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目をつけられやすい?水商売こそ税理士に相談

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目をつけられやすい?水商売こそ税理士に相談

水商売(クラブ、キャバクラ、バーなど)は税務調査が入りやすい業種です。万が一、税務調査が入った時のために、正しい対応について理解しておく必要があります。本記事では、税務調査が入りやすい理由や正しい申告のポイントについて詳しく解説します。

水商売は税務調査が入りやすいって本当?

水商売に税務調査が入りやすいというのは本当なのでしょうか。ここでは、水商売が税務調査に入りやすいと言われている理由について詳しく解説します。

なぜ税務調査が入りやすいと言われているのか

水商売に税務調査が入りやすいと言われている理由は、申告漏れ所得金額が多い職業だからです。国税庁が発表している「事業所得を有する個人の1件当たりの申告漏れ所得金額が高額な上位10業種」では、キャバクラが1位、風俗業が2位にランクインしています。

税務署は無申告の可能性が高い業種に税務調査を行う傾向にあるため、水商売は税務調査が入りやすいと言われています。平均的な追徴課税額も834万円と高額であり、支払いに苦労するケースも少なくありません。

参考:事業所得を有する個人の1件当たりの申告漏れ所得金額が高額な上位10業種|国税庁

無申告がばれるきっかけ

無申告がなぜバレるか疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。無申告がバレるのには主に3つの理由があります。それぞれ詳しく解説します。

高額な買い物

税務調査を行う担当者は、銀行口座の情報を調べることができます。高額な買い物をして銀行口座に大きな動きがあった場合は、正しく申告をしているかチェックされる場合があります。

SNSの投稿

税務署はキャバクラやクラブが運営しているSNSをチェックしている場合があります。例えば、キャストやオーナーが高額商品を購入したり、お客様が高額なボトルを開けたりといった投稿があった場合は、利益が十分にあると判断されます。

そういった投稿が目立つにも関わらず、申告している収入額が少なかったり、無申告だったりした場合は、怪しいと判断されて税務調査に入られる可能性が高まるでしょう。お客様にSNSの投稿を禁止するのは難しいため、基本的に情報が外に漏れるのを防ぐことはできません。

社員による密告

社員やキャストが申告漏れを密告している可能性もあります。国税庁は申告漏れの情報提供を呼びかけているため、社員やキャストが会社に対して不満を抱えていると、密告されてしまうかもしれません。

無申告は様々なルートからバレる可能性があります。その際、どうすればバレないかを考えるのではなく、正しく申告を行うようにすることが大切です。

税務調査に関して不安がある方は「小谷野税理士法人」にお気軽にお問い合わせください。

不正・脱税が発覚するとどうなるか?

水商売で確定申告を行わず、不正や脱税が発覚すると、以下のようなペナルティを受ける場合があります。

  • 無申告加算税、延滞税、重加算税などの追徴課税が発生する
  • 悪質だと判断された場合は刑事罰が課せられる

追徴課税は過去5年に遡って行うことができます。そのため、今年は税務調査が行われなかったとしても、来年以降も来ないとは限りません。確定申告はミスなく、正しく行うことを徹底しましょう。

税務調査には2種類ある

税務調査には「強制調査」と「任意調査」の2種類があります。それぞれの税務調査の特徴について詳しく解説します。

強制調査

強制調査とは、脱税が疑われている事業者に対して行われる税務調査であり、納税者は拒否をすることができません。その名の通り、強制的に行われる税務調査です。

基本的には脱税額が1億円を超えるような場合などに実施されるでしょう。そのため、うっかり税務申告を忘れてしまったり、申請書類にミスがあったりした場合には、後述する任意調査が行われるケースが多いです。

任意調査

税務調査の多くは、任意調査に該当します。任意調査を行う際は、税務署から納税者や担当税理士に対して電話や文書で訪問日時の連絡が入るため、基本的には突然訪問されることはありません。電話で通知するのが難しい場合は通知書が届きます。

しかし、不正取引の通報があった場合は、事前予告なく調査されることもあります。なお、任意調査であっても、調査そのものを断ることはできません。また、税務署の要望に応じて必要な書類を提出することも義務付けられています。

税務調査が入りやすいお店とは?

