代表 小谷野幹雄のブログ

2018年04月20日3人寄れば4つの政党ができる~個人主義のイタリア~

小谷野です。

 

イタリアを5年ぶりに訪問しました。在伊50年以上の日本人をはじめ

様々な方のお話を聞く機会に恵まれました。

 

現地の監査・税制などの話は後日にして、イタリア人気質の話です。
イタリア人気質として、ラテン系の陽気さが有名ですが、

個人・家族主義の強さも特色のようです。

 

1.3人寄れば4つの政党ができる
政治の世界で使う言葉ですが、主義主張が多く強いので、

一つにまとまることが難しいことを表す言葉のようです。
私が訪問したときイタリアは3月4日選挙後の無政府状態が続いていました。
一つの政党が過半数の支持を得るのは困難で、さらに連立も難しいのがその理由でした。
日本のように「昨日の敵は今日の友」、自民党と社会党が連合する野合などは

あり得ない風土のようです。
ちなみに投票率は73%で低い方だそうです。

 

1.カンパニーレ(鐘楼)が見える範囲が自分の生活圏
中央集権の長い歴史を持つ日本とは異なり、伊は様々な小国が150年前にひとつになったので、

地域志向がとても強く感じます。「あなたイタリア人?」「いいえ、ベネチア人です」という会話も

普通に行われます。
カンパニーレ(鐘楼)は、日本で言うと村の「火の見櫓」でしょうか。

 

1.会議では様々なアイデアや意見が集まる
会議になると、日本とは違い、各人が様々な意見を述べるそうです。
ブレーン・ストーミングで人々からアイデアを出してもらう目的では大変有効な気質だそうです。
一方、皆の意見をまとめて前に進むのは容易ではないそうです。

 

1.小規模の会社が多い
個人・家族主義が強く、組織のために働く意識が低いので大企業が育ちにくい風土のようです。
零細・小規模の企業比率が高く、このような個人・家族主義は伝統を守り続けることを容易にし、

さらに職人気質を育み、バッグ・靴・車などこだわりの高品質の製品を多く生んでいます。

 

ところで、気質とは関係がありませんが、イタリアは第二次世界大戦で戦勝国でした。
日独伊三国同盟の同胞であり敗戦国と思っていましたが、伊は戦勝国だったのです。
戦況が悪くなると王政(現在は共和制)を盾にムッソリーニを排除、終戦直前にはドイツ、

日本に宣戦布告をしています。
戦後日本への戦争賠償請求も行われ、日本は見舞金の名目で賠償しています。
(つづく)

 

~ 「あなた日本人?」「いいえ、代々木(事務所所在地)人です」小谷野でした ~


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