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- ドイツの休暇 ~健康経営に挑戦~
小谷野です。
10年程前、ドイツで企業や士業を訪問していた時、ドイツ国民の労働時間の短さに驚きました。
まだ、日本では働き方改革が叫ばれる前の時代でした。
あるドイツ企業の労務担当役員が休暇の話をしてくれました。
夏休みは6週間、2月はカーニバル休暇が1週間、3月末はイースター休暇が2週間、5月は精霊降臨祭休暇が2週間、12月はクリスマス休暇が1週間など、ドイツの連邦休暇法を遙かに上回る休暇制度を実施していました。
さらに、長期休暇中に従業員が病気になった場合は、休めていないと認定され休暇が延長される…
「何それ?」と思わず声が出るくらい、ショックを受ける内容でした。
日本の祝日数は16日と先進国で最も多いですが、長期休暇の観点では、年に1度取得できる夏休みの最長9連休(土日含む)が一般的です。
しかし業種・業態によっては、1週間以上の長期休暇を取得することが、未だ難しいのが日本の実情です。
ドイツから帰国後、人の採用を増やし、季節性の高い仕事をお断りするなどして、4年間で月平均40時間であった残業時間を月平均20時間と半減させました。
そして、年複数回の長期休暇の取得を強く推奨しました。
現在は、10連休以上の長期休暇は、年末年始、ゴールデンウィーク、夏休みなどで、珍しくなくなりました。
笑い話ですが、長期休暇の奨励を行ったら、反発する人達もいました。
長期間、朝から晩まで家族と顔を合わせても休んだ気にならないので、短期間で何度か休ませてほしいと言われたのです。
ところで、そんな改革の最中出会ったのが「健康経営」でした。
従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践することで、従業員の健康を投資と捉え、組織の活力向上、生産性の向上、業績向上、企業価値の向上を目指すものです。
2016年からは経済産業省によって「健康経営優良法人認定制度」が創設されたので、チャレンジすることにしました。
今年で6年連続の認定を受けることができ、さらに全国で上位500法人に与えられるブライト500にも選定されました。
健康経営を念頭に置いた労働環境の変化、休みを取りやすい環境、少ない残業時間、種々健康管理の仕組導入は、人事採用にもプラスで、従業員の定着率も改善することとなりました。
~健康経営アドバイザー、小谷野でした~