家事や育児のことを考えると、時間に拘束される仕事に就きにくいと考える主婦の方は多いのではないでしょうか。そんな主婦の方におすすめなのが、時間に縛られることなく仕事のできる起業です。家事育児と両立させながら、自分のスケジュールに合わせて仕事をしてみませんか?主婦の方にぴったりな15種類の起業と、成功するためのコツを紹介します。
目次
主婦のプチ起業にも!おすすめな仕事の種類
手軽にプチ起業できる仕事から、夢を叶えられるような仕事まで、起業したい主婦の方に適した複数の職業を紹介します。タイプごとに分けているため、自分に合っているものを探してみてください。
自宅で開業できる系2選
自宅でできる仕事は、店舗やオフィスなど、施設をレンタルする資金を用意しなくても開業できます。そのため、開業資金が少ない場合もおすすめです。
ハンドメイド
ハンドメイドとは、その名称の通り、自分で作成した手作り製品を販売する起業方法です。ハンドメイドを仕事とする人はハンドメイド作家とも呼ばれます。
一口にハンドメイドと言っても、その種類は多様で、アクセサリー作りやぬいぐるみ制作、編み物などさまざまです。
手先の器用な人や裁縫が得意な人が、趣味を兼ねてハンドメイド作品を作成し、個人のネットショップを解説して販売している方は少なくありません。最近では、その販売を代行しているサイトも多数あります。
また、入園・入学グッズの手作り代行を、ハンドメイド作家が請け負う場合もあります。
ハウスクリーニング
ハウスクリーニングは、従業員やパート・アルバイトとして会社に雇用される以外にも、自分で起業することが可能です。
その際、自分一人で起業したり、家族を従業員として雇ったりするのであれば、自宅を拠点にできます。
一般的な仕事内容は、一戸建てやアパート・マンションなど一般住宅の清掃です。そのため、普段から家事として掃除が習慣である主婦であれば手際良くハウスクリーニングを対応できるでしょう。
ただし、ハウスクリーニングは専門業者であることから、普段は掃除しにくい箇所の掃除を求められる場合もあります。
特に、汚れやすいキッチンのクリーニングでは、レンジフードやコンロ、換気扇などを分解し、油汚れを落とす作業が必要です。
そのため、ハウスクリーニングを起業する際には、掃除の知識を十分に備えてから開業することをおすすめします。
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自分のお店を持てる系4選
主婦が起業し、店舗を持つ場合は、小規模でも成り立つような仕事がおすすめです。実店舗を用意するためには、キッチンのあるレンタルスペースを借りたり、自宅の一部を飲食店に改装したりする方法があります。もしくは、思い切って、経営サポートのあるフランチャイズに加盟する方法もあります。開業スタイルによっては高額な初期費用がかかりますが、レンタルスペースであれば、1時間数百円~で借りられるスポットが多いため、利用を検討してみてください。
カフェ
コーヒーや紅茶、スイーツなどを扱うカフェや喫茶店は、小規模でも経営を続けられます。そのため、いつかお店を持ちたいと考えている主婦の方におすすめの起業です。
ただし、カフェを経営するためには、食品衛生責任者の講習会を受講し、資格を取得したうえで、飲食店営業許可を得る必要があります。
ベーカリー
ベーカリーは、カフェ同様に小規模な店舗で起業を行える業種です。ただし、パンを焼くオーブンや生地をこねるためのミキサーなどが必要なため、カフェよりも初期投資が高額になりがちです。
また、ベーカリーを開業する際には、食品衛生責任者の資格取得に加え、パンを製造・販売するための菓子製造業許可を得なくてはなりません。
カフェのようなイートインスペースを設置する場合は、飲食店営業許可の許可証も必要です。
エステサロン
エステティシャンとして起業する場合は、自宅かほかの場所にマンションを借り、その一室をサロンとして開業可能です。最近では、コワーキングスペースやシェアサロンスペースなどで、個人サロン経営向けに低価格で場所を貸してくれる施設もあります。
国家資格が必要な美容師や理容師とは異なり、エステティシャンは資格が必須ではありません。
店舗を持つにあたり、食品を扱う業種よりも手続きが少ないことも、エステサロン開業の魅力です。
ネイルサロン
エステティシャン同様、ネイリストにも起業に必要とされる資格は特に設けられていません。
とはいえ、複数の団体が実施している民間資格の検定に合格すると、店舗の信頼を集めやすい傾向にあります。
店舗もエステサロンと同じく、自宅やマンションの一室をネイルサロンとして利用できます。
スキルを使って教える系4選
教員免許やインストラクターの資格を持っていたり、自分の経験を活かしたりしたい場合は、スキルを使って指導するような業種がおすすめです。
具体的には次のような職業があります。
