事業を営む方にとっては、透明性のある経理処理が欠かせません。適切な経理処理によって日々の支出入が把握しやすくなるだけでなく、万が一の税務調査でも正確な記録を基とした説明ができるためです。この記事では正確な会計処理を継続して行いたい方へ、いい税理士かわかる見極めポイントと、悪い税理士の特徴について解説します。
目次
いい税理士はすぐわかる!見極めるポイント7選

まずは、自社そして自身にとって最適な判断ができるよう、いい税理士を見極めるためのポイントについて見ていきましょう。具体的には、傾聴力や対応力、実績が挙げられます。ここからはそれぞれの概要について解説します。
傾聴力・対応力
クライアントの言葉に共感を示し、質問しやすい雰囲気を作る税理士はいい税理士の特徴の1つです。例えば、はじめての面談で相談した内容について速やかに理解し、適切なアドバイスをくれたときなどです。
特に初回面談では時間が決まっていることも多く、限られた時間のなかで最適なアドバイスができる税理士は傾聴力と対応力が高いと判断できます。このほか、経営理念や経営課題を理解しようと努める税理士も対応力の高さが判断でき、長期にわたって良好な関係を築ける税理士と言えます。
クライアントの知識・能力に合わせた説明力
いい税理士は、専門的な内容であっても、誰でも分かるよう平易な言葉で説明する能力に長けています。例えば、決算書の内容や税制改正の影響について説明を受けるときに、身近な事例を交えながら解説する税理士はいい税理士と言えます。
税務・会計分野は、専門知識を要する領域の1つで、一般の経営者にとっては理解が難しいことが多いです。専門業界という部分を理解した上でクライアントの理解度に合わせた説明ができる税理士は、いい税理士と判断できるでしょう。
業界・領域に関する情報量と知識の豊富さ
自社の業界・領域に関する情報量と知識量も、いい税理士を見極めるポイントです。税務や会計のルールは全業種共通であるものの、業界によっては特有のルールや会計処理、注意点が存在します。そのため、自社が属する業界の事情に精通した税理士であるかどうかを見極めることが大切です。
例えば、初回面談のときに、同業種のクライアントを担当した経験について尋ねてみるなどです。事業内容に関心を示したり質問されたりする場合は、将来的に良好な関係を築けるパートナーになれるかもしれません。また、同業種のクライアント担当経験が豊富で業界に対する理解が深ければ、自社の経営状況に即した節税対策や経営アドバイスに期待できます。
課題解決能力
いい税理士は、事業ビジョンや中期的な経営計画を把握した上で、自社の状況に応じた節税プランを提案してくれます。
例えば、試算表から経営課題を特定し、売上向上やコスト削減、資金繰りの改善に関するアドバイスを提供するなどです。ただし、税理士の課題解決能力は容易に決められない部分のため、複数回の面談を経て判断することをおすすめします。
資金調達・融資に関する知識と実績
いい税理士を選びたいのであれば、資金調達や融資に関する知識と実績の多さも判断要素に盛り込みましょう。金融機関から融資を受ける場合、税理士が作成・提示する資料や説得力のある説明によって成功率が大きく変わります。その理由は、いい税理士ほど、金融機関の審査基準を熟知し、各企業に応じた対応策を把握しているためです。
起業して間もない方や資金繰りに悩んでいる経営者の方は、資金調達・融資実績についてチェックするとよいでしょう。特に「認定経営革新等支援機関」の資格を持つ税理士であれば、低金利融資や各種補助金の申請における手厚いサポートに期待できます。
税制改正・補助金制度に関する情報量
いい税理士を選びたいときは、税制や補助金・助成金に関する最新情報をキャッチアップしているかを判断基準に設定しましょう。税法は毎年のように改正され、新たな税制優優遇措置や特例が誕生しています。また、国や地方自治体からは、企業成長支援を目的とした補助金・助成金が広く提供されています。
