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税理士変更のデメリットは?「ダメな税理士」「税務調査」「コロコロ変える」を防ぐ断り方とタイミング

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税理士変更のデメリットは?「ダメな税理士」「税務調査」「コロコロ変える」を防ぐ断り方とタイミング

税理士を変更する際、デメリットはあるのでしょうか?顧問税理士の対応やアドバイスに不満があり、税理士の変更を検討しているなら、税理士を変更するデメリットが気になるでしょう。この記事では、税理士を変更するデメリットと対策、円滑に税理士変更手続きを進めるポイントについて解説します。

税理士変更のデメリットとは?

税理士を変更するデメリットのイメージ

税理士の対応に納得がいかない場合、税理士の変更はメリットになりますが、デメリットもあります。税理士変更のデメリットを把握し、リスクを減らす対策を取ることで、税理士変更手続きを円滑に進められるはずです。ここでは、税理士を変更するときに起こり得るデメリットについて詳しく解説します。

新しい税理士との引継ぎがうまくいかない

旧税理士と新しい税理士との引継ぎが上手くいかず、業務に支障が出ることがあります。旧税理士との関係性が悪化すると、解約時に必要な書類の受け渡しが滞ったり、適切なサポートを受けられなくなったりするからです。新しい税理士にスムーズに業務を引き継ぐためには、以下の会計データや資料が必要です。

  • 請求書
  • 領収書
  • 年末調整関係書類
  • 決算書
  • 税務署への提出書類
  • 定款
  • 登記簿謄本
  • データに関する書類

旧税理士に対する不満を、言葉や態度で本人に示してしまうと、旧税理士からの協力を得にくくなります。旧税理士に不満や怒りの気持ちがあっても、これまで対応してくれたことに感謝の気持ちを示すことで、相手を不快にさせないようにしましょう。

法外な契約解除料を要求された

税理士の変更タイミングを見誤ると、契約解除料を支払うことになるかもしれません。レアケースですが、常識を超えた違約金を請求してくる税理士もいます。契約解除料の支払いを免れるためには、税理士との契約書の確認が大切です。契約書の内容に沿って税理士解約手続きを進めれば、違約金や契約解除料を請求されることはありません。

しかし、税理士と交わした顧問契約書に違約金に関する条項がある場合、それに基づいて契約解除料を請求されることがあります。税理士解約を検討したときは、契約期間を含めて契約内容をよく確認し、違約金が発生しないタイミングを見計らいましょう。

税務調査対応ができない

新しい税理士に変更するタイミングによっては、税務調査への対応が難しくなります。税務調査は、確定申告や法定調書の内容に不備や誤りがないかを確認するための調査です。そのため、確定申告書類や法定調書の作成をサポート、代行した税理士の協力が欠かせません。

税務調査のときに税理士に立ち合ってもらうことで、税務調査官からの指摘に対応してくれます。税務調査が決まっているときは、調査が完全に終わるまで、修正申告があるときは手続きが終わるまで税理士の変更を見合わせることを検討しましょう。

期待する効果がないケースも

税理士を変更したからといって、期待するほどの効果がないこともあり得ます。顧客の財務状況や税務への理解不足の可能性があるからです。また、新しい税理士が旧税理士と似たようなタイプの税理士だった場合、同じような不満を持つかもしれません。

新しい税理士は、顧客の業務内容や財務状況、税務申告について、深く理解するまである程度の時間がかかります。これにより、適切な税務戦略や節税対策ができなくなる可能性があります。たとえば、新税理士が個人事業主の確定申告の経験が浅い場合、納税額が上がることもあるのです。

税理士変更をメリットとするためには、税理士変更のタイミングが重要です。税理士の対応に不満があるからといって、確定申告期間中に税理士を急に変更するのはおすすめできません。対応が後回しになったりしがちだからです。税務調査や確定申告手続きが済んだタイミングで変更することで、時間に余裕をもって円滑な引継ぎができるでしょう。

税理士をコロコロ変えることになるかも

新しい税理士の選定を誤ってしまうと、税理士をコロコロ変えることになるかもしれません。知名度の高さ、実績、全国的に手広く税理士業務を行っている事務所に所属しているなど、税理士を選ぶポイントがいくつかあります。また、知り合いから評判のよい税理士を紹介してもらうという方法も考えられます。

知名度や評判だけで税理士を選んだ場合、自社と合わないこともあることに注意しましょう。たとえば、大手企業の税務や会計にメインで対応している大手事務所は、中小企業や個人事業主の税務対策を苦手とする可能性があります。

新しい税理士を決めるときは、実際に税理士と会って話を聞いてみることが大切です。新税理士に依頼したい内容、現在の税理士に抱えている不満などをまとめておき、それに基づいて話し合いをします。また、見積については、後日トラブルになることを避けるために、口頭ではなく書面で受け取りましょう。

