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- 「103万円の壁」議論 ~夫婦自立への引き金になるか~
小谷野です。
「年収103万円の壁」の論議がまたまた行われています。
住民税・所得税・社会保険負担の壁として、年収100万円、103万円、106万円、130万円、150万円、201万円にそれぞれ壁があります。
メディアは取り上げませんが、高校生の子供がいる世帯は、上記よりも遙かに高い壁があります。
配偶者と合計する世帯収入が一定金額を超えると、何百時間もの労働収入が消滅する、高校授業料無償化の年収の壁もあります。
詳しくは、過去のブログを参照してください。
今回は、「壁」を引き上げて178万円の壁にする議論が行われています。
収入に壁を設けるのではなく、夫婦合算課税などの議論をしないと、夫婦自立への道は遠のく気がします。
<シンガポールでのショック>
先月のシンガポール訪問では様々な人と交流をして、ショックを受けたことがあります。
(1人あたりGDPで2倍以上)
1人あたりのGDP(2023年)は、シンガポールは8.4万ドル、日本は3.3万ドルになっていました。
かつて、日本はアジアの雄であり、1人あたりのGDPは突出した1位でした。
今は、円安の進行もあり、マカオ、香港、韓国にまで抜かれています。
(世帯収入では4倍以上)
この1人当たりの経済指標を見て驚いていたところに、追い打ちをかけられました。
世帯比較ではシンガポールは日本より4倍以上裕福だといわれたのです。
最初は意味が分からずポカンとしていましたが、理解できました。
シンガポールでは、欧米や他のアジア諸国と同じで、多くの夫婦がそれぞれ経済的に自立しており、夫より妻の収入の方が多いこともよくあると言います。
日本では、主たる収入は1人という世帯が相変わらず多いと聞いていると言われました。
日本で連日報道される「年収103万円の壁」は、夫婦が自立している国の人には、議論が盛り上がっている理由が分からないかもしれません。
~財布も別々の時代に、小谷野でした~