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- 「人を動かす最高の言葉」(1)~日経名物コラム「有訓無訓」より~
小谷野です。
ある道をひたすらに究めた経営者や有識者である先達者の含蓄深き金言の数々が、『人を動かす最高の言葉』(日経BP社2019.8)として出版されています。
40年以上続く日経ビジネスの人気コラム、「有訓無訓」をまとめたものです。
1. 逡巡は企業の将来を危うくする(セコム元会長:飯田亮)
経営のトップにあるものが最も嫌うべきことは逡巡である。
無用なためらい、やらない理由を先に考えて手を付けない姿勢、その結果タイミングを失する過ちは罪が重い。
1. 母親から教わった商人の原点「ないない尽くし」の贈り物(イトーヨーカ堂元会長伊藤雅俊)
お客様は来てくれないもの、取引先は商品を卸してくれないもの、銀行はお金を貸してくれないもの、これが商売の原点であることを学んだそうです。
現在の日本は豊かになり、黙っていてもお客様はきてくれるもの、商品は入れてくれるもの、銀行は貸してくれるもの、という感覚に慣れきってしまい、顧客満足(CS)などもっともらしい言葉は氾濫しているが、根本の問題が分からずに技術に走っている。
1. 経営とは「心意気と算盤」(エステー元会長 鈴木喬)
経営者は常に心意気と算盤の間で揺れ動いている。
社長の心意気は重要だが、数字感覚を失ってしまうと立ち行かなくなる。
算盤勘定だけでは社員も経営者も精神的に参ってしまうので、バランスが重要だ。
1. 世界で頼りになるのは「失敗から得る教訓だけ」(元YKK会長 吉田忠裕)
海外事業展開には、商売のルールから人付き合いまで、現地の行動原理を企業として身に着ける必要があり、過去の多くの失敗が教訓として生きている。
カリスマ創業者の父の言葉を真似ても、人の心は動かせない。
1. サービスは「100-1=0」 ブランドは10秒で崩れる(帝国ホテル元会長 藤居寛)
帝国ホテルに対する評価は「さすが帝国ホテル」というお褒めの言葉か、「帝国ホテルともあろうものが」という叱責の言葉の両極端に分かれます。
帝国ホテルのサービスの教訓の算式は「100-1=0」です。
1人の従業員がお客様の気分を害することがあれば、ホテル全体の評価は地に落ちてしまいます。
だから100-1は99ではなくて0、100年かけて築き上げてきたブランド価値も10秒で失われる。
~100-1=100になりたい、小谷野でした~