0120-469-383受付時間 平日 09:00~18:00 お問い合わせ
会社設立の基礎知識

会計士と税理士の違いを解説!専門性と役割を徹底比較

更新日:2024.5.4

税理士と会計士は違いがあるのでしょうか?ここでは、税理士と会計士の違いについて詳しく解説します。税理士も会計士も税務や会計業務を行っているため、混同されやすい専門家です。そのため、税務や会計業務で専門的なサポートを必要とするとき、税理士と会計士のどちらに相談するかで迷うこともあるでしょう。税理士と会計士の違いを明確に把握して、必要に応じて適切なサポートを受けられるようにしておくと安心です。

会計士と税理士の基本を理解

会計士と税理士は、財務分野で専門的なサービスを提供する専門家ですが、それぞれ異なる専門性と役割を担っています。会計士と税理士の違いだけでなく、それぞれの独占業務、主な業務について詳しく理解しておきましょう。

会計士とは

会計士は、財務諸表の監査や会計に関する専門的なアドバイスを提供する専門家です。企業の健全な財務管理と透明性を維持するためのサポートを行うことから、上場企業では、特に重要な役割を果たしています。難解な国家試験に合格し、必要な実務経験を積むことで会計士の資格を得られます。

会計士の独占業務

会計士の主な独占業務は監査で、上場企業や大規模な企業においては、外部の利害関係者への信頼性を保つために監査が不可欠です。監査は、公認会計士法により定められている業務です。企業の財務諸表が会計原則に従って適切に作成され、真実かつ公正な情報を反映しているかを第三者の立場から評価します。

会計士の主な業務

会計士は、経営者や企業の財務情報を管理し、会計処理を行う専門家です。

会計業務

帳簿の記入、財務報告書の作成、予算の策定などが含まれ、企業の健全な経営をサポートするための重要な役割を担います。

税務申告の支援

法的な要件に基づいて税務申告書を準備し、提出まで対応します。税務法規の専門知識を持っているため、税務申告を手厚くサポートします。

経営指導

財務分析を通じて、財政的なアドバイス、予算の策定や資金調達の支援など、経営改善に向けた戦略を立案します。

会計士の資格と役割

会計士の主な役割は、企業の財務状態を評価し、経営者や株主、その他の利害関係者に対して正確な情報を提供することです。そこで、会計士試験に合格するだけでなく、一定期間の実務経験を積むことが会計士資格取得の条件です。

会計士の試験は非常に難易度が高く、広範囲にわたる会計、監査、法務、税務などの知識を問われます。また、合格後は、継続的な教育を受けることで、最新の会計基準や法規制に精通し続けることを求められます。

また、会計士試験に合格しただけでは、会計士として登録できません。業務補助を含めて実務経験を3年以上(会計士試験合格の前後を問わない)積むこと、修了考査に合格する必要があります。会計士として登録されると、税理士としても登録できます。

会計士に求められるスキルと知識

高度な会計知識だけでなく、ビジネス全般に関する深い理解も求められます。また、経営指導を行うことから、会計情報をもとにした戦略的な意思決定支援能力も必要です。

会計や経営の専門的なスキルに加えて、会計士は顧客と効果的にコミュニケーションを取れるスキル、複雑な問題を解決するための論理的思考能力も要求されます。さらに、常に変化する法規制や会計基準を正確に理解し適応する能力も欠かせないでしょう。

税理士の役割と特徴

 

税理士は、税に関する専門知識を有するスペシャリストであり、個人や企業に対して税務関連のアドバイスを提供します。税務申告、税務計画、相続税の申告など、税に関わる広範囲なサービスに対応し、顧客が法を遵守しながら税負担を軽減できるようにサポートします。

税理士の独占業務

税理士の独占業務は、税務申告書の作成やアドバイスを含めた税務業務全般です。個人や企業が正確な税務申告を行い、適切な税額を納付するための専門的なサポートを行います。

日本の税金制度は大変複雑で、税目も多いだけでなく制度変更や法改正の頻度も高いです。そのため、専門的なアドバイスやサポートなしで、正確な申告を行うことが困難なケースが多いです。そこで、税理士が企業や個人の納税のサポートや、節税のアドバイスを行います。

