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- 統計はこうしてウソをつく ~ウソには3つある~
小谷野です。
デラウェア大学のジョエル・ベスト教授の著書「統計はこうしてウソをつく(白揚社 2018年4月第8刷)」からです。
「嘘には3つある。普通の嘘と、真っ赤な嘘と、統計だ。統計は時には数値を用いて真実をゆがめ、人々を操作しようとする。」と、ショッキングな指摘です。
そういえば昔、「9割以上の品目をネット販売解禁」と、品目数では規制緩和が進んでいるように見えた発表が、調べてみると残りの1割未満の品目が市場の9割を占めていたケースもありました。
<統計を見る眼>
統計を見る際には、3つの問いを立てる
1)誰がこの統計を作ったのか
2)この統計は何故作られたのか
3)この統計はどのようにして作られたのか
<おかしい統計の4つの原因>
1)当て推量
誰かの発した、いい加減な数値が真実のように伝達される
2)定義
定義の内容によって幅広で統計数値をつくることができる。
3)計測
計測(質問)方法により、同じ人の意見が真逆にも集計できる。
(例)先週は米国大統領バイデン氏が銃規制を発表しましたが、この問題の世論統計においても、 質問の仕方によって、同じ人から逆の回答を得られます。
・米国の銃規制賛成論者の質問
「あなたは、違法な銃販売を取り締まる事に賛成ですか?」→YES 多くの人が銃規制に賛成の統計数値になる。
・銃規制反対の米国ライフル協会の質問
「誰が銃を所持してよく、誰が銃を所持していけないかを決める権限を警察に与える法律に賛成ですか?」→NO 多くの人が銃規制に反対の統計数値になる。
4)標本抽出
標本の数が少ない場合、無作為でない標本サンプルの場合は、信憑性に欠ける。
また、統計数値は、伝達の過程でウィルスのように突然変異して伝わっていく怖さも指摘しています。
~最も働く男(家庭内調査)、小谷野でした~