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- ステーションギャラリー ~東京駅にある美術館~
小谷野です。
東京駅の構内に美術館があるのはあまり知られていないようです。
東京ステーションギャラリーは、東日本鉄道文化財団が運営しています。
大規模で子供に大人気の「鉄道博物館」(さいたま大宮)、「旧新橋停車場 ~鉄道歴史展示室~」「旧万世橋駅」、「青梅鉄道公園(現在改装中)」なども、同じ財団の運営です。
東京ステーションギャラリーでは、現在、「どうぶつ百景 江戸東京博物館(*1)コレクションより」と題して、浮世絵をはじめ美術品、工芸品240点が集結しています。
本展は、2022年にパリ日本文化会館で好評を博した「いきもの:江戸東京 動物たちとの暮らし」の凱旋展示となっています。
この展示会では、大都会、江戸・東京において人々が動物とどのように接してきたかが分かります。
米国の動物学者エドワード・モースは、日本人の動物を「さん」づけで呼ぶ関係に驚いたそうです。
犬や猫が大変かわいがられ、江戸時代は、個人で犬を飼うよりも町で飼っている方が多く、町の癒しになっていたようです。
生類憐れみの令(*2)は行き過ぎでしたが、弱った馬などの殺傷も許されず、大切に扱っていたようです。
江戸時代に牛や馬などを食することがなく、家畜として食するようになったのは明治になってからのようです。
江戸時代までは家畜は労働力として貴重で、食の対象ではなかったそうです。
花魁(おいらん)のそばには、猫が描かれることが多く、花街においても動物は重要な癒しであったようです。
(*1)江戸東京博物館 1993年の開業から30年以上経過し、大規模改修にはいり2025年度までの長期休館中です。
(*2) 生類憐れみの令:5代将軍徳川綱吉によって制定された。
保護する対象は、捨て子、病人、高齢者、そして動物。
動物には犬、猫、馬、牛、鳥はじめ、虫まで及びました。
次の6代将軍家宣(いえのぶ)が廃止しました。
~頭髪憐みの令、小谷野でした~