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キャッシュアウトしない節税対策とは?現金を減らさずに税負担を軽くする方法

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キャッシュアウトしない節税対策とは?現金を減らさずに税負担を軽くする方法

キャッシュアウト(出費)しない節税対策は、現金を手元に残しつつ税負担の軽減が可能です。現金を減らさずに納税額を抑えられることから、無理のない節税を実現できる可能性が高まります。しかし、適切なやり方で行わなければ、期待するほどの節税効果が得られないことがあります。この記事ではキャッシュアウトしない節税対策の基本、具体的なやり方について解説します。

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キャッシュアウトする節税とキャッシュアウトしない節税

節税対策イメージ

節税対策は、出費(キャッシュアウト)を伴うもの、出費がないキャッシュアウトしない節税に大別できます。ここでは、キャッシュアウトする節税とキャッシュアウトしない節税について詳しく説明します。

キャッシュアウトする節税とは

キャッシュアウトする節税とは、例えばできるだけ経費を多く計上して課税所得を減らすなど、支出を伴うことで減税に結び付けるやり方です。

キャッシュアウトを伴う節税対策は、経費の計上など比較的手間が少ないやり方が多いです。しかし、節税できても、適切な対策でなければ必要以上に出費を増やすことに結びつきます。

キャッシュアウトしない節税とは

一方でキャッシュアウトしない節税とは、法律や制度で認められている控除や非課税などを活用して納税額を減らします。

キャッシュアウトしない節税は、少ない負担で納める税金を減らせるため、資金繰りへの影響が少なく、無理のない範囲で節税対策を取り入れられることがメリットです。

一方で、事前の十分な検証、新たに社内規定や制度の作成が求められるなど専門的な知識や手間を必要とするケースが多いです。

手続きや準備に時間をかけても少額しか節税できない場合は、他の節税対策を検討した方が効率的でしょう。キャッシュアウトを極力抑えた対策でも、節税効果が得られることがあります。

また、キャッシュアウトしない節税対策は、キャッシュアウトを伴う対策よりも効果が限定されることが多いです。

税の専門知識や十分な検証を必要とする対策が多いことから、税理士と相談しつつ節税対策を取り入れることを検討してみましょう。

キャッシュアウトする節税対策と節税対策をしない場合の税金を比較

経費を計上(キャッシュアウトする)する節税対策を取り入れた場合と節税対策をしない場合とを比較し、納税額にどれだけの違いが出るのかを検証することで、最適な対策の導入に役立てましょう。

節税対策の主な目的は手元資金を多く残すことですが、必要以上に経費を計上することで手元資金が減ることがあるからです。

課税所得が600万円、資本金1億円以下の法人(法人税率15%)を例に、節税対策として経費をさらに100万円計上した場合と、節税対策をしていない場合の法人税を計算してみます。

【経費100万円を計上した場合】

法人税額

(600万円-100万円)×0.15=75万円

法人税納税後に手元に残る資金

500万円-75万円=425万円

【節税対策をしない場合】

法人税額

600万円×0.15=90万円

法人税納税後に手元に残る資金

600万円-90万円=510万円

経費を計上した方が、法人税額を減らせます。しかし、手元資金については何も対策をしない方が、85万円も多いのです。

キャッシュアウトを伴う節税対策は減税効果を得られても、手元資金を増やせるとは限りません。節税対策のために必要のない出費を増やすのではなく、業務に必要性の高い設備や人材などへの支出を検討することが大切です。

キャッシュアウトしない節税対策

節税相談に関するイメージ

出費を伴わないキャッシュアウトしない節税対策にはさまざまなやり方があります。ここでは、キャッシュアウトしない節税対策について具体的なやり方を紹介します。

不要な固定資産を処分する

使用していない固定資産を処分することにより、固定資産税や管理費用の負担がなくなるだけでなく、固定資産除去損として損金計上できます。

例えば、必要だと判断し購入したものの結局はほとんど使っていない、業務の効率化などを理由に使用頻度が低くなった機械、設備、車両などがあれば売却を検討してみましょう。

中でも、購入日からのそれほど日数が経過しておらず、良好な状態の固定資産は損失額も高額となるため処分により高い節税効果が期待できます。

帳簿価格よりも固定資産の売却価格が上回れば、利益を得られます。もし、帳簿価格よりも売却価格が低い場合でも、その差額を固定資産売却損として経費計上できるのです。

未払金と未払費用を計上する

費用として発生しているものの、実際の支払は翌期以降となる未払金や未払費用を、当期の決算で計上し、課税所得を減らします。未払金や未払費用には以下のものが考えられます。

