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- 経営は値決め~利益の最大化~
小谷野です。
かつてビジネススクールで価格理論(Pricing Theory)を学んだときに、こんなケースがありました。
高齢者が2ヶ月後にNYからシカゴに飛ぶために支払う航空運賃と、ビジネスでどうしても明日、飛ばなければならない人の航空券の価値は全く異なり、10倍の値付けも可能である。
このような利益を最大化するために、航空会社はシステム投資に何百億円も費やすと書かれていました。
最近、このような価格理論を徹底して追求しているケースをいくつか見ました。
<ビジネスホテル>
あるビジネスホテルグループでは、1ヶ月も前に満室になっている店舗があると、その支配人は叱責されるそうです。
早期に満室になるということは、値決めが甘く逸失利益が大きいとの評価になるそうです。
つまり直前に満室になるような価格戦略で利益を最大化することが求められているそうです。ホテル不足の環境もあり、この戦略をとってから客単価が3倍以上になった店舗もあるそうです。
<時間貸駐車場>
時間貸駐車場にとっての、値付戦略は経営の根幹のようです。
近くに工事現場があるのか、大きなオフィスビルがあるのか、周辺競合の駐車場の稼働率は、
・・・事細かく調査するそうです。そして、環境の変化に応じて価格変更を頻繁に行うそうです。
<ゴルフ場>
北海道のあるゴルフ場は、7月のプレー代金8万円と提示しているところがあります。本州の高級ゴルフクラブでも見たことがない値段の高さです。
7月は、本州は梅雨入りで暑くなる不快な時期ですが、湿気も暑気も無く快適にできるシーズン限定での値付けのようです。