代表 小谷野幹雄のブログ

2024年11月21日資金運用 ~米国株式市場(1)~

小谷野です。

米国は新しい大統領が決まってから、株式市場は好調のようです。

私の知人は日本居住者ですが、日本株式ではなく米国株式への投資を中心に行っているので、その理由を聞いてみました。

 

1.株価の上昇力

過去30年間、過去10年間においても、(注)日本の株価指数である日経平均と米国の株価指数であるダウ平均やS&Pのパフォーマンスの差が大き過ぎると言います。

 

例えば、1988年1月1日を1として35年間のパフォーマンスは、日経平均は1.4倍、S&P500指数は18.5倍です。

同じ通貨での指数比較ですから為替差損益はありません。

株価上昇率、すなわち資産評価の増加率が桁違いになっています。

アベノミクス等で日本の株価が上昇した最近10年を見てもS&Pは3.7倍に上昇、日経平均の2倍と大きな差があります。(グラフ参照)

日本の株式市場で、個別銘柄への投資で長年高収益を上げている人もいるようですが、会社四季報の熟読など相当の勉強が必要のようです。

本業が忙しい人が行う、インデックス(株価指数)投資では安定的に収益を稼ぐのは難しいと言います。

 

 

 

(注)日米の株価指数(インデックス)

<日本のインデックス>

・日経平均株価(日経225):東証プライム(旧1部上場会社)から業種バランス、市場流動性の高い銘柄から日経新聞社が選定する。

・TOPIX(東証株価指数):東証に上場している銘柄を広く網羅して指数化しており、日本の株全体の動きが把握できる。

 

<米国のインデックス>

・ダウ工業30種(NYダウ):企業の成長性、投資家の関心度等を基準に30銘柄を選定

・S&P500指数:代表的な500銘柄で米国株式市場の時価総額の80%を占める

・ナスダック総合指数:米国新興企業向けの株式市場NASDAQに上場している銘柄の株価指数

 

 

何故、日本の株価のパフォーマンスが劣るのか、もちろん最大の理由は日本企業と米国企業の収益力や成長力の差ですが、それだけではないと知人は言います。

 

 

1.上場会社の役員報酬の株価連動性

日米の経営者では、自社の株価に対する思い入れの強さが異なると、知人は明言します。

日本も最近、役員報酬に業績連動型やストックオプション制度等が導入されていますが、株価に連動する報酬割合は未だ低く、決められた毎月の現金給与が主要な収入となっています。

米国NASDAQ上場のコンサル会社「WTW社」の調査によれば、日欧米の売上1兆円以上の企業調査において、日本の役員報酬のうち株価に連動する割合は3割、米国では株価に連動する報酬割合は7割を超えています。

つまり自社株価の上昇が、役員個人としての収入に直結しているので、自社の株価を上げるための役員のモチベーションは高く、株主と役員の利害が一致していると言えるようです。

 

 

(次回以降に続く)

 

~トランプ就任後の株価は? 小谷野でした~

 

 

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