納税や節税の専門的なアドバイスが必要なら、ぜひ「小谷野税理士法人」にお気軽にお問い合わせください。

税理士の主な業務

税理士は税金に関する専門知識を持つ専門家であり、以下の業務を担当します。

税務アドバイス

税理士は、個人や法人に対して最適な税金の支払いや節税の戦略を考えます。税法や規制の変更に対応し、各顧客に対して最良の税務アドバイスを提供することが求められます。

税務申告の代行

税理士は、顧客に代わって税務申告書を作成し提出します。正確な税務申告は法的要件を満たすために不可欠であり、法的リスクから顧客を守ります。

税務調査への対応

税務調査が行われた場合、顧客の代理として税務調査官に対応し、帳簿に関する疑問や指摘、調査の結果に対しても適切に対処します。顧客の利益を守るために、税務調査官に毅然と説明や交渉をしてくれます。

税務調査への対応について「税務調査に税理士の立会は必要?どこまで調べる?税理士に任せるメリット・デメリットや費用相場について解説!」でも解説していますので、あわせてご覧ください。

税理士の資格と役割

税理士の主な役割は、顧客に対して税務に関する専門的なアドバイスやサポートを提供することです。法律を遵守しながら節税対策を実現できるようにします。税理士になるためには、税理士試験に合格し、必要な実務経験を積む必要があります。税理士試験は、税法をはじめとする広範な知識を要求されるため、非常に難易度が高いとされています。

会計士と同様に、税理士試験合格だけでは税理士として登録できません。租税や会計に関連する実務経験が2年以上(税理士試験合格の前後を問わない)必要です。税理士として登録すると、行政書士としても登録できます。      

税理士に求められるスキルと知識

税法に関する深い知識だけでなく、会計や財務に関する理解も求められます。また、顧客のビジネスの特性や個人の資産状況を正確に理解し、最適な税務計画を策定するための分析的能力も要求されるでしょう。

その他、税務や会計の複雑で難解な内容を顧客に明確に伝え、信頼関係を築く機会が多いです。顧客の要望を適切に把握し、要望や悩みに合わせたアドバイスを分かりやすく伝えるためには、コミュニケーション能力も不可欠です。

さらに、税に関する法律や規制について、常に最新の情報をアップデートし、顧客に対して適切なアドバイスを提供することも重要な業務の一つです。

会計士と税理士の具体的な違いを解説

会計士と税理士は、共通する点があるものの、仕事内容、働き方、資格要件、試験制度などにおいて違いがあります。それぞれの違いについて、詳しく解説します。

仕事内容

会計士は主に財務諸表の監査や、企業の財務管理に関するコンサルティングがメイン業務です。会社の財務状況が正確であるかどうか、株主や投資家に対して透明性が確保されていることを確認し、財務諸表の内容を保証します。

税理士は税に関する専門知識を活用し、個人や法人の税務申告、税務計画、税務相談への対応などが主な業務です。税理士は、顧客が正しく税金を納め、法律を遵守しながら可能な限り税負担を軽減できるようにサポートします。

働き方や就職先

会計士は監査法人、コンサルティング会社、または大企業の内部監査部門で働くことが多いです。実際に、会計士試験合格者のうち約9割が監査法人に就職します。また、勤務エリアは、大企業の本社が集中している東京、名古屋、大阪といった大都市圏が中心です。

顧客のオフィスを訪問し、財務記録を詳細に検査することが含まれるため、外出や出張が多いことも特徴です。

一方で、税理士は税理士法人に就職する、もしくは独立して開業するケースが多く見られます。税理士法人や小規模な税務会計事務所に所属して実務経験を積み、資格取得後に独立開業するのが一般的です。

税理士は個人から大企業まで幅広い顧客に対応するため、勤務エリアも多岐にわたっています。税理士は顧客と直接やりとりをする場面が多く、地域社会でのネットワークが重要視されることもあるため、地域に密着した働き方が求められます。

顧客

会計士は企業の監査が主な業務です。小規模な会社は、財務諸表の監査を受ける義務はありません。しかし、大企業や知名度の高い企業は、社会的にも強い影響力が大きいため、監査が義務付けられています。

そのため、主な顧客は上場企業や大規模な非上場企業が中心で、これらの企業の財務諸表が投資家や規制当局に対して正しく情報を伝えているかをチェックします。

会計士が大企業をメイン顧客とするのに対して、税理士は税金に関する深い専門知識を活かし、個人や企業まで幅広く税務に関するアドバイスを行います。税務のより専門的なサポートやアドバイスを受けるために、大企業でも税理士と顧問契約を結んでいるケースが多いです。

税理士は、税務申告や税務計画、税務相談に対応し、顧客が適切に税金を納め、法律に遵守しつつ税負担を軽減できるようにサポートしてくれるからです。また、税理士は、顧客が直面する複雑な税務問題を解決し、税務に関する適切なアドバイスやサポートにも努めてくれます。

