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税務調査は税理士なしでも乗り切れる?自力で対応するリスクと注意点

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税務調査は税理士なしでも乗り切れる?自力で対応するリスクと注意点

税務調査に税理士なしで対応できるのか、不安に感じる企業や個人事業主は多いのではないでしょうか。税理士の助けがなくても税務調査への対応は可能ですが、リスクを伴う場合があります。この記事では、税理士の立ち会いなしで税務調査に対応するメリット、デメリットとリスク、税理士への依頼を判断するポイント、税理士の選び方まで解説します。

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税務調査は税理士なしでも対応可能

個人事業主に対する税務調査のイメージ

原則、税務調査に税理士が立ち会う必要はありません。税務調査が入るときに、税理士の同席を義務付ける法律はないため、税理士なしでも税務調査を進めることが可能だからです。そのため、納税者本人が自力で調査に対応できれば、状況次第では問題なく調査が進むでしょう。

しかし、税務調査の規模や内容によっては、自力での対応が不利になるリスクが高いです。税務の専門知識を持つ調査官からの指摘や質問に対して、的確かつ正確に答えられなければ、疑念や不信感を招く恐れがあります。結果として追加調査や修正申告、さらには追徴課税に発展することもあります。

また、税務調査をスムーズかつ納税者にとって有利に進めるためには、税法や会計の知識が必要です。経験豊富な税理士に調査に同席してもらうことにより、納税者にとって不利な状況や結果とならないように、調査官と交渉してくれます。

税理士のサポートなしで税務調査を受けるメリット

税理士の立ち会いが義務付けられているわけではないため、税理士なしで税務調査に臨めます。ここでは、税務調査を税理士なしで乗り切るメリットについて説明します。

費用を削減できる

税理士に税務調査の立ち会いを依頼する際は経済的負担がありますが、自力で対応すれば費用の負担を減らせます。税理士と顧問契約を結んだ場合、毎月の顧問料が発生します。さらに、税務調査への対策や立ち会いで、追加費用がかかることもあるからです。

特に、売上が少ないなど資金に余裕がない企業や個人事業主にとって、税理士への相談や依頼にかかる費用が資金繰りに影響を与えることもあります。自力で税務調査を乗り切ることができれば、税理士への費用を事業活動に投資できます。

しかし、税理士への費用を削減できたとしても、税務調査への対応が不十分で修正申告や追徴課税を求められた場合、税理士に支払う費用よりも大きな負担が生じるかもしれません。

単純に費用の削減だけを重視するのではなく、依頼しなかった場合のリスクも考慮して、専門家への相談を検討することが大切です。

税務調査の内容を今後に活かせる

税務調査に自力で対応することにより、税務調査の内容や進め方などを把握でき、今後の業務に活かせます。例えば、売上を計上するタイミング、経費計上の根拠を確認する場面に立ち会うことで、調査官が重視しているチェックポイントや調査の進め方を把握できます。

調査の進め方や重点的にチェックするポイントを理解しておくと、今後の税務や会計処理の改善、次回税務調査が入る際の対策に活用できるでしょう。

例えば、経費として計上した根拠を説明するための領収書を適切に保管しておき、すぐに出せるようにしておく、売上を計上するときの基準を明確にしておくといった改善策を実行できます。

税理士に対応を任せた場合、原則すべて税理士が対応するため税務調査の実態を把握できません。自力での対応は何かと大変ですが、税務調査を経験することで今後の実務に役立つことを多々学べます。

税務知識が身につく

税理士なしで税務調査に対処する際には、税務調査に必要な書類の準備から税務調査対応まですべて自分で担当しなくてはいけません。

税務調査の準備や対応には時間と手間がかかりますが、税務や経理に対する理解を深める機会を持てます。例えば、適切な帳簿の付け方や領収書の保存方法、経費として計上する際の基準などを学び直すことができ、今後の財務や経理業務に役立ちます。

