代表 小谷野幹雄のブログ

2023年11月22日繰り返される投資詐欺(1)~騙す手口・守る手口~

小谷野です。

株式市場が30年ぶりの活況ということもあり、怪しい投資話を周辺で多く聞くようになりました。

先日も、元本保証あり、確定高利回り、税金はゼロをアピールした海外ファンドの投資に関して相談を受けました。

 

公認会計士として、資金運用に拘わる様々な詐欺事件に遭遇しました。

定石的な手口が繰り返され、真面目に生きてきた人の人生を破綻させる事件を今も繰り返し見ています。

共通的な特徴が多く有りますので、シリーズにして情報発信したいと思います。

 

 

 <共通の特徴>

 

1.ファンド名称が厳(おごそ)か

ロイヤル、ソブリン、・・・ 

経験上、欧州の王室をイメージさせる名称が多く、相手に安心感や信頼感を与える目的と思われます。

 

 

1.元本保証があるという手口

(1)誰が保証しているのか

「元本保証」と言う言葉に、一般の人は安心感を覚え、安全な投資と誤解します。

誰が、元本保証をしているかを理解する必要があります。

保証している組織が大手金融機関や著名な上場会社であれば、信用が高いですが(そもそも元本保証などしません)、通常は保証能力のない法人の保証です。

資産の無い会社や資産のない個人が保証していても保証は全く無意味です。

そもそも、元本保証は詐欺師の「言葉」だけで、実際の書面では確認できないものもありました。

 

(2)元本保証にかかる手の込んだ詐欺

ロイズ保険との契約により元本保証をしていると、ロイズとの契約書を営業で活用している事例がありました。

そもそも、資金運用の元本保証をする保険取引自体が異常なことです。

元本保証の保険料を支払って、まともな資産運用の成果を出すのは難しいと思います。

遭遇した事件は手が込んでいて、ファンドの組成時に実際にロイズと保険契約を締結しており、その後すぐに保険契約を解約していました。

 

(3)不動産投資でも家賃保証という落とし穴

不動産投資でも同じく、家賃「保証」と言う言葉に安心して投資判断する人が多いようです。

空室がでても借り上げ会社が家賃を支払ってくれるのでリスクがないと誤解します。

誰が家賃保証をしてくれるのか、その会社が家賃を保証して支払う資力があるのか、確認する人は少ないようです。

保証でなく業者の努力目標であるとの認識が必要です。

問題は家賃保証があることで、不動産物件を相場より相当高く購入するケースが多いことです。

不動産物件自体の価値をセカンドオピニオンで入手し、正当な購入価格であるかを判断するが重要です。

通常は借り入れを伴う賃貸不動産投資ですが、保証された家賃の入金が一度もなく借入返済ができず初期で破綻したケースもありました。

 

 

(続く)

 

 

~妻には永久の愛を保証、小谷野でした~

 

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