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- 渡辺淳一さん逝く~活字は創造力を高める~
小谷野です。
渡辺淳一さんが亡くなりました。
医療、恋愛、エッセイなど幅広い分野での偉大な作家でした。
私が社会人1年生の頃、日経新聞を読む習慣が(会社に強制されて)始まりましたが、その頃、重要な1面記事よりも優先してまず読んだのが、最終面の渡辺淳一さんの連載小説『化身』でした。
憂鬱であるはずの早朝が楽しかったコトを覚えています。
その後の『失楽園』『愛の流刑地』の連載時も同様でした。
小学生の頃、次週の『少年ジャンプ』の発売日が待ち遠しかったコトと重なる体験でした。
最近の渡辺さんの著書では『鈍感力』で大いに共感しました。
夫婦の関係も、健康に関しても、嫉妬や中傷に対しても、鈍感力は前向きに生きるために重要であることを教えられました。大きな仕事を成し遂げる人は、皆よき鈍感力があるそうです。
ところで、写真、動画が大流行の現代ですが、活字はこれらと異なり創造(想像)力を高めます。
コミュニケーションは、右脳に瞬時に直接記憶させる「写真・動画による方法」と、左脳を動かし論理、理解、創造をもたらす「言葉や文字による方法」に大別されますが、渡辺さんは後者の天才でした。