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ベンチャー企業とスタートアップの違いとは?起業を目指す方に向けたアドバイスも

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ベンチャー企業とスタートアップの違いとは?起業を目指す方に向けたアドバイスも

近年「ベンチャー企業」や「スタートアップ」という言葉を耳にする機会が増えました。しかし、それぞれの意味や役割を正しく理解している人は意外と少ないのではないでしょうか。どちらも新しい事業に挑戦する企業をさしますが、実は明確な違いがあります。本記事ではそれぞれの違いを解説しますので、最後までご覧ください。

ベンチャー企業・スタートアップとは?

外国人の起業家

「ベンチャー企業」と「スタートアップ」という言葉は混同されがちですが、実際にはそれぞれ異なる定義を持っています。

ベンチャー企業とは?

ベンチャー企業とは、既存のサービスを基盤として事業を拡大する企業です。現在は、成長中の企業を指す広い意味で使われています。一般的には以下のような特徴を持つ企業がベンチャー企業とみなされます。

  • 既存のサービスをもとに新しいものを生み出す
  • 主にスモールビジネスを扱う
  • 安定したビジネスモデルを構築する
  • 銀行やエンジェル投資家、ベンチャーキャピタルより資金を調達しながら経営を進める
  • 利益を出し、長期的に成長することを目指す

既存の通信業や流通業をベースに事業を拡大した「ソフトバンク」も一例です。

スタートアップとは?

スタートアップ企業とは、革新的なアイデアや技術を活用し、新たな市場の創出を目指す企業を指します。従来のビジネスモデルとは異なる視点を持ち、短期間での急成長を目指す点が特徴です。

  • これまでにないビジネスモデルで市場を変革する
  • テクノロジー系が多いが、医療・環境・教育など幅広い分野に存在する
  • 事業開始直後は収益は期待できない
  • 急成長の可能性を評価され投資を受ける
  • 短期間で成長し、大きな影響を与えることを目指す
  • リスクを持ってでも、成長を優先する経営戦略を採る

スタートアップという言葉は、一般的には企業や新規事業の立ち上げを指しますが、単に「新しい会社」という意味ではありません。スタートアップは、社会の課題を解決し、新しい価値を生み出す存在でもあります。

例えば現在では世界的な大凶となった「Google」や「Amazon」なども、かつてはスタートアップとして誕生した企業なのです。

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ベンチャー企業とスタートアップの違い

ベンチャー企業とスタートアップにはいくつかの違いがあります。特に、ビジネスモデル、収益性、革新性、出口戦略、資金調達方法の違いを見ると分かりやすいでしょう。

ベンチャー企業

スタートアップ

ビジネスモデル

既存のビジネスモデル

新しいビジネスモデル

収益性

早期から収益を上げる

長期的な収益を目指す

革新性

出口戦略

M&A

IPO

ビジネスモデル

ビジネスモデルとは、企業がどのように収益を生み出すかを示す枠組みです。特にベンチャー企業やスタートアップにとっては、ビジネスモデルの構築が、競争の中で生き残り成長するために重要です。

ベンチャー企業は、既存のビジネスモデルを活用し、発展・拡大させながら効率的に収益を上げることを重視します。安定した市場を基盤にしつつ、新しい価値を加えることで事業を拡大していくのが特徴です。

一方、スタートアップは既存のものではない革新的なビジネスモデルを模索し、新しい市場を目的としています。業界の構造を変革する可能性も高く、新しいアイデアをもとに競争優位性の確立を目指しているのです。

収益性の有無

ベンチャー企業やスタートアップには、収益性の考え方においても違いがあります。

ベンチャー企業は早い段階で安定した収益を確保することを重視し、すでに確立されたビジネスモデルを活用しながら事業を展開します。リスクを抑えつつ、持続的な成長を目指すのが特徴です。

一方、スタートアップは短期的な利益よりも将来の成長を優先する傾向にあり、設立初期には赤字が続くことも珍しくありません。革新的な技術やアイデアを武器に新しい市場を創出し、急成長を狙います。

最終的に、収益性は企業の健康状態を示す重要な指標であり、どの企業形態においても事業戦略の基盤となります。しかし、収益性の確保に向けたアプローチ方法や目指す方向性は企業ごとに異なるため、自社に適した戦略を明確にしましょう。

革新性の有無

ベンチャー企業とスタートアップを区別するポイントのひとつが革新性の有無です。

ベンチャー企業は、すでに確立されたビジネスモデルを改良したり、規模を拡大したりしながら、効率的に収益を上げることを目指す企業です。

新しい市場を開拓するというよりは、既存の市場で確実に成長することを重視します。そのため、革新性の要素は比較的少ない傾向にあります。

一方、スタートアップは、新しいアイデアや技術を活用し、今までにないサービスやビジネスを生み出すことを目的としています。市場に新しい価値を生み出し、競争の激しい業界の中で急成長を狙うのが特徴です。

特に、テクノロジー業界では、革新的なアプリやサービスが注目を集め、投資家からの資金を受けながら急成長するスタートアップが多く見られます。

しかし、成功を収めるためには新しいアイデアを持っているだけでは不十分で、問題解決力や市場のニーズを見極める力も必要です。また、リスクを管理し、変化に対応できる柔軟さも求められるでしょう。

