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- GWは温泉に行こう ~温泉のQ&A(2)~
小谷野です。
ゴールデンウィークに突入です。
孤独な経営者の心と体を癒す温泉の話を、前週に続いて、温泉ソムリエからのQ&Aです。
Q:源泉かけ流しとは? (温泉好きには魅力的な表記です)
A:源泉からくみ上げた温泉を浴槽に直接注ぎ込み、溢れた湯を再利用せずに排水をする方式。
日本に温泉の源泉は約28,000か所ありますが、源泉かけ流しで提供している場所は少なく、約2割と言われています。
再利用、つまり溢れたお湯に塩素などの消毒剤をいれて浴槽に戻すような循環をさせないので、温泉本来の成分が楽しめます。
循環させている温泉では、塩素の臭いが強い場合があります。
なお、源泉かけ流しであっても、源泉が高温の場合は加水を、源泉温度が低い場合は加温をしている場合があります。
特に加水は、泉質が変わらない程度までと言われますが、冷ますための僅かな加水でも、泉質が変わってしまうことがあります。
一方、「源泉100%かけ流し」は加水加温等がないので、そのままの泉質が楽しめます。
Q:単純温泉とは?(よく見かける表記です)
A:日本で最も多い泉質で、温泉に含まれる溶存物質の少ない(1,000mg/kg未満)温泉を言い、子供や高齢者、肌の弱い方が安心できる温泉です。
pHの中性度とは関係ありません。
アルカリ性単純温泉(pH8.5以上)は、肌の角質をとり、滑らかにしてくれる美肌の湯として知られます。
Q:「温泉分析書」で着目する項目は?
A:温泉の風呂場に掲示がある「温泉分析書」ですが、着眼点を4つほど挙げてみました。
(1)泉質:ナトリウム・カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩・塩化物温泉(中性 低調性 低温泉)
まさに、ダイジェストです、前回も取り上げました。
泉質名の表記:「特殊成分」「陽イオン」「陰イオン」(ph・浸透圧・温度)
(2)泉温 : 加温や加水の推定ができます。
(3)pH値 : 感触の推定ができます。
(4)非解離成分 : 溶存物質 1,000mg/kg以上か否か
1,000mg/kg以上になると、単純泉から格上げされて塩類泉になります。
単純泉も上述通り優しい湯で、特に肌がデリケートの人に良い湯です。
Q:pH水素イオン濃度により泉質はどう変わりますか?
A:pHは7が中性で、数値が大きくなればアルカリ性、低くなれば酸性です。
pHが低くなれば、殺菌効果がありビリビリして、皮膚病などの湯治に使われたりもします。
強酸性の温泉といえば、秋田の玉川温泉pH1.2、山形県の蔵王温泉pH1.3、群馬県の草津温泉のpH2.1が有名でしょうか。
一方pH値が高くなれば、美肌効果があり、ツルツルします。
留意が必要なのは、ツルツル効果は、アルカリ性の強さだけでなく、溶存物質にも強く依存します。
ヌルヌルとした「うなぎ湯」といわれる宮城県鳴子温泉のpH値は僅か9です。
このヌルヌル感を与える科学的な研究は、法政大学の大河内名誉教授の判別評価法があります。
~28,000源泉の1割制覇!、小谷野でした~