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新規開業・スタートアップ支援資金とは?自己資金なしでの利用可否を解説

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新規開業・スタートアップ支援資金とは?自己資金なしでの利用可否を解説

新規開業・スタートアップ支援資金は創業融資と呼ばれる制度で、創業直後の事業実績がない時期でも申し込み可能です。創業融資の審査では事業実績の代わりに別の情報を用います。自己資金は創業融資の審査で重視される要素の1つですが、「あまり多くの自己資金を用意できない」と不安に思う人もいるでしょう。今回は新規開業・スタートアップ支援資金を自己資金なしで利用することの可否について詳しく解説します。

新規開業・スタートアップ支援資金とは

新規開業・スタートアップ支援資金とは新たに事業を開始する者や、事業開始後おおむね7年以内の事業者を対象とした融資制度です。制度の概要を紹介します。

融資限度額

7,200万円

うち運転資金4,800万円

返済期間

設備資金:20年以内

運転資金:10年以内

※いずれも据置期間5年以内

利率

原則として基準利率

ただし一定の要件を満たす場合は特別利率

【特別利率の適用対象になる例】

  • 女性、35歳未満または55歳以上のいずれかに該当する
  • 廃業歴等があり、創業に再チャレンジする
  • 中小会計を適用して創業する
  • Uターンで創業する

出典:新規開業・スタートアップ支援資金|日本政策金融公庫

対象者の要件は事業開始後の経過年数のみであり、業種や事業内容の定めはありません。幅広い事業者が利用できるため、創業融資の代表的な制度といえるでしょう。

新規開業・スタートアップ支援資金は自己資金なしで利用できる?

フリーキャッシュフローのイメージ

続いて、新規開業・スタートアップ支援資金の自己資金なしでの利用可否について解説します。

【前提】自己資金に関する定めは存在しない

前提として、新規開業・スタートアップ支援資金に自己資金に関する定めは存在しません。そのため理論上は自己資金なしでも新規開業・スタートアップ支援資金の利用は可能です。

なお日本政策金融公庫の公式サイトでは、自己資金よりも創業計画全体がしっかりしているかが重要になると案内しています。自己資金の金額だけで融資審査の結果が決まることはないといえるでしょう。

参考:よくあるご質問 創業をお考えの方-Q9  自己資金はいくらあれば融資を受けられますか。|日本政策金融公庫

関連記事:会社の借金はいくらまで?平均額と融資を通りやすくするポイント

自己資金がない・少ないと不利になる

新規開業・スタートアップ支援資金に自己資金に関する定めは存在しないため、理論上は自己資金なしでも利用可能です。

ただし実際のところ、自己資金がない・自己資金が少ない場合は融資審査で不利になる恐れがあります。自己資金なしで申し込んだ場合、以下のようなデメリットが考えられます。

  • 自己資金が多い場合に比べて審査が厳しくなる傾向にある
  • 融資額が希望よりも少額になる恐れがある
  • 自己資金ありの場合より金利が高くなりやすい

なお、日本政策金融公庫の公式サイトでは創業資金の調達額に関する調査結果が公開されています。調達方法別の金額および全体に占める割合は以下の通りです。

調達方法

金額

創業資金調達総額に占める割合

金融機関等

803万円

68%

自己資金

282万円

24%

家族

46万円

4%

その他

45万円

4%

出典:創業計画Q&A-Q4 自己資金はどれくらいあればよいですか?|日本政策金融公庫

金融機関等からの調達額の平均は自己資金の約3倍です。上記の結果を考慮すると、自己資金なしの場合に融資額が少なくなるのは自然といえるでしょう。

関連記事:自己資金なしでも創業融資を受けることは可能?自己資金なしで起業・創業を成功させるポイントを解説!

関連記事:開業資金の融資はどうすれば受けられる?自己資金なしでも可能?資金の集め方や貯め方などを解説!

