代表 小谷野幹雄のブログ

2020年08月27日危機の時代 ~ジム・ロジャーズに見えたこと~

小谷野です。

 

最近、新聞広告欄でよく見かける「危機の時代」ジム・ロジャーズ

(日経BP社2020年5月)を読みました。

 

ジム・ロジャーズは米国生まれの伝説の投資家で、1973年ジョージ・ソロス氏と

クォンタム・ファンドを始め、世界を旅行する冒険投資家ともいわれ、

2008年のリーマンショックも予測していていたことでも有名です。

 

ニューヨークのビジネス・スクールでウォール街の実務家からファイナンスを

学んでいた私には、世界の三大投資家、ロジャーズ、バフェット、ソロス氏の

世界の先読みの能力は、あこがれでした。

 

 

(著作の主項目)

 ・リーマンを超える危機の必然

 ・過去の危機での分析

 ・危機の際の行動

 ・世界はどこへ行くのか

 ・未来の正しい見方

 

 

以下、印象に残った記載です。

 

1.オリンピックが国を救ったことはない。

  ギリシャ、ブラジルなどオリンピック後深刻な経済不況に

  見舞われるケースも多い

 

1.破綻事業の延命、ゾンビ企業は増やさない

  日本の経済低迷30年の原因であり、現在インドで同じことが起きている。

 

1.MMT(注)は間違った理論

  レストランでただで食事を配るようなもので、

  そのツケは払わなくてはならない。

 

(注)MMT(Modern Monetary Theory現代貨幣理論)

   国はいくら借金(国債発行)してもよいという考え方である。

 

   ハイパーインフレが起きなければ、借金して公共工事等でお金をつかい

   雇用を創出し景気をよくすればよい。

   自国通貨が発行できる国なら、借金の返済は、

   お金を刷って返済すればよい。

 

   お金をバラまきたい政治家が好む理論であり、

   米国でもMMT教授は重宝されているようです。

 

   日本でも最近、財政赤字や国債残高は気にする必要がないとする、

   選挙の街頭演説が人気を博していました。

 

1.米国の凋落は激しく、中国が覇権国家になる

 

  ・覇権国家はスペイン、イギリス、アメリカときて、次は中国であろう

   CNN・BBCなど西側ニュースだけでは、世界が見えなくなっている。

   中ロ発のニュースも重要となっている。

 

  ・一党独裁の国は成功しないという誤解

   日本も戦後自民党の一党独裁で奇跡的な経済成長をとげた

   共産党一党独裁も同じことである。

 

  ・民主主義であることと経済の成功は関係ない

 

  ・未来を読むために学ぶべきは経営学より歴史、哲学、数学

   「太陽が東から昇ることを、なぜあなたは知っているのか?」

   オックスフォード大の哲学の授業から、物事の本源、

   本質的な部分の熟慮、理解、その理由を知る重要性に気づかされた。

 

 

~なぜ私は空が青いことを知っているのだろう? 小谷野でした~

 

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