- HOME
- 代表 小谷野幹雄のブログ
- 再雇用という働き方 ~ミドルシニアのキャリア戦略~
小谷野です。
「再雇用という働き方」(PHP研究所2025.8 坂本貴志・松雄茂(リクルート)共著)を読みました。
私の友人も60歳を超えて、再雇用という形で企業で働くケースが増えてきました。しかし、多くの友人は再雇用期限の5年を待たずに退職してしまいます。年下の上司への気遣いや、会社での自分の存在意義など、様々悩んでの決断のようです。そんな再雇用の現場での戦略について書かれたのがこちらの書籍です。
(現代の雇用者のキャリア3ステージ)
(1) 現役時代(20~50歳)
(2) ミドルシニア期(50-65歳)
(3) シニア期(65歳以上)
(高齢期キャリアの構造)
2013年に、希望者全員の65歳までの雇用が原則として義務化され、2021年には高年齢者雇用安定法の改正により70歳までの就業機会を確保することが企業の努力目標となりました。
同じ企業で働き続ける人の割合は60歳で大きく下がり、61歳で3割程度、62歳以降は1割程度まで下がり、意外にも転職が多いようです。
(年下上司からみた年上部下)
そもそも持ちたくない/気を遣う/自分で目標設定も業務も進めてほしい/若手のモチベーションを下げないでほしい
(年上部下から見た年下上司)
年下上司の遠慮を感じる/自分のことを気にかけてくれない/業務上の期待もしてくれない/面倒な部下と思われている
(ミドルシニアの活躍のためには)
*職責に照らした目標設定
部長・課長などのポストはオフになり給与は下がるが、ミドルシニアは一般社員よりも高い職責にある。
*イエローカードを出す
待遇を下げるなどと、正面から伝えて今後の行動変容を促す
*説明責任を果たす
再雇用者にも職責などについて徹底的な説明をする。
*時には大きな挑戦を促す
*人事・経営層の変革も必要
現場のマネージャー(年下上司)依存ではなく、本部人事や上層部が関わる必要がある。
深刻な人手不足と人口減の構造的な供給不足問題を抱える日本の労働市場では、ミドルシニアやシニア層が重要な役割を担う必要がある。
~定年制度が無くなる? 小谷野でした~