資格と職務の違い

会計士と税理士は、それぞれ独自の資格を持っており、その資格によって認められる職務が異なります。会計士は財務諸表の監査や企業の財務顧問としての役割を独占業務とし、税理士は税務申告や税務相談を独占的に行います。

試験制度

会計士と税理士の資格を取得するためには、それぞれ難易度の高い試験に合格しなくてはいけません。会計士試験は、監査、会計、法律、経済など幅広い知識が試される一方、税理士試験は税法を中心に法律、経済、会計の知識が問われます。

どちらの試験も非常に難易度が高く、合格するためには深い専門知識の習得が必要です。また、試験合格後も、変化する法規制や会計基準に対応するために継続的に学ぶ姿勢が求められます。

依頼するなら会計士?税理士?選択の決め手

 

ビジネスのさまざまな場面で、会計士と税理士のどちらに依頼するかで迷う場面が出てきます。それぞれの専門家が提供するサービスを理解し、自身のビジネスに最適な選択をするためにも、相談内容や自社の状況に合わせて依頼先を決めましょう。

決算対応

決算は企業にとって、一年間のビジネスの成果を数値として示し、また、将来のビジネス戦略を練る基礎を把握するための大切な時期です。自社の状況に合わせて適切な専門家に依頼しましょう。

会計士の決算対応

会計士は、決算書の作成、監査、報告書の作成といった決算の一連業務に対応します。特に上場企業や大企業の場合、株主など関係者に対する透明性を確保するために会計士による監査が不可欠です。また、会計士は財務データをもとにした戦略的なアドバイスを提供してくれます。

大手企業や上場企業の多くが、公認会計士に監査業務を依頼しつつ、税理士とも顧問契約を結び、税務相談をしているため、税理士に決算対応を依頼するケースが多いようです。

税理士の決算対応

税理士は、個人から法人まで決算処理の実務をサポートし、顧客に代わり税務申告を行います。特に、正確な税務申告は企業にとって非常に重要であるため、税理士はその専門知識を生かして、適切な税金の計算や申告をサポートしてくれます。また、税務調査が入ったときも、顧客の利益を優先できるように税務調査官に対応してくれる心強い味方です。

節税相談

税金の支払いは大きな負担となり、経営面に影響を及ぼすこともあります。効果的な節税対策は、企業の利益を最大化し、資金の再投資や事業拡大の余地を広げます。

会計士への節税相談

会計士は税務だけでなく、財務全般にわたる戦略を提案してくれます。特に、大規模な資本投資や企業買収など、複雑な取引が伴う場合、会計士のアドバイスや知見が役立つ可能性が高いです。

税理士への節税相談

税理士は税法の専門家です。最新の税法の知識を用いて、個別の状況や要望に合わせた効果的な節税対策を提案してくれます。日々の事業活動における税負担を軽減するために、実践的なアドバイスをしてくれるでしょう。

経営サポート

企業の持続的な成長と発展のためには、短期的な利益だけでなく、長期的な視点に立った経営戦略が不可欠です。

会計士による経営サポート

会計士は財務分析に基づいた経営戦略の策定をサポートしてくれます。市場のトレンド分析や財務分析を通じて、企業が直面するリスクを評価し、成長戦略を立案してくれます。

税理士による経営サポート

税理士は顧客の日々の会計業務や税務申告を通じて、担当企業の財務状況に深い洞察と知見を持っています。現状分析に基づいた具体的な経営改善策や、将来的な資金計画の策定など、実務に即した経営サポートを提案してくれます。

会計士と税理士の違いについて「会計士と税理士の違いを理解しよう!役割・資格・サービス内容を比較して解説」でも解説していますので、あわせてご覧ください。

税理士と会計士の業務内容を理解し適切に依頼しよう

会計士と税理士は、税務や会計分野で異なる役割と専門性を持つ専門家です。企業は、企業規模や具体的なニーズ、状況に応じてどちらの専門家に依頼するかを検討する必要があります。正確な財務情報と税務戦略は、経営の安定化や企業の成長に不可欠であるため、自社の状況や相談内容に合わせて、適切な専門家を選択しましょう。

公認会計士も税理士も在籍するぜひ「小谷野税理士法人」にお気軽にお問い合わせください

この記事の監修者

会社設立専門の税理士による
オンライン面談を実施中!

今野 靖丈

お電話でのお問い合わせ

0120-469-383 受付時間 平日 09:00~18:00

Webからのお問い合わせ

税理士変更について相談する 24時間受付中

税理士変更のご検討は
オンライン面談からお願いします!

お電話でのお問い合わせ

0120-469-383 受付時間 平日 09:00~18:00

Webからのお問い合わせ

税理士変更について相談する 24時間受付中
オンライン面談