現担当者の対応に不満があるときは、担当者を変えるだけで問題が解決することがあります。複数の税理士が所属している事務所なら、現担当者への不満を伝えることで別の担当に代えてくれる可能性が高いからです。

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関連記事:【税理士監修】税理士が合わないと感じたら税理士変更がおすすめ!税理士不満ランキング

税理士変更のデメリットを抑えるには

税理士変更による生じる可能性があるデメリットは、適切な対策で解消できます。ここでは、税理士変更でデメリットが出ないようにする対策について、詳しく紹介します。

ベストタイミングを見計らう

税理士変更の時期によっては、業務に支障が出る可能性が高いため、適切な時期に行いましょう。税理士変更に適したタイミングの1つが、確定申告手続きの後です。確定申告の手続き直後は、次年度の税務業務の境目となるため、年度内の引継ぎ業務が少なく、次年度の計画や税務相談を進めやすいからです。

法人税の申告期限は、事業年度終了日の翌日から2ヵ月以内と決まっています。たとえば、3月末を決算とする会社の場合、5月の申告が終わった6月頃が、税理士変更の最適なタイミングだといえます。

税務調査が終わった後も、税理士変更に適したタイミングです。税務調査では、確定申告や法定調書の内容に不備や誤りがないかを確認するため、申告手続きに関わった税理士のサポートが必要です。税務調査が終了して、修正申告が必要な場合は、手続きが全て完了してから税理士を変更しましょう。

他にも、トラブルなく税理士を変更できるタイミングとして以下の理由が挙げられます。

  • 担当税理士の異動
  • 税理士へのニーズの変わり目
  • 経営者の引退

税理士変更の連絡を受けた税理士が不快な気持ちになり、今後の関係性に影響が出る恐れがあります。しかし、上記のようなもっともらしい理由であれば、税理士も納得しやすいと考えられます。

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旧税理士とも友好な関係でいる努力を

新しい税理士へと円滑に引き継ぎをするためにも、旧税理士と友好な関係を築く努力が必要です。引継ぎに必要な資料の受け渡しが滞る、解約するまでの期間のサポートが不十分になる恐れがあるからです。

また、旧税理士との関係が悪化すると、今後の業務に支障が出ることがあります。解約後に過去の申告状況について知りたいときなど、旧税理士にアドバイスを求めることが出てくるからです。そこで、旧税理士に対して怒りや不満の気持ちを態度や言葉で示すのは控えましょう。契約解除の意思を書面で伝えるときは、断り方の表現にも注意が必要です。

新しい税理士は慎重に探す

税理士変更後に不満やトラブルが生じないように、新しい税理士は慎重に探しましょう。税理士を変更することで起こり得るリスクを軽減するためには、新しい税理士との円滑なコミュニケーションが欠かせないからです。

些細なことでも相談しやすく、親身になって対応してくれる税理士なら、今後も手厚いフォローが期待できるでしょう。新しい税理士を探すときは、顧問料や知名度に頼るのではなく、自社のニーズに応えてくれそうか、誠実な対応をしてくれるかを実際に会って確かめることが大切です。

デメリットを抑える税理士変更の断り方のコツ

税理士を変更するデメリットのイメージ

現税理士との契約解除によるトラブルを回避するためには、断り方に注意することです。税理士に契約解除を伝えるときのコツを紹介します。

不満は述べず前向きに伝える

税理士と契約解除する際には、トラブルを避けるために不満や怒りの気持ちを出さないのが基本です。気兼ねなく何でも相談できる税理士であれば、変更したい理由を伝えた場合でも今後の関係性に影響は少ないでしょう。

また、複数の税理士が在籍している事務所なら、担当者の変更により問題が解決されるかもしれません。税理士を変更したい理由が費用や担当者の人選だった場合、より適した人材に担当を変えてくれる可能性が高いからです。

ただし、不満ばかり伝えていると、交渉の余地があると捉えられ、税理士変更を申し入れた時期に食い違いが生じうることに注意しましょう。もし、ビジネスライクな関係性であれば、致し方ないと思える理由を伝えるのが望ましいです。適当な理由が見つからない場合は、正直な理由を伝えるのも手段の一つです。

感謝を伝える

税理士に対していろいろ言いたいことはあるかもしれませんが、円満に契約解除をするためには感謝の気持ちを伝えるのが賢明です。不快な言葉や態度で税理士に対応すると、新しい税理士との引継ぎや、契約解除後にアドバイスが必要になったときに支障が出るからです。

特に、契約を解除したい税理士が前経営者と懇意だったり、長年顧問だったりする場合は、不満ではなくこれまでの感謝の気持ちを丁寧に伝えましょう。良好な関係の継続につながります。

解約の期日をはっきり指定する

税理士との解約期日は、明確に指定しましょう。申告手続きの前後は、税理士の繁忙期となるため、旧税理士と新税理士の双方に負担がかかります。新しい税理士に引き渡すデータの準備が遅くなったり、引継ぎがスムーズにできなかったりするなど引継ぎに支障がでます。

