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- 未来の医療年表 ~イノベーションで変わる医療~
小谷野です。
今週は2年ぶりに人間ドッグを受けたこともあり、病気克服の未来年表の話です。「未来の医療年表(講談社2020.9.20)」の著者、奥真也博士は、東大医学部卒後、英仏に留学、医療未来学の第一人者といわれます。
・2023年 オンライン(リモート)診療の普及
現状では、慢性疾患の患者で同じ薬の処方を受けるためのオンライン診療が主であるが、規制緩和が進み、医師の五感と同じレベルの情報がオンラインでも得られるようになり、急速に普及すると予測する。
2020年4月からは特例としてコロナ感染が終息するまでの間、初診であっても電話やオンライン診療が認められています。
・2030年 AI診療が主流に
X線、CT、MRI、超音波画像の診断は、AI診断が人間の医師のレベルを超える水準になっている。人間の「五感」を頼りにした画像診療からAI画像診療へ大きく変化する。
薬の飲み方においても、AIによる投薬中のデーター解析から、複数薬の最適化を計算した細かな処方が可能になる。
・2035年 多くの癌を克服
ヒトの遺伝子配列の解析が進み、遺伝子に直接アプローチする「分子標的薬」という治療薬が誕生している。分子標的薬は、患者の遺伝子情報を元に癌を引き起こす特定の遺伝子の異常に攻撃し、縮小もしくは死滅させる薬である。
もうひとつが、ノーベル賞受賞者、本庶佑博士らが開発した「免疫チェックポイント阻害剤」である。がん細胞は免疫能力にブレーキをかけるが、これを阻害し免疫力を目覚めさせ癌を退治する薬である。
この2つの薬の最適組み合わせにより、多くの癌が克服できる可能性が高い。
・2040年 遺伝子解析で神経難病を克服
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、筋肉を動かす神経細胞(ニューロン)に異常が発生する。2019年に遺伝子が特定されたので、分子標的薬の開発により克服の可能性がある。
・2040年 糖尿病克服
様々な型が存在し1つの薬では対応できず、遺伝子の型に応じた治療が必要だが、2035年頃には糖尿病の原因遺伝子が解明され、2040年には克服できる可能性がある。
~未来の自分年表を考える、小谷野でした~