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- 大倉集古館 ~別嬪さん集合~
小谷野です。
個人的に年間パスポート会員になっている大倉集古館の特別展からです。
「大倉集古館」は、一般的に馴染みが薄い美術館ですが、現存する日本最古の私立美術館で、ホテルオークラの正面入り口の対面に位置しています。
新潟県新発田出身の大倉喜八郎は、明治時代に一大財閥を作りあげました。
喜八郎が経営した会社で現存しているのは、大成建設、サッポロビール、日清オイリオ、帝国ホテル(ホテルオークラは息子の喜七郎が設立)、帝国劇場、あいおいニッセイ同和損保、特種東海製紙、日本無線…
今はありませんが、日本の欧化政策の象徴である鹿鳴館も作りました。
東京経済大学の創設者としても知られています。
この大倉集古館では、現在「浮世絵の別嬪さん」の企画展を行っています。
浮世絵は、江戸時代に花開いた美術ですが、我々がよく目にする版画ではなく、今回は絵画、つまり肉筆浮世絵の美人が集まっています。
期間による作品入替で春画も展示していますので、子連れの方はご注意を。
後半は歌舞伎の話で、木挽町(歌舞伎座のある東銀座あたりをいう)では、團菊祭五月大歌舞伎が上演されています。
夜の部「伽藍千代萩(めいぼくせんだいはぎ)」(*)では、尾上菊之助による乳母「政岡」の演技が客を泣かせます。
ところで、身代わりで亡くなる子役「千松」を演じた、菊之助の息子、丑之助(うしのすけ)の顔がどうみても、2021年に亡くなった人間国宝であった祖父、中村吉右衛門にそっくりで生き写しのように感じたのは、私だけでしょうか。
(*)「伽藍千代萩(めいぼくせんだいはぎ)」:江戸時代初期の仙台藩伊達家お家騒動の実話を、時代背景を変えて作られた戯曲。
~おかめも味があります、小谷野でした~