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事務の経費削減アイデア11選!対象・注意点・流れを徹底解説!

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資金調達のイメージ

収益を改善するうえで、事務の経費削減に取り組みたいと考えている事業者は多いでしょう。ムダを省いたり契約を見直したりすると経費を抑えられ、結果として収入アップが期待できます。収入源を確保すると共に、事務の経費削減には積極的に取り組むのが望ましいです。今回は、事務の経費削減のアイデアや注意点、流れなどを解説します。最後まで読めば、事務の経費削減に関する疑問点を解消できるでしょう。

経費削減の対象となるもの3つ

ストックオプションの税金のイメージ

経費削減とは、事業活動をする中で発生する経費を抑える行動を意味しており、対象となるものは以下の3つです。

  • オフィスコスト
  • エネルギーコスト
  • オペレーションコスト

ここから、それぞれについて詳しく解説します。

【総務】オフィスコスト

経費削減の対象となるものとは、オフィスコストです。オフィスコストとは施設運営費を意味する言葉で、具体的には以下のものがあげられます。

  • 家賃
  • 通信費
  • オフィスレイアウト費
  • 設備投資費
  • リース契約費
  • 維持管理費など

コロナ禍をきっかけにリモートワークが推進され、業種や会社によってはオフィスコストを抑えられるケースがあります。

リースや通信費の契約など、毎月発生する固定費を優先的に見直すと、効率的に経費削減できるでしょう。

【総務】エネルギーコスト

エネルギーコストとは、電気やガス、水道などの光熱費を表します。事業をするうえで必要なものである一方、些細な行動で削減しやすいのも特徴です。

オフィスコスト同様に契約を見直したり、こまめな節制を心がけたりするのが効果的です。

エネルギーコストの中で多くの割合を占めやすいのは電気代で、優先的に対処すると効果を実感しやすいでしょう。

出典:「令和3年度エネルギー消費統計結果概要」資源エネルギー庁

【労務】オペレーションコスト

経費削減の対象項目の一つとはオペレーションコストで、物流費や人件費を表します。人件費の中には残業代や交通費などを含んでおり、それぞれの内容を見直すと経費削減につながります。

オペレーションコストの中で多くを占める給与は、従業員のモチベーションにかかわるもので、安易に削減できないものです。人員の採用に関しては、綿密な計画のうえで実施するとよいでしょう。

オペレーションコストの削減において、給与以外の部分を優先的に削減するのがポイントです。

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経費削減・事務効率化に効果的なアイデア11選

経費削減や事務効率化を実行するにあたり、効果的なものは以下の通りです。

  • ペーパーレス化する
  • 事務用品をまとめ買いする
  • 社用車をなくす
  • 金融機関を見直す
  • リース契約を解約する
  • 各インフラの契約状況をチェックする
  • マニュアル化する
  • 出張費や交通費を抑える
  • アウトソーシングを利用する
  • オフィスの契約を見直す
  • 残業を減らす

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ペーパーレス化する

事務の経費削減に効果的な方法の一つは、ペーパーレス化です。ペーパーレス化とは文書や書類をデータ化するのが特徴で、以下の経費を削減する効果が期待できるためです。

  • プリンター
  • コピー用紙
  • インク
  • のり
  • ホチキス
  • ボールペン
  • ファイルなど

ペーパーレス化によって、印刷するために必要な時間や労力も削減でき、生産性をあげられる可能性があります。

書類を印刷する必要がある場合、裏紙を使ったり白黒コピーを選んだりすると、経費削減に効果的です。

事務用品をまとめ買いする

事務の経費削減をする場合、事務用品をまとめ買いするのが一つの方法です。まとめ買いすると、割引率が高くなったり送料無料になったりするケースがあるためです。

少量をコツコツと購入する場合と比べると、時間や手間などを削減できるのもメリットとしてあげられます。インターネット上をリサーチし、最も安く購入できる方法を検索するのも効果的でしょう。