解約の期日は早めに決めて、余裕をもって引継ぎができるようにしておきましょう。

口頭で終わらせずメールや文書で伝える

契約解除の連絡については、口頭だけでなくメールや文書でも伝えましょう。契約解除の連絡は、担当税理士本人ではなく、税理士事務所の責任者宛てに送ることがポイントです。

契約の解除は、後日トラブルに発展するリスクが高く、税理士変更手続きが滞る原因になり得ます。文書やメールで契約解除の理由や期日などを残すことで、後日起こりうるトラブルへの対策になるでしょう。

関連記事:「税理士が偉そう」は税理士変更の理由になる?トラブルを回避する偉そうな税理士からの税理士変更の注意点

税理士変更の挨拶の文章とは?

税理士を変更するデメリットのイメージ

税理士を変更するときにメールや文書で伝える場合、どのような文章が適しているのでしょうか。また、文書は、必ず口頭で契約解除の旨を伝えてから送りましょう。

契約解除の文書はいろいろなケースが考えられるため、何らかの理由を伝えた場合、伝えない場合、郵送にする場合で分けて、例文を紹介します。

また、メールで税理士の変更について伝える場合は「件名:契約解除のお願い」とします。

理由を明確にしない場合

契約解除の理由を明確にしない場合の例文を以下に紹介します。

いつもお世話になっております。

 

株式会社◯◯の◯◯です。

 

この度、弊社の都合により何年何月をもって月次顧問契約を解除させていただきたく存じます。長年のお力添え、誠にありがとうございます。

 

つきましては、契約終了日の何年何月何日以降、お忙しい中恐縮ですが、御社に保管していただいております弊社書類を速やかにご返却いただけますようお願いいたします。ご返却をお願いしたい書類につきましては別紙にて一覧を作成いたしました。

 

契約終了まで残り○カ月ではございますが、なにとぞよろしくお願いたします。

このメールをもって顧問契約解除通知書とさせていただきます。

今後、また機会がございましたら、何卒よろしくお願い申し上げます。

貴社のますますのご発展をお祈りしております。

理由を書く場合

契約解除の理由を書く場合の例文を以下に紹介します。

いつもお世話になっております。

 

株式会社◯◯の◯◯です。

 

この度、弊社の都合により何年何月をもって月次顧問契約を解除させていただきたく存じます。理由といたしましては、取引先の株式会社○○様に顧問税理士事務所に変更してほしいというお申し出を受けたことによります。

 

長年のお力添え、誠にありがとうございます。

 

つきましては、契約終了日の何年何月何日以降、お忙しい中恐縮ですが、御社に保管していただいております弊社書類を速やかにご返却いただけますようお願いいたします。ご返却をお願いしたい書類につきましては別紙にて一覧を作成いたしました。

 

契約終了まで残り○カ月ではございますが、なにとぞよろしくお願いたします。

 

このメールをもって顧問契約解除通知書とさせていただきます。

 

今後、また機会がございましたら、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

貴社のますますのご発展をお祈りしております。

郵送する場合

メールではなく、郵送で通知を送付する場合の例文を紹介します。

顧問契約解除通知書

 

当社は、貴事務所と顧問契約を締結しておりますが、このたび弊社都合により、令和〇年〇月〇日をもちまして、顧問契約を解除いたしますので、ご通知申し上げます。

 

契約解除に伴い、下記書類の返却をお願いいたします。

この後に、返却を依頼する必要書類を明記しましょう。また、e-taxでの決算申告や確定申告を依頼している場合や会計アプリなどに対応してもらっている場合は、必要情報の返却手続きも併せて通知する必要があります。

税理士変更でデメリットを回避するなら新しい税理士にお任せするのもOK

税理士を変更することにより、これまで税理士に対して持っていた不満が解消される可能性があります。しかし、税理士変更により、新しい税理士との引継ぎが上手くいかない、税務調査に対応できないといったデメリットがいくつか生じます。

 

税理士変更に伴い起こり得るデメリットの対策を理解し、税理士変更手続きに活かすことで、円滑に新しい税理士に業務を引き継げるようにしましょう。税理士変更のデメリットを回避するために、税理士変更の手続き自体を新しい税理士と相談しながら進めるのもおすすめです。自社のニーズに合う信頼できる税理士をお探しなら、小谷野税理士法人にお気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者
池田 大吾小谷野税理士法人
カルフォルニア大学アーバイン校卒業、大手生命保険会社勤務を経て2007年小谷野税理士法人に入社。
会計、税務、経理実務の支援業務から各種補助金の相談・申請業務、企業及び個人のリスクマネジメントのコンサルタント業務を行う。
銀行はじめ多くの金融機関、会計・税務・財務業界に多くの人脈を持ち、企業財務のマルチアドバイザーとして活躍。
税理士「今野 靖丈」

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