  • 従業員の給与や賞与
  • 社会保険料
  • 家賃
  • リース料
  • 水道光熱費
  • 支払利息

未払金と未払費用の計上は、翌期分の費用を計上することで費用が発生した期の課税所得を減らすやり方です。一方で、本来は翌期に計上するはずだった費用のため、翌期の課税所得が上がり、納税額が増えることもあります。未払金や未払費用の計上は、予想以上に利益が出すぎたときなどに効果的な節税対策だと言えるでしょう。

貸倒損失を計上する

取引先の倒産などで売掛金や貸付金の回収が困難になったとき、未回収分を貸倒損失として計上できます。ただし、貸倒損失を損金として計上するためには、次の要件を満力を求められます。

  • 債権が法的に消滅した場合(会社更生法による手続きや債権放棄通知など)
  • 債権者の財務状況から明らかに回収が見込めないケース
  • 取引停止後1年以上が経過している(1円の備忘価額を除く)

貸倒損失計上の条件を満たしているか確認し、定められたルールに従って正しく貸倒損失を計算しましょう。

貸倒引当金を計上する

将来的に回収不能となり得る売掛金や貸付金などがある場合、事前に損失額(見込み)を費用として計上できます。

貸倒引当金は実際に貸倒が発生していない段階でも、所定ের計算方法に従って算出した額を損金として計上可能です。

貸倒引当金を損金計上できるのは、資本金1億円以下の中小企業などに限られています。さらに、繰入限度額を計算する際にも細かなルールに従わなくてはいけません。

資本金を減資する

資本金が1,000万円を超えている企業なら、1,000万円以下に減らす減資により税負担が軽くなることがあります。

特に、法人住民税に含まれている均等割は、資本金の額によって納税額が決まります。均等割は企業の利益状況にかかわらず課税され、資本金の額や従業員数の数で税額が決まるのです。資本金が1,000万円超の企業よりも1,000万円以下の企業の方が、課税額が低くなるでしょう。

減資の際には、株主総会で決議するなど法的な手続きが必要です。しかし、一度減資をすれば、長期的な節税が可能です。ただし、資本金の額は企業の信用力に影響を与えるだけでなく、債務超過に陥りやすくなるといったデメリットも生じます。

減資を検討した際には、長期的な節税効果、今後の事業運営のことも含めてじっくりと検証してから決めることが大切です。

決算期を変更する

決算期の変更により納税額を減らせることがあります。法人の決算期は定款の変更により、事業年度が1年を超えない範囲で比較的自由に変更できます。

例えば、決算期が以下のケースに該当している場合、決算期の変更により短期的には高い節税効果が期待できます。

  • 決算期と繁忙期が重なる
  • 売上が最も多い時期の後に決算期を迎える

決算期と繁忙期が重なっている場合、決算処理に追われて適切な節税対策を検討する時間と手間をかけられないことが多いです。また、最も売上が伸びる時期を過ぎて決算期を迎えると、課税所得が増えて納税額も高額となり得ます。

決算期を変えることで該当する期の税負担を減らし、翌期に十分な節税対策を取ることも可能です。節税対策が間に合わない、予測よりも利益が出すぎた場合などに、決算期の変更を検討してみましょう。

家族を役員にする

経営者の家族を役員にすることで役員報酬を分散し、経営者の所得税や住民税、社会保険料の節税につなげます。経営者一人に報酬を支払うよりも、同額ের報酬を経営者とその家族と分けて支払った方が、世帯全体の納税額を少なくできるからです。

個人の所得に対して課せられる所得税は、所得額に応じて税率が高くなる超過累進課税です。そのため、一人当たりの所得額が高額となるほど納める所得税も高くなります。

また、住民税や社会保険料も所得に応じた額を支払わなくてはいけません。さらに、社会保険料については、原則企業と折半するため、従業員や役員の給料が高いほど企業側の負担も重いです。

そこで、所得を分散して一人当たりの所得を抑えることにより、経営者の世帯全体の所得税や住民税、社会保険料、企業の保険料負担を抑えます。

企業側が負担する社会保険料を軽減するために、家族を非常勤役員にする方法があります。原則、非常勤役員は社会保険への加入義務がありません。

そのため、非常勤役員なら社会保険料の負担を抑えつつ所得を分散して減税できるでしょう。ただし、実際の働き方などの条件によっては、社会保険の加入対象となり得ます。

社宅制度を設ける

役員や従業員に住居費を支給しているなら、代わりに社宅制度の導入を検討してみましょう。社宅制度の導入により、企業と従業員の双方にとって節税効果が期待できるからです。

従業員の住居費負担を軽減するために、住宅手当を支給している企業も多くみられます。しかし、住宅手当の場合、毎月一定額を給与と併せて従業員に支給することから課税所得が上がり、従業員個人の所得税と社会保険料が増加します。

社会保険料は企業側も負担するため、課税所得の増加により企業側の負担も増えるのです。そこで、住宅手当を廃止して社宅制度を導入すれば、従業員一人当たりの課税所得が減り、従業員の所得税と社会保険料が減らせます。