社用車をなくす

事務の経費削減を進めるにあたり、社用車をなくすのが一つの方法です。社用車をなくすと、以下の経費削減にもつながるためです。

  • 駐車場
  • 自動車保険
  • 税金
  • 備品
  • 洗車など

社用車があると便利な半面、さまざまな経費がかかるのが特徴です。カーシェアリングやタクシーなどで代替する方法があり、必要な費用やメリットとデメリットを比較検討するとよいでしょう。

金融機関を見直す

事務の経費削減するにあたり効果的なのは、金融機関の見直しです。以下の通り、利用する金融機関によって利用できるサービスや費用などが異なるためです。

  • 月額利用料金
  • サービス利用に必要な手数料
  • 振込データの取得や作成サービス
  • 会計システムとの連携サービス

金融機関の見直しに当たり効果的なのは、費用以外に利用可能なサービスにも着目することです。

会計システムとの連携によって人的ミスを防ぎ、経理業務の生産性をあげられるケースがあります。

費用のみでなく、総合的に得られるメリットも合わせてチェックすると、経費削減において効果的な判断を下せるでしょう。

リース契約を解約する

事務の経費削減で実施したいものとして、以下の通りリース契約の見直しがあげられます。

  • ファイナンスリース:情報通信機器、事務用機器、医療機器、環境・エネルギー設備など
  • オペレーティングリース:半導体製造装置、印刷機械、土木建設機械など

リース契約によって初期費用を大幅にカットできる反面、長期に渡り利用する場合は、割高になりやすいためです。

長期的に見て市場価値が下がりにくかったり、あがったりする設備や機器などの場合、購入を検討するとよいでしょう。

各インフラの契約状況をチェックする

事務の経費削減に効果的な施策として、以下の通り各インフラの契約見直しがあげられます。

  • 電気:電力会社や契約プランを見直す
  • ガス:電気とセットで契約するとセット割が適用されるケースがある
  • 通信費:不要なオプションを解約したり月払いから一括払いに変更したりする

各インフラは固定費であり、一度変更の手続きをすると、長期的な経費削減効果が期待できます。

リサーチしたり手続きをしたりする時間や労力などが発生するものの、優先的に取り組みたい行動の一つです。

マニュアル化する

事務の経費削減をするときは、業務のマニュアル化を推進するとよいでしょう。マニュアル化によって業務の効率化につながり、結果として人件費を抑えられるためです。

業務の属人化を防げることから、離職者が発生したときもスムーズに引き継ぎができ、現場の混乱を防げるのもメリットです。

事務作業や受発注業務など、誰が取り組んでも同じ結果になるものを対象に、マニュアル化を進めましょう。

マニュアルの作成には時間や労力が伴うものの、長期的に考えるとメリットの方が大きくなるでしょう。

出張費や交通費を抑える

事務の経費削減にあたり、以下の通り出張費や交通費を見直すのが効果的な方法の一つです。

  • 出張費:旅行代理店と法人契約する
  • 交通費:リモートワークを導入する

出張費に関しては、旅行代理店との法人契約がおすすめです。

法人契約限定の割引を受けられたり、手配作業をシンプルにできたりするため、生産性をあげる効果も期待できます。

一方、交通費の削減に関しては、リモートワークの導入を検討するとよいでしょう。補助金や助成金がもらえるケースがあり、費用の負担を抑えられる可能性もあるためです。

オフィスの規模を縮小できたり、通勤によるストレス軽減で、従業員満足度の向上につながったりするケースがあります。

出張費や交通費を見直すと、経費削減以外にもメリットを受けられる可能性があります。

テレワークの補助金・助成金・奨励金 IT導入補助金やテレワーク促進助成金など

アウトソーシングを利用する

事務の経費削減において、アウトソーシングの活用を検討するとよいでしょう。アウトソーシングとは、業務の一部を外部に委託することで、収益の改善効果が期待できるためです。

