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- 部下のポテンシャルに疑問を持ったら読む本 ~ダークパワーの秘密~
小谷野です。
『部下のポテンシャルに疑問を持ったら読む本』(日経新聞出版2024.6 鈴木智之、須古勝志共著)を読みました。
「あの子はダメだ」とした人事評価においても、問題とされた点が、活かし方によって成果に繋げることができる、タレント・マネジメントの本です。
6万人の実証データから、少し問題ありとされた人材が、仕事ができる人材となるケースを取り上げています。
<職場での反組織的行動を取る人の3類型>
心理学用語のダーク・トライアド(dark triad)といわれる。
1.マキャベリアニズム:嘘をついても自分の勢力、権力を拡大しようとする
2.ナルシシズム:自己愛傾向が強く、自分は特別と信じている
3.サイコパシー傾向:自分の欲求充足しか興味が無く衝動的
上記のマイナス項目は、きっかけがあれば組織のプラスのパワーになる。
1.マキャベリアニズム → リーダーとしてチームを引っ張る力になる可能性がある
2.ナルシシズム → 他人にはできない難しいことを実現する力になる可能性がある
3.サイコパシー傾向 → 厳しい状況を平然とやりこなす力になる可能性がある
そのために、ワーク・レディネスと言われる3因子に注目し、レディネスが有る場合と無い場合の行動傾向の違いを分析し、レディネスがある場合の行動傾向への習慣化のため、良き体験(顧客から喜ばれた等)への出会いを誘導する必要がある。
1.スイッチ・オン:本気を出すための心の準備
2.ライフ・シフト:現在の仕事への心のベクトル
3.ポジティブ:仕事への前向き性
HR(人材)データを活用する目的は、人に〇×をつけることではない。
労働人口が減る中、ダークパワーを持つ人をただ避けるのではなく、そのポテンシャルを活かそうと考えることが必要である、と説かれています。
~性格は変えられないが、行動は変えられる、小谷野でした~