住宅手当を廃止したことで、従業員の月収は減るかもしれません。しかし、従業員の納税額の減少に伴って、手取りが増えることがあるのです。さらに、企業の社会保険料の負担を減らせるため、経費削減につながります。

社宅は、企業が所有する不動産を社宅として貸し出す、もしくは賃貸物件を企業名義で借りて従業員に貸し出す借り上げ社宅から選択します。

節税対策として社宅制度を導入するなら従業員、企業それぞれの納税額を制度導入前後で比較し確認しておくことです。また、社宅制度の導入に伴い、社内規定を整備しなくてはいけません。

不要な在庫を処分する

売れ残りの在庫、例えば食品のように期限のある在庫については、できるだけ早く処分することです。

不要な在庫の処分により在庫の保管にかかるコスト削減だけでなく、キャッシュアウトを伴わない在庫の処分でも、廃棄費用を経費として計上できるからです。ただし、在庫を処分するときに費用がかかることもあります。

売れ残りや過剰な在庫は帳簿上は資産扱いですが、利益を生み出さないだけでなく保管や管理にコストがかかる不要な存在です。

これらの不要在庫を処分すれば、保管スペースを確保でき管理コストも削減できます。さらに、不要在庫を廃棄した場合「棚卸資産廃棄損」として経費計上が可能です。

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キャッシュアウトしない節税対策を取り入れる際の注意点

節税相談に関するイメージ

手元の資金をできるだけ減らさず節税効果を得たいなら、いくつかの点に注意して節税対策を取り入れることが大切です。ここでは、キャッシュアウトしない節税対策を取り入れるときの注意点について紹介します。

節税対策ごとの適用要件を確認する

キャッシュアウトしない節税対策は、適用要件を満たさなくてはいけないものがあるため、事前に要件や適用時の注意点を確認しておくことです。

例えば、貸倒引当金を損金計上するときは、資本金が1億円以下の中小企業であること、将来的に起こり得る確率が高い損失であることなどの条件を満たさなくてはいけません。

要件を満たさない節税対策は、後日記帳や納税のミスとしてペナルティを受ける要因になり得ます。適用要件を確認することはもちろん、ルールに従って正しく計算、記帳することが重要です。

節税効果を検証する

キャッシュアウトしない節税対策を取り入れるなら、事前にどの程度の節税効果を得られるのかをしっかりと確認することが大切です。

キャッシュアウトしない節税対策は、キャッシュアウトする節税対策よりも法律や制度への深い理解や専門的な知識が求められます。さらに、例えば、不要な固定資産を処分したり、貸倒損失を計上したりと、経費を計上するよりも手間がかかる方法が多いです。

費やした時間や手間に見合う節税効果が期待できなければ、他の対策を検討した方がより効率よく手元に多くの資金を残せるでしょう。そこで、事前に対策を取り入れた場合の節税効果をシミュレーションしてから、実際に行うか否かを決めることです。

税理士に相談する

自社にとって効果的な節税対策を取り入れるなら、税理士のアドバイスやサポートが役立ちます。税金に関する法律や制度は複雑であるため、しっかりと理解していないと誤った対策や違法な節税対策を取り入れるリスクがあるからです。

また、自社の財務や経営状況によって妥当な節税対策が異なります。キャッシュアウトしない節税対策を希望しているなら、税理士に相談することで適切な対策を提案してくれます。

さらに、財務や経営状況に変化があれば、効果的な節税対策も変わる可能性が高いです。税理士はその都度効果的な節税対策を提案し、安定した財務や経営を保てるようにサポートしてくれます。

キャッシュアウトしない節税対策は事前に十分な検証が必要

出費を伴わず税負担を軽減できるのが、キャッシュアウトしない節税です。資金繰りへの影響がほとんどなく納税額を減らせることから、無理のない節税が可能です。しかし、キャッシュアウトしない節税対策には複数の方法があり、それぞれ適用要件や注意点があります。さらに、法律や制度への深い理解が求められます。節税効果が限られることもあるため、事前に効果を検証したり、専門家に相談したりすることでより効果的な節税対策を取り入れましょう。

キャッシュアウトしない節税対策に関する相談は、ぜひ「小谷野税理士法人」にお気軽にお問い合わせください

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この記事の監修者
池田 大吾小谷野税理士法人
カルフォルニア大学アーバイン校卒業、大手生命保険会社勤務を経て2007年小谷野税理士法人に入社。
会計、税務、経理実務の支援業務から各種補助金の相談・申請業務、企業及び個人のリスクマネジメントのコンサルタント業務を行う。
銀行はじめ多くの金融機関、会計・税務・財務業界に多くの人脈を持ち、企業財務のマルチアドバイザーとして活躍。
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