新規開業・スタートアップ支援資金を自己資金なしで申し込む際の審査対策

税理士に節税を相談するイメージ

新規開業・スタートアップ支援資金に自己資金要件はありません。自己資金がないからといって諦める必要はないでしょう。

ただし自己資金なしでは審査で不利になる恐れがあるのも事実です。そのため自己資金なしで申し込むのであれば、審査に向けた入念な対策が必要不可欠といえます。

新規開業・スタートアップ支援資金を自己資金なしで申し込む際の審査対策について詳しく解説します。

創業計画書を丁寧に作り込む

審査対策として最も重要なのが、創業計画書を丁寧に作り込むことです。

創業計画書を作る上でのポイントとして以下の3つが挙げられます。

  1. 客観的な根拠に基づいて妥当性のある内容に仕上げる
  2. 嘘の記載や誇張表現をしない
  3. すべての項目を漏れなく記入する・なるべく細かく記入するよう意識しつつ、全体で矛盾が起こらないよう注意する

「【前提】自己資金に関する定めは存在しない」でも紹介したように、日本政策金融公庫は自己資金よりも創業計画全体を重視します。質の高い創業計画を作れれば、十分な収益が見込めるため返済に問題がない点や、事業に対する意欲や熱意をアピールできるでしょう。

懸念事項を解消しておく

新規開業・スタートアップ支援資金に申し込む前に、可能な限り懸念事項を解消しておくことも大切です。

創業融資の審査におけるマイナス要素として以下の例が挙げられます。

  • 国民健康保険料や各種税金の滞納がある
  • 創業予定の事業に関する実務経験がない
  • 他社からの借入が多い

税金等の滞納は融資に申し込むまでに必ず支払いましょう。融資の利用は、必要な支払いをすべて済ませていることが大前提となります。

実務経験も創業融資の審査で重視される要素です。実務経験ゼロの状態はマイナス評価につながる恐れがあるため、創業予定の事業について少しでも実務経験を積みましょう。アルバイトやパートのような短時間労働でも実務経験に含められます。

経営者個人の借入状況もチェックされる可能性があります。借入状況によっては審査に悪影響を及ぼす恐れがあるため、繰上返済等を行い可能な限り借入残高を減らしましょう。

前述のように、自己資金なしでの申し込みという時点で不利になる恐れがあります。したがって、自己資金以外の懸念事項はゼロという状態にするのが理想です。

融資支援に強い専門家のサポートを受ける

自己資金なしでも審査に通過する可能性を上げるためには、融資支援に強い専門家のサポートを受けるのがおすすめです。

自己資金なしで創業融資に申し込むのは非常にハードルが高いといえます。多額の自己資本を用意できる場合よりも、入念かつ効果的な対策を行う必要があります。

しかし、創業や融資申し込みの経験がない人が適切な審査対策を行うのは難しいでしょう。時間や労力をかけたものの、的外れな対策ばかり実施してしまう結果も考えられます。

不利な状況で融資に申し込む以上、確実な対策を行うことは必要不可欠です。したがって自分ですべて対応するのではなく、融資支援の経験やノウハウをもつ専門家の力を借りるべきといえるでしょう。

自己資金なしで新規開業・スタートアップ支援資金に申し込む場合は対策を徹底しよう

新規開業・スタートアップ支援資金に自己資金要件はありません。そのため理論上は自己資金なしでも利用可能です。

ただし、自己資金なしでは審査で不利になる恐れがあります。自己資金なしで申し込む場合、創業計画の作り込みや懸念事項の解消などの万全な対策が必須といえます。

とはいえ、創業や融資の経験がない中で融資審査に向けた効果的な対策を行うのは容易ではありません。不利な状況でも審査に通過できる可能性を上げるため、融資支援に強みをもつ専門家のサポートを受けることをおすすめします。

新規開業・スタートアップ支援資金をはじめとした創業融資についてのお困りごとやご相談は、ぜひ「小谷野税理士法人」までお気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者
池田 大吾小谷野税理士法人
カルフォルニア大学アーバイン校卒業、大手生命保険会社勤務を経て2007年小谷野税理士法人に入社。
会計、税務、経理実務の支援業務から各種補助金の相談・申請業務、企業及び個人のリスクマネジメントのコンサルタント業務を行う。
銀行はじめ多くの金融機関、会計・税務・財務業界に多くの人脈を持ち、企業財務のマルチアドバイザーとして活躍。
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