税理士なしで税務調査に臨むデメリット

税理士なしで税務調査に臨むことにより、デメリットやリスクが生じることがあります。ここでは、考えられるデメリットやリスクについて詳しく説明します。

専門的な質問への回答が難しい

税務調査の担当者が調査官からの専門的な質問に回答できない場合、調査が不利に進むことがあります。例えば、帳簿の記載方法、経費計上のタイミングなどを確認する際に、調査官が税法に基づいた指摘をしてくるケースが想定されます。

税務調査担当者の専門知識が浅いと、調査官からの質問に迅速かつ的確に回答できず、調査官を納得させられる根拠を示せなくなるでしょう。また、税務知識が不足しているだけでなく、調査の進め方や重点的にチェックするポイントを把握していなければ、税務調査官との交渉も不利に進むことが多いです。

追徴課税のリスクが高まる

税務調査官からの質問や指摘を受けた際に、誤った説明をしたり、根拠となる資料を提示できなかったりした場合、追徴課税の対象となり得ます。また、不審な点が見つかれば、遡って調査されることもあるでしょう。

税務署は不明点や不審点があれば徹底して追及するため、納税者にとって不利な結果につながる場合があります。例えば、本来は費用として計上できる出費も、説明不足により否認されることがあるのです。

根拠となる資料を準備し、調査官の理解を得られるような説明ができなければ、ペナルティを受けるリスクが高まります。

通常業務に支障をきたす

税務調査の準備、税務調査対応には相当の時間と労力がかかるため、通常業務に支障をきたす可能性が高いです。税務調査は数日間にわたって行うことがあり、調査期間中も調査官に対応しなくてはいけません。

自力で調査に臨むときは、必要書類などの準備、調査官からの質問や指摘への回答まで行います。例えば、帳簿や領収書の整理、調査官への説明準備など、通常業務以外の作業が増え、事業活動に影響を及ぼすことも考えられます。

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税務調査に税理士なしで対応できるかを決める基準

費用がかかるものの、税理士に税務調査に立ち会ってもらうメリットは多々あります。ただし、状況によっては税理士なしでも税務調査を乗り切れることがあります。ここでは、税務調査で税理士の立ち会いを依頼するか否かを決める判断基準について解説します。

税理士なしで対応できる可能性が高いケース

下記のような条件がそろっている場合は、税務調査で記帳や申告の不備を指摘される可能性が低く、税理士なしでも税務調査に無理なく対応できる可能性が高いです。

  • 事業規模が小さい
  • 取引件数が少ない
  • 帳簿や領収書をきちんと保管している
  • 単純な取引が多い
  • これまで大きな申告ミスがない

そもそも事業規模が小さいと取引件数自体が少なく、記帳や申告業務も比較的容易であるケースが多いです。

また、例えば、一つの取引を単一で行う単一仕訳が多く、複数行で処理する複合仕訳など複雑な取引や件数が少なければ、記帳でミスや漏れが起こる確率は低いでしょう。

単一仕訳の事例

借方貸方

売掛金 15万円

売上  15万円

複合仕訳の事例

借方貸方

売掛金 15万円

売上 20万円

普通預金 5万円

取引内容を正確に記帳するために複合仕訳を使うことがあります。しかし、内容に応じた勘定科目を用いる必要があるため、慣れていないとミスにつながります。

また、領収書や請求書といった帳票類がきちんと保管されていれば、税務調査官から指摘を受けることも少ないです。

さらに、過去の申告内容にほとんど誤りがなく、修正する必要がない場合も税務調査で指摘やペナルティの対象とならないでしょう。ただし、記帳や帳票類の管理が不適切な場合は、税務調査で不審点や誤りを指摘され、修正申告となることがあります。

