく、出版物が幕政への批判とされ、財産の半分を没取される「身上半減」という処分まで受けています。

 

浅草寺の東側の台東区民会館9Fでは、大河ドラマ「べらぼう」館が本年中オープンしており、その時代背景を覗くことができます。

土産コーナーもことのほか充実しています。

 

また、國學院大学渋谷キャンパス内にある大学博物館では、企画展「江戸の本屋さん – 板元と庶民文学の隆盛 -」(~2025年4月20日)が開催中です。

たまたま、この企画展で國學院大學文学部教授の中村正明教授に、「蔦重(つたじゅう)」と江戸の本屋さんの仕組みについて、直接話を伺うことができました。

 

 

<草双紙(*)の分類>

 (*くさぞうし)江戸時代、大衆向けに書かれた絵入り小説本の総称

・「赤本」 幼児女性向け

・「黒本・青本」:子供向け

・「黄表紙」:大人向け、庶民風俗・文化を滑稽に描く物語

  蔦屋重三郎の黄表紙は次々とヒット

・「合巻」:大人向け長編物語

 

 

蔦重(つたじゅう)の出版物は精緻で楽しい絵がふんだんに入っており、誰でも読みやすそうで、現代の漫画本(コミック)に近いと感じました。

世界のトップをいく日本の漫画文化のルーツは、江戸時代の草双紙にあったのでしょうか。

これだけ長い歴史があれば強いはずです。

 

 

~漫画は歴史も世界一、小谷野でした~

 

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