税務調査が入りやすいお店には、以下の3つの特徴があります。

  • 過去に不正申告があった
  • 売上が極端に低い、または赤字続きとなっている
  • 人件費が極端に高い

それぞれの内容について詳しく解説します。

過去に不正申告があった

税務署は不正申告を行なっていそうなお店に税務調査を行います。過去に不正申告が発覚している場合は、税務署から目をつけられている可能性が高いため、税務調査が行われる可能性は高いでしょう。

税務調査が入った記録はどれだけ残っているか定かではありません。しかし、税務署が怪しいと判断したデータは長期間保存されている可能性が高いです。不正申告を行なったのが数年前でも、他店と比べると税務調査が行われやすいでしょう。

売上が極端に低い、または赤字続きとなっている

税務調査において最も重要なのが、税金の金額に直結する売上です。売上が極端に低いにも関わらず、店舗経営を続けている場合は、別の手段でお金を得ていると判断される可能性があります。

結果として申告していない売上があると思われ、税務調査が行われる可能性は高いです。同様に赤字が続いている場合も、税務調査が入る可能性が高くなります。

人件費が極端に高い

税金を少しでも下げるために人件費を高く計上するお店もあります。そのため、人件費が極端に高い場合は水増しをしていると疑われやすいです。

しかし、極端に高い場合でない限り、人件費の水増しが疑われることはないでしょう。周囲のお店よりも給与を多く支払っている程度では、人件費がきっかけで税務調査に入る可能性は低いでしょう。

税務調査に関するご相談は「小谷野税理士法人」にお気軽にお問い合わせください。

税務調査でチェックされやすいポイント

節税相談に関するイメージ

税務調査でチェックされやすいポイントは、以下の4つです。

  • 売上と収入、経費の記録
  • お酒や食事の在庫管理
  • 人件費の水増しがないか
  • キャスト・従業員の源泉所得税の支払い状況

以下よりそれぞれ詳しく解説します。

売上と収入、経費の記録

税額に直結するのは売上と収入です。そのため、税務調査ではほぼ間違いなく売上と収入のチェックが行われます。そして経費も確認されるケースが多いです。

会社として当然の対応ではありますが、売上と収入、経費は正しく記録しておきましょう。確定申告の内容に問題がなかったとしても、記録方法に不備があると指摘されるかもしれません。脱税を疑われるきっかけにもなるので注意してください。

お酒や食事の在庫管理

水商売が経費として計上しやすいのがお酒や食事の材料です。税額を下げるために、必要以上にお酒や食事の材料を在庫として抱えるお店は少なくありません。

しかし、通常お酒や食事は提供時に経費として計上されます。購入時には経費にならないため、在庫管理が行われているかは税務調査で確認されます。

売れていないお酒や食事を経費として計上している場合は、所得を意図的に減らしていると判断されるため注意してください。

人件費の水増しがないか

先ほども述べたように、人件費は税務調査で指摘されやすいポイントの1つです。税務調査ではほぼ必ず、人件費が適切かどうかをチェックされます。税金を減らすために、意図的に給与を上げている、またはキャストや従業員数が不自然に多い場合は指摘される可能性が高いので注意してください。

キャスト・従業員の源泉所得税の支払い状況

詳しくは後述しますが、法人や個人事業主は従業員を雇用している場合、源泉所得税を納めなければいけません。源泉所得税は従業員に支払う給料から徴収し、納税する必要があります。給与の支払いを適切に行っていれば指摘される恐れはありませんが、稀に源泉徴収を行っていない場合があるので注意しましょう。

水商売の法人側が払う税金は5種類

水商売の法人側が支払う税金は5種類です。

  • 法人所得税
  • 法人事業税
  • 法人住民税
  • 源泉所得税
  • 消費税

それぞれの税金の特徴について解説します。

法人所得税

法人所得税は、法人の所得に対して課される国税です。会社や法人が1年間に得た利益(所得)に対して課税され、法人は毎年決算を行い、利益を計算し、その利益に基づいて法人所得税を納付しなければいけません。

法人事業税

法人事業税は、法人が事業を行うことに対して課される地方税です。法人が事業活動を行っている都道府県に納める税金で、利益に応じて課税されます。税率は事業を行っている都道府県によって異なります。

法人住民税

法人住民税は、法人が所在する都道府県および市区町村に対して納める地方税です。法人税額に応じて計算される「法人税割」と、一定額を固定的に課税される「均等割」の2つに分類されています。法人事業税と同様に、法人がどの地域に所在するかによって税率や税額が異なります。

