私の地元にある多摩大学が開講する「現代世界解析講座ⅩⅣ」がスタートしました。
“聴いて終わり”にならないよう、今回もスタッフブログを活用して記録していきたいと思います。
第1回は寺島学長による「2021年秋の世界と日本―コロナ後の世界とは」でした。
全12回の初回にあたり、5つの質問が提示されました。
Q1.21世紀の世界史における日本の役割は?
20世紀の前半は戦争、後半は軽武装・工業生産モデルによる右肩上がりの経済主義の時代でしたが、21世紀はどうなるのか、という問いです。
Q2.2045年、敗戦後100年が経過して、果たして米国基地は存在するのか?
今の国内は、“米国基地があってもちっとも構わない(あるいは関心がない)”という雰囲気ですが、海外から見ると、100年もの間、外国の基地がある国というのは異様に映るようです。
Q3.日本の人口は2008年をピークとして2045年までに3割減少するが、国会議員定数も同じように減らすのか?
今の国会議員数は全713人を数え、1人当たり2億円の国費が投じられています。3割に相当する200人を減らすと400億円のコスト削減になります。
因みに、議院内閣制と大統領制の違いはありますが、人口当たりの日本の議員数は米国の2倍だそうです。
Q4.10年後、20年後に日本は何で生きているのか?
過去20年の日本の凋落は目を覆うばかりです。
これからのキーワードはイノベーション(DX、グリーン)とファンダメンタルズの再構築(食と農、医療・防災)です。
2000年 2020年
世界のGDPに占める日本の比率 14% 6%
(内、日本を除くアジア) (7%) (25%)
また、日本は中国との貿易で生きている要素もあり、単純に、米国と組んで中国に対抗する訳にもいかず、米国からも中国からも一目置かれる存在感を持つことが理想です。
2000年 2020年
貿易に占める米国のシェア 25% 15%
貿易に占める中国のシェア 10% 24%
Q5.1200兆円を超す国の借金のツケは誰が負うのか?
低金利かつ国内で消化されているから大丈夫、と言われますが果たして本当でしょうか?
どれも難しい質問ですが、潜在的には誰しも心当たりがある重い課題です。