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- CFO(最高財務責任者)思考 ~日本経済復活の鍵~
小谷野です。
『CFO思考 日本企業最大の「欠落」とその処方箋』(ダイヤモンド社2023.6 徳成旨亮[とくなりむねあき]著)を読みました。
徳成氏は、米国の「インスティテューショナル・インベスター誌」の投資家投票の、日本の銀行部門CFOで2019年まで4年連続ベストCFOに選ばれた方です。
現在株式市場が活況ですが、市場を賑わせている投資家(株主)と会社の間に立ち、対話の中心的な役割を果たすのが、CFO(最高財務責任者)です。
・日本のCFOと欧米のCFOの違い
日本は社長の下にCFOを含めた担当役員が並ぶ文鎮型だが、欧米ではCFOは、CEO(最高経営責任者)、COO(最高執行責任者)、と並ぶ経営の3TOP(スリートップ)であり、意思決定者として重要な役割を担い、CFOは次期CEOの最有力候補でもある。
・金庫番志向の日本のCFO
日本の経理・財務担当役員には企業価値保全を重視する金庫番型CFOが多いが、欧米のように企業価値向上を責務と考える「CFO思考」が重要になる。
・企業の永続性を成長より重視するCFO思考
企業は存続に意味があるとし、資本は多いほどよいと考える日本型資本主義は、つぶれはしないが、成長もしない状態に陥る。
・CFOが、リスクテイク議論を取締役会で活発化させる
金庫番ではなくCEOの伴走役として、アクセルを踏む役を買って出る必要がある。
上記他、CFOが担う10の責任領域「経理、予算、税務、財務(負債・資本)、リスクマネジメント、DX、人的資本経営、コーポレートガバナンス、IR、経営戦略」について深掘りしている書籍です。
日本経済が輝きを取り戻すためには、CFOの役割は想像以上に重い。
~我が家ではCFOがワントップ、小谷野でした~