重要度の低い作業についてアウトソーシングすると、より重要度の高い業務にリソースを避けるのがメリットの一つです。利益を生む業務にリソースを割くと、収益の改善効果が期待できます。

アウトソーシングには経費が発生することから、長期的な視点で考えるのがポイントです。

オフィスの契約を見直す

事務の経費削減において実施したいものとは、オフィスの家賃に関するものです。一般的に、粗利の10%から20%程度が家賃の目安とされており、経費の中でも一定の割合を占めているためです。

家賃を下げる方法として、具体的に以下のものがあげられます。

  • 交渉する:周辺の家賃相場を引き合いに交渉すると、値引きに応じてもらえるケースがある
  • 移転する:立地や築年数などの条件により、家賃を下げられる可能性がある
  • 面積を減らす:座席や会議室をなくしたり、複数のフロアをまとめたりすると家賃を下げられる
  • シェアオフィスに変更する:専用のオフィスを構える場合に比べ、割安で利用できる

オフィス移転する場合、補助金や助成金を活用するとよいでしょう。

オフィス移転に補助金・助成金を活用しよう!種類や申請方法・注意点を解説

残業を減らす

事務の経費削減をするにあたり、残業時間の削減は効果的な方法の一つです。残業時間を減らすと、人件費や光熱費の削減に効果が期待できるためです。

残業を減らすうえで効果的なものとして、ノー残業デーの導入があげられます。強制的に帰る仕組みを作ると、残業目的にダラダラと作業する社員を撲滅できるのもメリットです。

自由時間や家族と過ごす時間が増えることから、残業時間を減らすと社員満足度があがる可能性もあります。残業時間を増やすためのアイデアに関して、社員から意見を募るのも一つの方法です。

経費削減・事務効率化における注意点とは

利益計算のイメージ

経費削減や事務効率化を進めるうえで、注意したい点として以下の4つがあげられます。

  • 安易に人件費をカットしない
  • 商品やサービスのクオリティを下げない
  • 投資に関連するものは継続する
  • 短期間での成果を期待しない

それぞれについて、詳しく解説します。

安易に人件費をカットしない

事務の経費削減にあたり、注意したいのは人件費カットです。人件費をカットすると、従業員のモチベーションの低下につながり、以下の通り悪循環に陥るリスクが高いためです。

  • 一人ひとりの負担や責任が増える
  • 長時間残業になる
  • 離職率がアップする
  • 商品・サービスの質が低下する
  • 売上が下がる

経費の中でも多くの割合を占めており、なるべく人件費をカットしたいと感じるケースも多いでしょう。

成功している会社ほど従業員を大切にする傾向にあり、「給料の額」によって気持ちを表せるといえます。経費削減をする場合、最も優先順位の低いものは人件費だと考えるのがポイントです。

商品やサービスのクオリティを下げない

事務の経費削減において注意したいのは、商品やサービスのクオリティを下げるものは削減しすぎないことです。

光熱費や原材料費などを削減すると支出を抑えられる反面、以下の通り従業員や顧客満足度を下げるケースがあるためです。

  • 光熱費の削減:例えば、真夏や真冬などにもかかわらず、エアコンの利用をケチると従業員の体調不良や効率化の低下につながる
  • 原材料費の削減:「安かろう悪かろう」という諺がある通り、安すぎるものの中には質の低いものがあり、損失を被る可能性が高い

経費削減を進めるにあたり、やりすぎは逆効果になるでしょう。必要経費と考え、ある程度の出費を許容する方が経費削減につながるケースもあります。

投資に関連するものは継続する

経費削減において押さえておきたいのは、将来の収入アップにつながるものは投資と捉え、なるべく削減しないことです。投資としてあげられる経費は、具体的に以下の通りです。

  • 新規事業投資:新たな収益の柱となる事業に関連するもの
  • 人的投資:社員研修や報酬システムの改善に関するもの
  • IT投資:ペーパーレス化やシステム化にかかるもの
  • 設備投資:機械設備、車両、備品などに関するもの

