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- 「文化」は劇場も企業も器(うつわ)に宿る~明治座と歌舞伎座~
小谷野です。
先週末、明治座で澤瀉屋(おもだかや)の歌舞伎を見てきました。
「傾城反魂香(けいせいはんごんこう)」というお芝居の中で、夫婦愛、主従愛、
師弟愛、それぞれの「愛」が見事に表現されていました。
どもりが激しい主人公は、何かにつけて女房に助けられるも出世に遅れ、
自害の前に最後と思って書いた作品で、絵師としての悟りを開き、
師匠から念願の土佐の姓をもらい、悪人退治にでかけるシーンで終わります。
主役を演じた市川右近さんが上演後、我々の茶話会に駆けつけてくれました。
その話の中で興味深かったのは、劇場によって文化が違うということでした。
この上演は明治座で行われましたが、歌舞伎座のような格式張った雰囲気ではなく、
顧客の拍手や声がけに自由度が有り、観客と舞台の距離が近く感じるそうです。
素人的には、歌舞伎を見に来る人は同じなので、
劇場が代わっても同じような場内の空気ができると思っていたので驚きでした。
中身は同じでも、器が代わると文化も代わる。経営の世界でも、
全く同じ業界の会社合併であっても、企業文化の融合は常に大きな課題となります。
ところで、来月の「のびよう会」では、忙しいビジネスパーソンのために
『1時間でわかる日本の伝統芸能講座』を企画しています。
「いつか時間ができたら、能・歌舞伎・文楽などを楽しみたい」と思っている方、
12/4(火)の夜、新宿サザンタワーにご参集下さい。
http://koyano-vp.com/page0120.html