フィットネス
筋肉をつけるためトレーニングを行うスポーツジムがある一方、フィットネスでは、ダイエットや健康を主な目的として運動を行います。運動の種類は豊富で、エアロビクス、ピラティス、ヨガ、ボクササイズなどさまざまです。
フィットネスの起業には、特に資格や免許は求められません。個人事業主になるか、フランチャイズに加盟することで起業できます。
ただし、フィットネスの施設にシャワー室を設置するのであれば、保健所で公衆浴場法営業許可の申請を行わなければなりません。
料理教室
料理教室を開くにあたって、調理師免許を始めとした資格は特に求められていません。保健所からの許可を含め、法律で必要な認可もありません。
そのうえ、自宅やマンションの一室、レンタルキッチンなど、場所の選択も自由です。そのため、料理が得意な主婦にとって、料理教室は敷居の低い起業方法です。
しかし、それだけに色々な料理教室が開催されているため、動画配信やSNSを積極的に用い、認知度や集客力をアップさせる必要があります。
子育てサロン
子育てサロンとは、子育て中の保護者とその子どもたちの交流や憩いの場です。保護者が子育て中の悩みを相談し合い、子どもは遊び場として利用します。
子育てサロンを主婦が起業するのであれば、場所は自宅やマンションの一室などを利用可能です。ただし、子どもが遊べるスペースの確保はもちろん、優しい色合いのインテリアやファブリックを取り入れるなど、居心地の良い空間にすることが大切です。
一般的に、子育てサロンが対象としている子どもの年齢は、幼稚園に入園前の0歳から3歳までで、資格は特に必要ありません。
また、開業した本人も、自分の子どもを参加させながらサロンを運営できるのが利点の1つです。
学習塾
学習塾の起業や経営は、教員免許や大学卒業資格、生徒への学習指導の経験がなくても行えます。基本的に、学習塾の指導者側に必須となる資格がないためです。
とはいえ、ノウハウがないと指導や経営に不安を覚える方もいることでしょう。その場合は、多数ある学習塾のフランチャイズに加盟するという方法もあります。
英語が得意な場合には、自宅で英会話教室を開くのも良いでしょう。
パソコン1台でできる系5選
自宅で開業できる系と同様に、場所を選ばず働けるのが、パソコン1台でできる職業です。基本的に自宅で仕事を行えますが、ノートパソコンを用いればカフェやレンタルオフィスでの業務も可能です。
ただし、パソコンを使うため、インターネット回線を始め、PC周辺の設備が整っていることが起業の条件です。また、パソコンの基本的な操作方法をマスターしている必要があります。
アフィリエイト
アフィリエイトはインターネット広告収入の一種で、成果報酬型広告とも呼ばれています。
自分のWebサイトやSNSに商品や広告のリンクを設置することで、その購入代金に応じた成果報酬を得られます。
そのため、WebサイトやSNSの閲覧数が多ければ多いほど、成果報酬も上がる可能性があります。
アフィリエイトは起業せず副業としても行えますが、成果報酬による収入が増えた際は、個人事業主として開業することで税金を抑えられます。
ECサイト
ECサイトはネットショップとも呼ばれています。インターネット上だけでさまざまな商品の販売を行うため、実店舗もそこに発生する資金も必要としません。
ただし、ECサイトで扱う商品は、種類ごとに許可や申請が必要なため、事前に必ず確認しましょう。
例えば、食品を扱う場合、ECサイトであっても実店舗と同様に、食品衛生責任者の資格取得が義務づけられています。
ライティング
ライティングは、主にWebサイトやSNSで用いられる記事の作成代行サービスです。自宅を始め、カフェやレンタルオフィスなど、ノートパソコンを持ち込めるところであれば、場所を選ばず仕事できます。
文書を書くのが得意な方や、必要な情報を調べる作業が苦にならない方に向いています。
悩み相談受付
話し相手になったりメッセージに応じたりする、悩み相談受付の仕事は主婦にピッタリです。
人間関係・家庭・恋愛など、人の悩みに寄り添い、自分のこれまでの経験を活かして前向きになれるようアドバイスもできる方に向いています。
ちなみに、悩み相談受付は、相手の話に傾聴したり、自分の言葉で考えを伝えたりする必要があるため、コミュニケーション能力に長けている人が向いています。
データ入力
データ入力は、手書きの文章をパソコンを使ってデジタル化したり、売上金額や販売個数などの数字をフォーマットに転載したりする仕事です。主に、依頼された内容をデジタル形式で入力していく仕事です。
そのため、パソコンとその周辺機器が設備として必須です。また、PCの基本的にな操作方法もマスターしていなくてはなりません。
扱うデータは多岐にわたりますが、中には会社や企業にとって重要な内容が含まれている場合もあります。大切なデータを扱うため、ミスのないよう慎重さや几帳面さが求められる仕事です。