短期的に見ると支出となるものの、長期的に見ると収入や業務効率化など、支出額以上のプラスの効果をもたらすのが特徴です。

一方で、収入アップの見込みがない場合は潔く中断する必要性もあります。新規事業の立ち上げをする場合、事業再構築補助金をもらえるケースがあります。

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短期間での成果を期待しない

事務の経費削減においてポイントとなるのは、短期間での成果を求めないことです。前述の通り、経費削減の中には、短期的な視点で見ると収支マイナスになるものがあるためです。

目先の利益の追求も重要である一方、長期的な視点に立つとより効果的な判断ができるでしょう。光熱費や通信費の契約など、短期的に結果が出やすい経費削減と、投資に関するものを組み合わせると効果的です。

経費削減をするために一時的に出費が発生するケースもあり、腰を据えて取り組めると理想的です。

経費削減・事務効率化の流れ

社員旅行における福利厚生のイメージ

事務の経費削減を進めるときの流れは以下の通りです。

  1. 現状を正確に把握する
  2. 優先的に削減するものを選定する
  3. 計画を立てる
  4. 効果検証と改善を繰り返す

ここから具体的に解説します。

現状を正確に把握する

事務の経費削減を進める場合、まずは以下の通り現状を正しく認識する流れです。

  • いつ経費が発生したのか
  • 誰に対して経費を支払ったのか
  • いくら経費を支払ったのか
  • 本当に支払う必要がある経費なのか

経費について正確に把握するには、数値化するのがポイントです。経費を把握すると、スムーズに次のステップへ進めるでしょう。

優先的に削減するものを選定する

経費を把握したあとは、優先順位を決める流れです。優先順位を決めると、計画や効果計測、改善をしやすくなるためです。

すぐに効果が見込めるものから優先的に取り組むと、モチベーションの維持に効果的だといえます。まずは難易度の低いものから始め、少しずつ難易度をあげていくのが無難な方法です。

計画を立てる

優先順位を決めたあとは、実際の行動計画について考えるとよいでしょう。現状把握するステップと同様で、以下の通り、計画を立てるときも数値化するのがポイントです。

  • 半年後までに◯%改善する
  • 3ヵ月後までに◯%削減する
  • 1ヵ月後までに◯円削減するなど

数値化すると誰が見ても一目瞭然となり、達成感を得やすくなるのもメリットの一つです。

効果検証と改善を繰り返す

計画を立てたあとは実際に行動に移し、効果検証と改善を繰り返す流れです。定期的に振り返るのがポイントで、もし計画通りに進んでいない場合は原因を突き止め、すぐに改善するとよいでしょう。

経費削減を継続するには、できていない部分よりも、改善できている部分に目を向ける方が望ましいです。

経費削減を進めつつ税理士へ節税の相談を

ここまで、事務の経費削減アイデアや流れ、注意点などについて解説してきました。事務の経費削減によって収益を改善すると、積極的に投資できたり、いざというときに備えられたりします。

事務の経費削減のメリットの一つは、今日からでも実行できることです。流れや優先順位を押さえる必要はあるものの、すぐに実践できるものが多く、積極的に取り組みたいところです。

事務の経費削減と同様で、節税対策も収益改善において効果的なものとしてあげられます。

小谷野税理士法人では、豊富な経験と専門知識を持つスタッフが、あなたの節税対策を丁寧にサポートしますので、お気軽にご相談ください。

この記事の監修者
池田 大吾小谷野税理士法人
カルフォルニア大学アーバイン校卒業、大手生命保険会社勤務を経て2007年小谷野税理士法人に入社。
会計、税務、経理実務の支援業務から各種補助金の相談・申請業務、企業及び個人のリスクマネジメントのコンサルタント業務を行う。
銀行はじめ多くの金融機関、会計・税務・財務業界に多くの人脈を持ち、企業財務のマルチアドバイザーとして活躍。

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