税理士の立ち会いがあると安心なケース

下記のケースに該当する場合は、税理士の立ち会いがあったほうが税務調査をスムーズに乗り切れる可能性が高いです。

  • 事業規模が大きい
  • 売上が多い
  • 取引が多岐にわたっている
  • 税務調査でペナルティを受けたことがある
  • 過去に修正申告をしている

事業規模が大きく、売上も多いと、取引の件数が増えるだけでなく複合仕訳のような複雑な仕訳が求められ、記帳でミスや漏れが生じるリスクが高いです。また、複数の事業を展開していたり、扱う商品のサービスや種類が多かったりすると、取引ごとの内容を正確に把握し、適切な勘定科目を使い分けなくてはいけません。

さらに、取引を証明する帳票書類の数も多く、書類と取引内容の整合性を確認するのに時間もかかります。

過去に、修正申告を何度かしているもしくは税務調査でペナルティを受けたことがある場合は、税務調査が入る確率が高いです。正しく記帳や申告ができているかを確認するために税務調査に入り、記帳や申告内容を入念に調べられるでしょう。

もし、調査官からの指摘や質問に対して妥当な受け答えができなければ、ペナルティを課されることもあります。

税理士のサポートを受けることで、税務調査の事前対策から当日の対応まで税務のプロである税理士に任せられます。本業に集中できるだけでなく、追徴課税が課されないように税務調査官と交渉もしてくれるのです。

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税務調査に強い税理士を選ぶポイント

税務調査を自力で対処できる自信がないときは、税理士の同席を検討しましょう。ただし、税理士にも得意不得意があるため、税務調査の立ち会い経験豊富な税理士に依頼すると安心です。ここでは、税務調査に強い税理士を選ぶときのチェックポイントを説明します。

税務調査の立ち会い実績

税務調査への立ち会い経験が豊富であるか否かをチェックしましょう。税務調査の進め方から想定される調査官からの質問や指摘まで把握しているため、安心して立ち会いを任せられるからです。

また、税務調査官から指摘を受けたり、修正を指示されたりしたときも、顧客に不利とならないように調査官と交渉してくれます。

税務調査へ立ち会ってきた経験は、事務所のウェブサイトから確認できることがあります。また、メールや電話で立ち会い経験について問い合わせることも可能です。

他にも、知り合いから税務調査に強い税理士を紹介してもらう、税理士紹介サービスを利用するなど、さまざまな手段で税務調査の経験豊富な税理士を探せます。

税務知識と交渉力

税務に関する専門知識を有しているのはもちろん、交渉力のある税理士に立ち会いを依頼すると、ペナルティのリスクを抑えられる可能性が高いです。

税務調査に入ったときに、調査官によってはあえて専門的な指摘をして経費を認めなかったり、ペナルティを課したりすることがあります。専門知識を持つ税理士なら、税法に基づき調査官を納得させる交渉を行い、顧客に負担が生じないように努めてくれます。

税務知識と交渉力の有無を見極めるには、税理士の経験を確認するだけでなく実際に会って確認してみることです。税務調査に対する不安や疑問について相談したとき、専門用語を分かりやすく説明し、寄り添った姿勢を見せてくれる税理士なら、税務調査官を納得させる説明ができるでしょう。

明瞭な料金

税務調査を依頼するときには、費用の明瞭さも確認しておきたいポイントの一つです。料金は、後のトラブルに発展する可能性が高いため、依頼前に見積もりを提示してもらうなどして、費用を明確にしておくことが求められます。

例えば、顧問契約でも税理士事務所によって業務内容が異なる場合があります。税理士に依頼したい業務を明確にし、実際にかかる費用を確認してから契約に進むことで、安心して業務を任せられるでしょう。