源泉所得税

源泉所得税は、給与や報酬、利子、配当などの支払いを受ける者が本来負担すべき所得税を、その支払いを行う者(源泉徴収義務者)が支払いの際にあらかじめ差し引いて納付する税金です。源泉徴収制度は、所得税の徴収を確実にするために設けられており、給与所得者は毎月の給与から源泉徴収される形で所得税が納付されます。

法人は従業員に支払った給与から所得税を源泉徴収し、納税しなければいけません。ホステス等の源泉徴収するべき金額は、「(報酬-5,000円×その月の日数)×10.21%」で求めることができます。

出典:ホステス等に支払う報酬・料金(国税庁)

消費税

消費税は、商品やサービスの消費に対して課される税金で、最終的には消費者が負担するものです。法人や事業者は、商品やサービスを提供する際に消費税を受け取り、それを納付します。法人や事業者が売上時に受け取る消費税から仕入れ時に支払った消費税を差し引いた額を納付することになります。

ただし、前々事業年度の課税売上高が1,000万円以下の場合は、消費税の納税義務は免除されるでしょう。

水商売における経費について

水商売において税務調査で指摘をされないためには、正しく経費を申告することが大切です。経費として計上できるものについて詳しく解説します。

経費として計上できるもの

水商売では以下の費用を経費として計上可能です。

  • 仕入れ費用
  • 家賃、水道光熱費
  • 消耗品費
  • 備品代
  • 人件費

経費として計上できるか判断に迷った際は「業務上必要かどうか」を基準に判断してください。なくても経営が可能な場合は、経費として認められない可能性があります。

経費とならないもの

水商売で経費として計上できる費用は多いです。一方で、以下は経費として計上できません。

  • 経営に関係ない費用
  • 事業主個人が受信する健康診断の費用
  • 事業主が受け取る給与

個人事業主の給与は経費として認められませんが、もし法人化している場合は、役員報酬としての経費計上が可能になります。経費を増やして節税を行いたいのであれば、法人化を検討しましょう。

水商売に強い税理士とは

水商売に強い税理士の特徴は以下の通りです。

  • 水商売を得意とした税理士か
  • 税務調査の対策や経験があるか
  • 過去の無申告分を対応してくれるか

それぞれ詳しく解説します。

水商売を得意とした税理士か

水商売を得意とする税理士は、業界特有のビジネスモデルや収益構造、経費の処理方法などについて詳しい必要があります。水商売には、バーやクラブ、ホストクラブ、キャバクラなど様々な形態があり、それぞれに応じた税務処理が欠かせません。

現金取引が多いことや、従業員に対する報酬の支払い方法など、通常のビジネスとは異なる要素も多いです。そのため、水商売に精通した税理士であれば、適切なアドバイスを行い、

税務上のトラブルに対応してくれやすいです。

税務調査の対策や経験があるか

税務調査に対する対策や対応経験が豊富な税理士を選ぶことも重要です。税務調査が入った際には、適切な書類の準備や、税務署との交渉が求められます。経験豊富な税理士であれば、過去のケースに基づいて対策を講じてくれるため、安心して税務調査の対応を任せられます。

過去の無申告分を対応してくれるか

水商売を経営する中で、過去に申告していない所得がある場合、それを適切に処理することが重要です。無申告の状態が続くと、後々大きなペナルティを課されるリスクが高まります。

過去の無申告分を対応してくれる税理士であれば、過去の収入や経費を適切に把握して、修正申告を行ってくれます。将来的にペナルティを課せられるリスクを減らしてくれるでしょう。また、税務署との交渉を行ってくれるのもポイントです。

水商売に強い税理士を選んで適切に対応をしよう

水商売に税務調査が入るケースは多いです。しかし、正しく確定申告を行っていれば、不安に感じる必要はありません。税務処理に関して不安がある方は、水商売に強い税理士に相談しましょう。

確定申告のサポートを行ってくれるだけでなく、税金に関する疑問を解消してくれます。安心して経営に専念できるため、ぜひ水商売に強い税理士への依頼を検討してみてください。

水商売の税務調査でお悩みの方は、ぜひ「小谷野税理士法人」にお気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者
池田 大吾小谷野税理士法人
カルフォルニア大学アーバイン校卒業、大手生命保険会社勤務を経て2007年小谷野税理士法人に入社。
会計、税務、経理実務の支援業務から各種補助金の相談・申請業務、企業及び個人のリスクマネジメントのコンサルタント業務を行う。
銀行はじめ多くの金融機関、会計・税務・財務業界に多くの人脈を持ち、企業財務のマルチアドバイザーとして活躍。
税理士「今野 靖丈」

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