税理士の税制改正や補助金・助成金に関する情報量は、自社や手元に残る資金を左右する要素です。税理士への相談や面談の際には、税制改正や自社でも活用可能な補助金制度について質問してみるとよいでしょう。
ITツールへの対応力
いい税理士を選ぶときは、新たなテクノロジーに前向きであることに加えて、活用ノウハウを持っているかについても確認しましょう。
例えば、クラウド会計ソフトを使う企業が同ソフトを使う税理士と出会うことで、メールやビジネスチャット経由での業績共有が実現します。自社と同じITツールを活用する税理士と連携できれば、資料提示にかかる時間を本業に充てられるほか、用紙コストの削減にも期待できるでしょう。
こんな税理士は要注意!契約を避けるべき悪い税理士の特徴

いい税理士を見極める視点を持つと同時に、悪い税理士の特徴を理解しておくことも大切です。ここでは、契約の際に参考にしてほしい、悪い税理士の特徴について解説します。
質問に対する回答が遅く、レスポンスが悪い
相談者やクライアントからの質問に対して、何日も待たせてしまう税理士には注意が必要です。経営判断には迅速さが求められるシーンが多く、かつ正確でなければなりません。税務に関する疑問や相談に対する返信が遅いと、ビジネスチャンスの損失や誤った判断に至るリスクがあります。
レスポンスの遅さは、クライアント対応への軽視や事務所内の情報共有体制が甘いと判断されかねない要素です。そのため、軽微な問い合わせにもかかわらずメールの返信や電話の折り返しが遅いときは、重要な相談相手には適さない税理士と言えるでしょう。
高圧的な態度で話を聞いてくれない
税理士は税のプロであるものの、会計・税務処理という裏方作業を通じて企業と経営者を支えるビジネスパートナーでもあるべきです。しかし、なかには、専門知識を盾にクライアントや相談者の悩みや意見に耳を傾けず、一方的に考えを押し付ける高圧的な税理士も存在します。高圧的な税理士ほど経営者が抱える悩みの本質を理解しようとしないため、有益なアドバイスにも期待できません。
問い合わせや初回面談の際に「話しにくい」と感じたときは、契約を見送り、別の税理士事務所を探すことをおすすめします。
料金体系が不明確で、費用の説明が曖昧
契約締結する際には、顧問料に含まれるサービス内容と業務範囲について把握することが大切です。しかしなかには、月額顧問料に含まれるサービス内容について明示していない税理士事務所も存在します。
顧問料に対する説明が不十分であったり記載内容が不透明だったりすると、信頼性に欠けるほか、円滑なコミュニケーションにも期待できません。追加費用という名目で高額な料金を請求されるトラブルにも発展しかねないため、料金体系が不透明な税理士事務所にも注意が必要です。
自分にぴったりの税理士を見つけるための具体的な探し方
いい税理士と悪い税理士・税理士事務所の基準について理解を深めた後は、自身や自社に適した税理士を見つける方法について押さえておきましょう。ここでは、税理士の探し方のなかでも代表的な3つの方法について解説します。
知人や経営者仲間から紹介してもらう
知人や経営者仲間からの紹介は、税理士探しの王道とも言える探し方の1つです。紹介された税理士と既に契約している人から得た情報は、良くも悪くもリアルなものが多いです。そのため、Webサイトと併せて得た情報を判断要素に盛り込むことで、自社に適した税理士かを見極めることができます。
信頼性が高くミスマッチが起こりにくい方法である一方で、いくつかの注意点も存在します。一例としては、紹介者の会社と自社では事業規模や業種が異なり、求めるサービスも違うケースです。
注意点は、紹介を断れないケースです。異業種であるものの、紹介された以上は断れないという状況に陥り、かえって無駄な顧問料を払うことになりかねません。紹介という方法が誰にでも適応するものではなく、場合によってはミスマッチとなる点について留意しておきましょう。
税理士紹介サイトを活用して複数の候補を比較する