税務調査対応を顧問税理士に依頼するメリット

税理士のイメージ

スポット契約でも税理士に税務調査に立ち会ってもらうことが可能ですが、顧問契約を締結しておくことで税務調査においてさまざまなメリットが期待できます。

事前通知が顧問税理士に届く

所定の手続きをしておくと、税務調査に入ることを知らせる事前通知が顧問税理士に届きます。悪質性の高い税逃れの疑いがない限り、税務調査は事前通知が来ます。

税務調査の事前通知が税理士に来ることで、日程の調整から必要書類の準備まで必要な手続きをしてくれるでしょう。

税務調査を回避できる可能性がある

顧問税理士が税務署とやり取りし、税務署が納得すれば税務調査を回避できる可能性があります。

確定申告時に、税理士だけに認められている書面添付制度を活用し、税理士が税務署と交渉することで、税務署が税務調査の必要性なしと判断することがあるからです。

書面添付制度では下記の事項を記した説明書を、申告書に添付することで、納税者に事前通知をする前に顧問税理士から意見聴取できる制度です。

  • 確定申告時の調査や判断
  • 納税者からの相談内容
  • 税理士が行った対応

申告書提出後、税務調査の事前連絡が税理士の元へ届き、税理士が税務署に足を運んで意見聴取の日程を調整します。

意見聴取によって、税務署が納得する説明や根拠となる資料を提出できれば、調査省略と判断されることがあるのです。ただし、すべてのケースで調査省略とはならない点に注意が必要です。

また、書面添付制度への対応はすべての税理士が行っているわけではないため、事前に確認しておきましょう。

参考:国税庁 4 書面添付・意見聴取制度

税務調査の立ち会いを税理士に依頼するときの注意点

税務調査の立ち会いを税理士に依頼する際に、心得ておきたい注意点がいくつかあります。ここでは、主な注意点について詳しく説明します。

税務調査への対策や立ち会いに対応しているか

税理士が、税務調査への対策や立ち会いに対応しているか否かを事前に確認しましょう。すべての税理士が税務調査に対応できるとは限らないからです。

税理士の独占業務である税務の代理、税務書類作成、税務相談以外にも、会社設立や相続税対策など、税理士の業務は多岐にわたっています。税理士や事務所によって得意分野があるため、そもそも税務調査全般に対応していない、立ち会い経験がないケースもあり得ます。

特に、税務調査の立ち会いを重視するなら、経験豊富な税理士に相談、依頼したほうが心強いです。

契約形態を確認する

税理士に税務調査の立ち会いを依頼するなら、契約形態を決めなくてはいけません。税理士の契約は、顧問契約もしくは必要な業務だけを依頼するスポット契約に大別できます。

顧問契約は、定期的に帳簿をチェックしてもらったり、申告・納税を代行してもらったりと幅広い税務サポートを受けられます。

一方、スポット契約は記帳の代行、確定申告など、必要な業務だけを依頼できる契約形態です。ただし、税務調査のスポット契約に対応していない税理士事務所もあります。

また、顧問契約を締結していても、税務調査の立ち会いに対処していない、対応していても別料金というケースもあり得ます。

そこで、個々の企業や個人事業主にとって税理士との適切な契約形態を選ぶこと、税務調査のスポット契約の対応可否などを調べましょう。

税務調査は税理士なしでも対処可能!税理士のサポートがあると心強い

税務調査は、税理士なしでも対処可能です。しかし、専門的な質問や指摘に対する対応に不備があれば、修正申告や追徴課税を課されることにつながります。税理士に依頼する費用はかかりますが、本業に集中できること、ペナルティのリスクを抑えられるなどさまざまなメリットが期待できます。スポット契約も可能な場合があるため、必要に応じて税理士に立ち会いを依頼しましょう。

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この記事の監修者
池田 大吾小谷野税理士法人
カルフォルニア大学アーバイン校卒業、大手生命保険会社勤務を経て2007年小谷野税理士法人に入社。
会計、税務、経理実務の支援業務から各種補助金の相談・申請業務、企業及び個人のリスクマネジメントのコンサルタント業務を行う。
銀行はじめ多くの金融機関、会計・税務・財務業界に多くの人脈を持ち、企業財務のマルチアドバイザーとして活躍。
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