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2013年07月29日 / 投稿者:Hasegawa 「整理」と「もったいない」

 先日、小山薫堂氏と佐藤可士和氏の対談番組の再放送をみました。
くまモンの仕掛け人である小山氏とユニクロやセブンイレブンのロゴデザインで有名な佐藤氏がお互いの事務所を訪問してインタビューし合うという内容。

 お二人ともユニークな発想力で、企業や町おこしのコンサルティングなどで実績がありますが、発想力の基本コンセプトは、一見相反しているのが面白く感じます。

 小山氏は「もったいない」という考え方に基づき、従来捨てられているものを生かすという発想。一方、佐藤氏は「整理」という考え方に基づき、本当に大事なものに焦点をあて、無駄を省き、整然さを追求することで、効果的なデザインを生み出すという発想。
どちらも興味を持ったので、最近入手したKindle fire HD で、それぞれの著書を購入して読んでみました。

 佐藤氏の「佐藤可士和の超整理術」で印象的だったのは次の一節。
「「…アイデアが尽きることはないのですか?」。こう聞かれることも多いのですが、その心配は全くありません。なぜなら、答えはいつも、自分ではなく相手のなかにあるからです。それを引き出すために、相手の思いを整理するということが、すごく重要になってくるのです。」(第1章 No.237)うーん、なるほど。

 小山氏の「もったいない主義」で印象的だったのは、エピローグで紹介されていた話。
ある日地下鉄日比谷線に乗っていると、隣の席の女性が、小山氏の新聞記事を切り抜いたものを読んでいた。それを見て声をかけようか迷ったあげく、声をかけずに後悔をした。その数日後、同じく日比谷線で隣の席の男性が熱心に読む本の著者が自分の友人であることに気づいた。迷っている間に目的駅の中目黒に着いたので、あきらめて階段を下りかけたものの、数日前の後悔を思い出してわざわざ引き返し男性に声をかけ名刺を渡した。それをきっかけに、新たな出会いを演出し、面白い展開が生まれるのではないか。それを見逃したらもったいない、との想いで。しかし結局男性からの連絡はなく何も生まれなかった。「でも、僕はいつも、中目黒駅の階段を途中まで降りて引き返すようなことをしている。」「チャンスの種は誰の前にも同じようにたくさん転がっています。あなたはそれが見えている。見えているのに拾わないのは、本当に「もったいない」。」(エピローグ No.1987)うーん、なるほど。なるほど。

 今回はテレビ見て、ネット検索し、電子書籍を読んで、ブログを書く一連の作業で、よい頭の「整理」ができた。興味をもったら考えをまとめないと「もったいない」ですからね。

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