関連記事:ジョイントベンチャー(JV)とは?メリット・デメリットや設立手順、成功させるコツをわかりやすく解説 

出口戦略の有無

出口戦略(EXIT)とは、投資家が出資したお金を回収するための計画を指します。ベンチャー企業やスタートアップが資金調達を受ける際、投資家からの信頼を得ることが重要です。そのためには、明確なEXITプランが求められるのです。

出口戦略の代表的な方法は以下の2つが挙げられます。

  • M&A(合併・買収):他の企業に買収され、投資家が資金を得る方法
  • IPO(株式公開):企業が成長した後に株式を公開し、投資家が利益を得る方法

ベンチャー企業は既存のビジネスモデルを持ち、M&Aによる出口戦略を採ることが多いです。スタートアップでは、新しい技術やサービスを生み出し、急成長後にIPOでEXITを図ることが成功の要因となるケースが多いです。

明確な出口戦略を持つことで資金調達がスムーズになり、企業の成長を後押しできるでしょう。

企業が成長し、投資家の期待に応えるためには、市場の流れや競争状態を分析し、柔軟に戦略を見直すことが必要です。また、同時に会社の成長段階や最終目標にあった出口戦略の計画も求められるでしょう。

起業を目指す人必見!必要な知識や資金調達方法

企業合併・買収のイメージ

起業には、情熱やアイデアだけでなく、実行力や幅広いスキルが必要です。成功するためには、市場のニーズを見極め、的確な戦略を立てる力が求められます。

起業家に求められるスキル

起業家に求められるスキルの中でも特に重要なのが、市場のニーズを把握するマーケティングスキルです。

自社の製品やサービスの持つ競争力を理解し、適切なターゲットへ向けて効果的にアプローチすることで、市場での評価を高められるでしょう。

また、財務や経営に関する知識も必要です。資金の使い方を誤ると、事業が軌道に乗る前に尽きてしまう可能性もあります。経営の基盤を理解し、戦略的に運営することで、長期的な成功を目指せるでしょう。

関連記事:起業準備は何をする?アイデア出しから開業までステップごとに解説

成功するスタートアップ・ベンチャー企業の特徴

成功するスタートアップ企業やベンチャー企業には、いくつかの共通点があります。これから起業を考えている方は、頭に入れておくと良いでしょう。

革新性のあるビジネスモデル

競争が激しい市場では、独自性が求められます。既存の市場に新しい価値を提供するビジネスモデルを構築することで、他者との差別化もできます。

市場のニーズを的確に捉えた製品・サービス

革新的なアイデアであっても、市場のニーズに合わなければ成功しません。顧客が求めるものを深く理解し、それに答える製品・サービスを提供しましょう。

関連記事:スタートアップとベンチャーの違いとは?該当する企業も一覧で紹介

資金調達方法

起業やスタートアップを成功させるには、どの資金調達方法が自社に合っているかを理解することが重要です。

資金調達の手段には、金融機関や日本政策公庫からの融資に加え、自己資金のほか、家族や友人からの支援、エンジェル投資家からの投資、そしてベンチャーキャピタル(VC)による出資が挙げられます。

自己資金

自己資金とは、自分の貯金や資産を活用して事業資金をまかなう方法です。借金などのリスクを最小限に抑えられますが、資金が足りなくなる可能性もあるため、資金計画を慎重に立てることが必要だと言えます。

家族や友人からの支援

身近な人から資金を提供してもらうことも1つの方法です。金融機関の融資と比べて審査や利息の負担がない点がメリットですが、トラブルを避けるためにも条件を明確にしておく必要があります。

エンジェル投資家からの投資

エンジェル投資家からの支援とは、成功した起業家や個人投資家が、将来性のあるスタートアップに出資する方法です。資金提供だけでなく、経営ノウハウや人脈のサポートを受けられるのもメリットです。ただし、一部の株式を提供する必要があり、意思決定の自由度が制限される可能性もあります。

ベンチャーキャピタル(VC)からの資金調達

ベンチャーキャピタル(VC)は、成長が期待される企業に対し、大規模な資金を投資する機関です。VCからの資金調達は、短期間で多額の資金を確保できるのがメリットですが、経営に関与されるケースもあり、意思決定の自由度が下がることもあります。

各資金調達方法には、それぞれメリットとデメリットがあります。事業の成長段階や目的に応じて、適切な方法を選択しましょう。

関連記事:開業資金の援助で税金は発生する?親からの借入と出資の違いについて

まとめ

起業を目指す際には、ベンチャー企業とスタートアップの特性を把握し、それぞれに合った戦略を立てることが重要です。

ベンチャー企業は、既存のビジネスモデルを生かしながら、持続的な成長を目指す企業です。一方でスタートアップは、新しい市場を開拓し、革新的なアイデアと技術を活用して急成長を目指します。

この違いを理解することが、起業を考える上で大切なポイントとなるでしょう。

会社設立についてのお困りごとやご相談は、ぜひ「小谷野税理士法人」までお気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者
池田 大吾小谷野税理士法人
カルフォルニア大学アーバイン校卒業、大手生命保険会社勤務を経て2007年小谷野税理士法人に入社。
会計、税務、経理実務の支援業務から各種補助金の相談・申請業務、企業及び個人のリスクマネジメントのコンサルタント業務を行う。
銀行はじめ多くの金融機関、会計・税務・財務業界に多くの人脈を持ち、企業財務のマルチアドバイザーとして活躍。
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