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- 指示通りができない人たち ~「今イチ」人材の特徴~
小谷野です。
心理学博士からみた人材分析の書籍、『「指示通り」ができない人たち』(日経BP社 榎本博明著 2024.3)を読みました。
最近の書籍は、上司はこれはやってはいけない、上司は若者のここを見なければいけないなど、下から目線で上司へ警鐘をならすものが多いですが、本書籍は上司目線での人材分析となっています。
職場で上司を悩ます「今イチ」な人材の問題点、特徴、対処法を書籍は解説しています。
「認知能力」「メタ認知能力」「非認知能力」の3分野からアプローチしています。
1.認知能力の問題
読解力が弱く、書いてあること、人の話を充分に理解できない。
仕事の要領などの文書の理解ができない、顧客の要望が理解できずにトラブルを起こす。
(特徴)
・複数の仕事によりパニックを引き起こす
→複数の指示をしない
・定型文がないと何も言えない、相手へ不適切なコミュニケーションが認識できない
→相手の立場でどう感じるかを自分に問いかけ続ける
・頭の中の整理ができないので指示通りに動けない
→要約をする訓練、要件(重要事項)を抽出する訓練をする
2.メタ認知能力(Metacognition)の問題
振り返る力が弱く、自分の弱点に気づけず、改善・成長ができない。
(特徴)
・アドバイスを意地悪と捉える
→対話により、間違いに気づいてもらうプロセスが必要
・仕事ができないのにできるつもりでいる
→自己の過大評価を修正していく
3.非認知能力の問題
(定義)
自分をやる気にさせる力、忍耐力、共感力、感情コントロール力、集中力などの非認知能力に問題があると、知的能力があっても仕事はできない
(特徴)
・モチベーション低下
→部下に期待していることを明確に言葉がけする
・成果がでないとすぐに落ち込む
→失敗を前向きに捉える習慣、指導が必要
・仕事の能力は高いが、人と接するのが苦手
→仕事の知識が多いことに自信をつけさせる
ショート動画、ゲーム、SNSに多くの時間を費やす人が増えてきたので、文章・口語問わず読解力が低下している現状は危機的です。
~家ではいつも「今イチ」夫、小谷野でした~