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- 「最強リーダーの話す力」 ~こわあたたかく~
小谷野です。
NHKキャスターであった矢野香さんの「最強リーダーの話す力(ディスカバー・トゥエンティワン2022年9月)」は、沢山あるスピーチ本の中で、とても分かり易く、誰でも実践できそうな内容です。
矢野さんは、長崎大学で心理学、コミュニケーション論の准教授であり、スピーチ・コンサルタントもされています。
Ⅰ.「注目を集める」
1.登場を制する
「足音」を力強く相手に聞かせる。
第一印象は声ではなく、足音で作られる。
歩幅は肩幅以上で、靴音を高く響かせ、自信がある印象を与える。
2.まばたきせずに名乗る
相手への名乗りは、相手を見ながら、まばたきせずに行う。
まばたきの回数が多いと、自信なさそうなリーダにみえるそうです。
3.レトリカル・クエスチョン(修辞疑問)
疑問形で、伝え事を強調し、聴衆を巻き込む。
引用されていた、ビッグボス、日本ハムファイターズ新庄監督の就任発言、
「暴れてもいいですか? 感動させていいですか? 泣き笑いさせてもいいですか?」が、
典型的な、Rhetorical questionのようです。
4.沈黙する
重要なことを伝える、注目を浴びるために沈黙をうまく使う。
個人的にも講演会でよく使う手法です。
5.キーフレーズを刻み込む
キング牧師の「I Have a Dream」など12~15文字程度のキーフレーズが
相手の記憶に残る長さだそうです。
以下は他章の項目ですが、いずれも分かり易く、興味深い内容でした。
Ⅱ. 高揚感を高める
対極に置く/思い出させる/声のエネルギーを変える
Ⅲ. 信頼感を与える
事前分析/表現マネジメント
Ⅳ. 基準を示す
能動態で語る/言い切る
Ⅵ. 器の大きさを見せる
リーダーは「こわあたたかく(*)」あれ/弱みを見せる
(*)「怖い」と「暖かい」を組み合わせた筆者の造語
松下幸之助のリーダー論でいう「寛厳自在」
~役者が板に付かない、小谷野でした~