税理士紹介サイトを活用して、複数の税理士事務所を比較する方法も有効です。インターネット上には、税理士事務所の公式サイトだけでなく、税理士紹介サイトも数多く公開されています。
税理士紹介サイトの閲覧によって顧問料の相場を把握できるほか、税理士の実績や得意分野、対応業務に関する情報も得られます。知人の紹介に対するプレッシャーもないため、フラットな立場で複数の候補者を比較したい場合に適した方法です。
商工会議所や取引のある金融機関に相談する
地域の経済団体である商工会議所や、日頃から取引のある金融機関に相談するのも効果的です。公共団体や金融機関はさまざまな税理士とネットワークを持っており、各税理士に対する評価も正確かつ妥当であることが多いです。そのため、自社に最適な税理士と出会いやすいという特徴があります。
特に、融資を検討している方であれば、取引予定の金融機関が信頼する税理士を紹介してもらうことで、資金調達がスムーズに進む可能性もあります。ただし、紹介される税理士の数が限られやすく比較検討しにくい場合もあるため、別の探し方と併用するのが望ましいでしょう。
税理士選びで後悔しないための最終チェックポイント

いくつかの探し方を試したなかで候補となる税理士が2~3人に絞れた後は、契約前の最終確認に進みましょう。契約する際は、下記3つのチェックポイントを参考にすることをおすすめします。
依頼内容を明確にする
まずは、自社がどのような業務を依頼したいのか明確にしましょう。依頼したい業務を整理することで、自社に適した税理士が見つかりやすくなります。記帳代行や給与計算だけでなく年末調整も任せたいのか、それとも月次のチェックと決算申告だけでよいのかなどです。
仮に、節税対策や資金調達のアドバイス・サポートまで依頼したいのであれば、税理士の得意不得意について細かく調べる必要があります。依頼したい業務を細かくリストアップすることで、面談の際に不足のない相談が実現するほか、料金の比較検討につながるでしょう。
求めるサポートや業務が明確なほど税理士探しの軸がブレず、自社のニーズに合致したパートナーを選べます。
必ず複数の税理士と面談して相性を確認する
税理士とは長期にわたって自社の財務情報を共有する関係になるため、相性の高さについても必ず確認しましょう。できれば2~3人の税理士と面談することで、顧問料や依頼したい業務がサービス内容に含まれているかなど、さまざまな項目を比較検討できます。
Webサイトや税理士事務所のパンフレットだけでは、依頼したい税理士の人柄やコミュニケーション力、考え方といった相性まで把握できません。自社の業務領域や将来のビジョンに理解を示し、その上で気持ちよく取引できる相性があるかについては、入念に確認しましょう。
「紹介されたから」という理由だけで決めない
知人や信頼できる取引先からの紹介は有効な探し方の1つです。しかし場合によっては、知人との関係悪化を防ぎたいためだけに、惰性で契約を続ける理由になることもあります。
紹介者にとって優秀な税理士であっても、自社にとって優秀とは限りません。業界領域や経営者の価値観によっては、税理士に求めるサポートが大きく異なるものです。紹介はあくまで選択肢の1つと捉え、ほかの探し方で見つけた候補者と同じように客観的な基準で面談し、厳しく評価する姿勢を心がけましょう。
いい税理士をお探しの方は認定経営革新等支援機関である小谷野税理士法人へ
税理士は、税務申告の代行に留まらず、経営者のビジョンに理解を示し、事業成長をサポートするパートナーのような存在でなければなりません。パートナーになり得る税理士を見つけるためには、面談やメール・電話などのコミュニケーションを通じて、人柄を多角的に見極めることが大切です。
小谷野税理士法人を含む小谷野会計グループは、認定経営革新等支援機関として中小企業を支援します。起業して間もない方や、透明性の高い経理処理を目指している方、資金繰りにお困りの方は、ぜひお気軽に小谷野税理士法人までお問い合わせください。









