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- 「1メッセージ」 ~究極のシンプルに~
小谷野です。
コンサルティング会社出身の杉野幹人氏著の「1メッセージ」(2025.8ダイヤモンド社)を読みました。コンサルタントのプレゼンテーションを意識した視点ですが、会議、面接などビジネスの前線で広く使える考え方です。
メッセージとは、相手の論点に対する、自分の答えを言葉にしたものである。
1メッセージが伝わり易いのは、SN比が大きいからである。この場合のSは、シグナルで意味がある情報、Nはノイズ(雑音)であり、Sが強ければ、相手に伝わり易い。
そのための3つの技術。
<(1)焦点化>
第一の技術は、論点を一番重要な事に絞り込む。相手の立場で、相手の話を聞いたり、質問したりして論点を特定化する。
<(2)先鋭化> 答えを尖らせる
第二の技術は、メッセージを「先鋭化」する技術。
1. 先鋭化とは尖った答え
否定的な反応に開かれたという意味で、間違っているという意味ではない。
疑問に思い議論で否定したくなるような尖った答えという意味である。
2. 「反論可能性」を高める
反論可能性のないメッセージは、当たり前すぎて意味のない情報になる。
「美味しいラーメンを売ろう」→反論はなく、意味がない情報
「健康になりたい人のためのラーメンを売ろう」 →反論も出て尖ったメッセージになる。
3. 「反証可能性」を高める
反論だけでなく検証ができる内容にする。
「モチベーションの低下が原因」 → 反証や確認が難しい。
「営業のインセンティブ報酬の変更が原因」 → 検証ができ、議論が深くなり、改善に役立てることができる
このような反論可能性および反証可能性があると先鋭化された尖ったメッセージとなる。世に溢れている、毒にも薬にもならない(尖っていない)メッセージを避ける。
<(3)結晶化>
第三の技術は、生々しい言葉に磨き上げることである。
1. 迷ったら「小さな言葉」を選ぶ
大きな言葉例:「地方を活性化するために日々活動しています。」
小さな言葉例:「松山のため、松山城の紹介を毎日インスタにあげています。」
2. 数字でピンポイントに伝える
数字が無い:「様々なリーダーを経験してきました。」
数字が有る:「6つの集団で計147名を率いるリーダーをしてきました。」
生々しい言葉は、相手が具体的にイメージし易くメッセージが伝わり易い。
3. 自分の言葉ではなく、相手の言葉を使う
自分の言葉は外国語のようなもので、相手の言葉を使えばノイズが少なく伝わる。
~シンプルは究極の洗練(ダ・ヴィンチ)、小谷野でした~
