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- 92歳の宙乗り ~8月納涼歌舞伎~
小谷野です。
前回は85歳の若大将、加山雄三さんのコンサートを取り上げました。
80歳前後の方々の演奏力や歌唱力、81歳の徳光さんキレキレの司会進行力に先週は感銘を受けました。
今回は、92歳で歌舞伎座の宙乗りを1ヶ月間も行う市川寿猿さんの紹介です。
8月納涼歌舞伎は先週末から始まりました。
その第三部は、弥次(やじ)さん、喜多(きた)さんの気ままな旅でお馴染みの十返舎一九原作、「東海道中膝栗毛」です。膝栗毛とは、自分の膝をウマの代わりに使う徒歩旅行の意味です。
弥次さんには高麗屋の松本幸四郎、喜多さんには澤瀉屋の市川猿之助、早変わり役は次世代の松本染五郎(幸四郎の息子)、市川団子(香川照之、市川中車の息子)、そして脚本・演出が市川猿之助ですから、松竹新喜劇かと思うほど、原作がデフォルメされたコメディー芝居に仕上がっていました。
また、戦いのシーンは、大滝での流れる水しぶきの中で行われ、前方の席には、水よけのビニルシートを配られるほど、納涼らしい演出でした。
ところで、出演者の1人である市川寿猿は、澤瀉屋一門の最長老の1930年生まれで御年92歳ですが、市川猿之助3代の舞台を今も支えています。
今回の寿猿の役どころは、台詞も多目で、2つのグループの争いの審判役で、暴力による争いが収まるように平和を願い、鳩の姿になって空へ飛び立っていきます。
現在、世界最高齢の宙乗りとしてギネスに申請中だそうです。
~ギネス認定なるか、小谷野でした~