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- 上村松園生誕150年 ~いま大阪が熱い~
小谷野です。
近代美人画の三大画家は、上村松園、鏑木清方、伊東深水と言われます。
明治から昭和にかけて活躍し、独自の美人画を確立しました。
その中で個人的に、最もお気に入りは上村松園(1875-1949)です。
女性の顔形、表情、髪の生え際の微細な表現、絵の構図のすばらしさに、長時間見とれてしまいます。
3大画家のうち唯一の女性であり、女性として初めて文化勲章を受けました。
女性が仕事を持つことなど考えられなかった時代に、自立女性として先駆け的な存在でした。
大阪中之島美術館の「生誕150年記念 上村松園」(~2025.6.1まで)に行ってきました。
全国から、実に100を超える上村松園の作品が集まっていました。
これだけ多くの上村松園の作品を一度に見た経験はなく、2時間を超える時間が必要でした。
近鉄がスポンサーで、上村家が松園の作品を寄付して設立した、奈良の松伯美術館所蔵の多くの作品、下絵も展示されていました。
ちなみに東京では、山種美術館(渋谷区広尾)において、「上村松園と麗しき女性たち(生誕150年記念)」として、山種美術館が保有する、上村松園全作品18点の展示が始まりました。(2025.5.17-7.27)
ところで現在、大阪において大きな美術企画がもう一つあります。
2年かけてリニューアルした大阪市立美術館では、現在「日本国宝展」(~2025.6.15)を開催しています。
実に130点もの国宝が全国から集まっています。
国宝は数点あれば企画展が開催できますが、今回は130点もあります。
伊藤若冲、雪舟、狩野永徳、長谷川等伯等々の日本画も素晴らしいのですが、珍しいと感じたのは、教科書にも出ている奈良唐招提寺の鑑真和上坐像です。
現地に行っても本物を見ることはめったにできませんが、今回は鑑真像の後ろも横も、全方位からの鑑賞が可能でした。
大阪は現在、万国博覧会EXPO2025でも盛り上がっています。
~ほんまにすごいわ、小谷野でした~
(「待月」 吉野石膏コレクション 撮影許可有)