主婦が起業し儲けるためのポイント
起業するからには儲かりたいと思うのは、自然な流れではないでしょうか。せめて損をしないためにも、なるべく資金を回収できるように、起業で儲かるためのポイントを紹介します。
開業するときに高額の投資をしない
せっかくのチャレンジということもあり、施設や設備を整えるため資金をたくさん投資したくなる気持ちは分かります。
しかし、とはいえ、最初から大きな店舗を借りるような高額な投資を行うのは考えものです。万が一起業が上手くいかなかったときは、施設や設備に投資した分を回収できなくなってしまいます。
起業時は、まず事業を小規模に始め、その後、事業が大きくなってきたとき、それに合わせて施設や設備も少しずつ整えていきましょう。
軌道に乗るまでは利益をあてにしない
起業後、仕事がすぐ軌道に乗るとは限りません。事業を始めたばかりの頃は、認知されていないうえに、経営に対する知識や経験も乏しいため、なかなか利益につながらないことも多いでしょう。
そのため、起業する前に確保する資金は、施設や設備への投資だけでなく、起業してから利益につながるまでのランニングコストも必要です。
急に事業を拡大しない
事業は少しずつ大きくしていくことが大切です。軌道に乗ったからと、急激に事業を拡大してしまうと経営のリスクが増します。
人手不足のため発注や接客に対応できなくなったり、経営に無理が生じ、運転資金を削ったりすることになりかねません。
一旦は経営が上手くいったように見えても、安定した経営が長く続かない可能性もあります。事業は長い目で捉えることを大切にしましょう。
1日単位、1ヵ月単位で稼ぐ目標額を決める
事業全体を長い目で見つめることは重要ですが、計画や目標が漠然としていては、せっかくの起業も上手くいきません。売上は1日単位や1ヵ月単位で目標を掲げ、それをクリアしていくことを積み重ねていきましょう。
また、目標を達成できなかったとき、その原因や理由を考えることも大切です。問題点を洗い出し、見直しや改善をしていくことで、事業は軌道に乗り、さらに拡大していく可能性があります。
主婦が個人事業主として起業するための手続き
起業する方法は、大別すると個人事業主と、会社を設立する法人化の2種類があります。主婦が育児や家事と両立しながら起業するのであれば、個人事業主がおすすめです。そこで、ここでは個人事業主として起業する際の手続きを紹介します。
事業計画書の作成
事業計画書とは、起業する際に事業の目的や取り扱うサービスや商品、初期投資や運転資金、今後の事業の見通しなどを記載する書類です。
事業計画書を作成することで、起業を具体的に進められるほか、事業への資金を確保する際にも用います。
ただし、この事業計画書は記載方法を定められていないため、書式は自分で作成しなくてはなりません。
不安な場合は日本政策金融公庫から書式をダウンロードするか、税理士を始めとした専門家に相談することをおすすめします。
資金・人材・設備の確保
事業計画書を作成し終わったら、その内容に沿って起業の準備を進めていきます。まずは起業にとって欠かせない資金・人材・設備を確保しましょう。
資金は、設備資金と運転資金を分けて用意します。設備資金は必要不可欠なものを優先し、運転資金は6ヵ月分以上あれば安心でしょう。
自分以外に従業員を雇う予定がある場合は、ハローワークや求人サイトなど活用し、人材を募集しましょう。新聞やチラシを利用して、地域を絞った求人を行うことも可能です。
個人事業主として開業
個人事業主として開業する場合は、事業を開始してから1ヵ月以内に、管轄の税務署へ開業届を提出しましょう。
開業届を提出しなかったとしても税務署からの指摘や罰則はありませんが、青色申告を行うために必要です。
個人事業主は青色申告承認申請書を提出することで、事業所得からの控除を受けられます。青色申告承認申請書は、開業届と同時に税務署へと提出可能です。
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主婦の起業に関する税金のお悩みは税理士にお任せ!
主婦が起業することで、家事育児と仕事を両立しやすくなったり、趣味と実益を兼ねた職業に就けたりと、複数のメリットを得られます。
しかし、その一方で、起業するまでの手続きが複雑な場合には、家事育児と開業準備にそれらが加わり、さらに多忙になってしまいます。
主婦が起業を考えるのであれば、開業の準備を含め、詳しい専門家に相談してみてはいかがでしょうか。
私たち小谷野税理士法人では、個人向けの起業に対しても、さまざまな相談に応じています。
また、起業後には青色申告を含め、確定申告のお手伝いができるのも強みです。
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