- HOME
- 代表 小谷野幹雄のブログ
- 東京美術館散歩 ~土牛と牛人~
小谷野です。
山種証券の創業者、山崎種二氏が創った山種美術館では、
種二氏と親交が深かった日本画の巨匠、
「奥村土牛(おくむらとぎゅう)」の特別展(2022.1.23まで)が開催されています。
土牛とは、石の土地でも弛まず努力して耕し続ければ良い畑になるという中国故事「土牛石田を耕す」から名付けられ、
この名の通り土牛氏は画業に精進を続け、100歳でも絵を描き続けていたそうです。
ホテルオークラの敷地内にある大倉集古館では、
水墨画の鬼才「篁牛人(たかむらぎゅうじん)」展(2022.1.10まで)が開催されています。
牛人は、太平洋戦争で南方に派兵され、死と隣り合わせであった経験が影響しているのか、観る者に緊張感を与える作品が多くみられます。
また、長い放浪経験があり、師事も所属美術団体も無いことから、奔放で孤高の画家とよばれています。
「牛人」には、(馬鹿げているが)すごい人、変わった人、頑固な人などの意味があるようです。
牛と関係ありませんが、東京駅近くの三菱一号館美術館ではイスラエルとの国交70周年を記念して「イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜(2022.1.16まで)」が開催されており、見事な印象派作品70点が来日しています。
従来の写実主義ではなく、描く対象を取り巻く空気感、光、また輪郭や色ではなく画家の感覚を表現する印象派から、ポスト印象派、ナビ派まで、作家はモネ、ゴッホ、セザンヌ、ピサロ、ゴッホ、ゴーギャン…多くの作品は日本初公開です。
~うし年生まれ、小谷野でした~
(クロード・モネの睡蓮の池 撮影許可有)
(カミーユ・ピサロ 豊作 撮影許可有)