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会社設立の基礎知識

資本金800万は妥当?会社設立時のメリット・デメリットを解説

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資本金800万は妥当?会社設立時のメリット・デメリットを解説

会社設立時の資本金額は、事業運営に大きく影響します。資本金800万円は、事業の安定性や取引先・金融機関からの信用確保に一定の効果があります。一方で、資本金額の決定には留意点もあります。本記事では、資本金の基本的な役割を解説し、800万円に設定した場合のメリットとデメリット、最適な資本金額の判断基準を整理します。

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そもそも会社の資本金とは?事業運営における2つの役割

自己資本比率のイメージ

資本金とは、会社設立時に株主が払い込む返済義務のない自己資金です。借入金とは異なり、会社の純資産として計上されます。資本金は、会社の財務体力や事業規模を示す指標であり、主に次の2つの役割を担います。

  • 運転資金の確保
  • 対外的な信用力の向上

会社法では資本金1円から株式会社を設立できます。しかし、事業を安定運営するためには、資本金の役割を理解したうえで適切な金額を設定することが求められます。

会社の運転資金としての役割

資本金は、事業開始から利益が安定するまでの期間を支える運転資金です。会社設立直後は売上がすぐに発生しないこともあります。

事務所家賃、人件費、仕入費、広告宣伝費などの経費は、資本金から支出します。資本金が十分であれば、売上が不安定な時期でも資金繰りに困らず、事業を継続できます。特に創業初期では、運転資金の確保が事業の成否を左右する重要な要素です。

会社の社会的な信用度を示す指標としての役割

資本金は、会社の体力や事業意欲を示す指標として評価されます。登記事項証明書で確認できるため、資本金は取引や融資の判断材料になります。

一般的に、資本金が多い会社は経営基盤が安定していると見なされやすく、新規取引の成立や融資審査で有利になることがあります。十分な資本金は、事業拡大のために欠かせない要素です。

資本金800万円は平均より高い?中小企業の資本金相場と比較

法務省の登記統計(2025年9月度)によると、株式会社の設立時の資本金で最も多い金額は「100万円以上300万円未満」であり、次いで「500万円以上1,000万円未満」です。この2つでそれぞれ31.5%、31.1%を占めています。さらに、実に全体の94.2%の会社が資本金1,000万円未満に該当します。

資本金の合計を設立件数で割った平均額は346万円であり、資本金800万円は平均の約2倍にあたります。対外的な信用力を重視する場合、800万円という設定は有効な選択肢の一つです。

参考:登記統計商業・法人登記の種類別・資本金階級別会社の資本金の額の変動の件数及び金額|統計表・グラフ表示|政府統計の総合窓口

会社設立時に資本金を800万円にする4つのメリット

メリット

資本金を800万円に設定することは、一般的な中小企業の設立資本金の水準と比較して相対的に高く、明確なメリットが期待できる金額といえます。具体的なメリットは4つあります。

  • 対外的な信用力が向上し、取引が円滑になる
  • 金融機関の融資審査で有利に働く可能性がある
  • 特定事業で必要な許認可の要件を満たしやすくなる
  • 創業初期の資金繰りに余裕が生まれる

上記の4つのメリットは、事業の円滑な立ち上げや将来的な成長の基盤構築に重要です。

会社の信用力が高まり取引先から信頼を得やすい

資本金800万円は、中小企業の相場約300万円に比べ、経営基盤が安定していると評価されやすくなります。大企業や金融機関など審査が厳しい取引先との契約でも、資本金が判断材料となるでしょう。

十分な資本金があれば、支払い能力への懸念が軽減され、取引を円滑に開始できる可能性が高まります。

金融機関からの融資審査で有利になる可能性がある

金融機関は融資審査で自己資金の額を重要視します。資本金800万円は返済能力の高さや、経営者の事業への意欲を示す指標として評価されます。特に、日本政策金融公庫の新創業融資制度など、自己資金の要件がある融資制度では、資本金が十分であるほど希望額の融資を受けやすくなります。

事業に必要な許認可の要件を満たしやすい

業種によっては、事業開始に許認可が必要です。許認可の中には、一定額以上の資本金や純資産を要件とするものがあります。例えば、一般建設業許可では資本金500万円以上が必要です。また、人材派遣事業では純資産2,000万円以上が求められる場合があります。

資本金800万円に設定しておくと、設立時点で許認可要件を満たせる可能性があります。

設立当初の資金繰りに余裕が生まれる

資本金が800万円あれば、売上が安定しない設立初期でも家賃や人件費などの固定費を支払いながら事業を継続できます。資金繰りの不安が少ないため、経営者は資金調達に追われず、商品開発や営業活動など本来の事業に集中できます。精神的な安心感も、経営の安定化に貢献します。

資本金800万円で会社を設立する際のデメリットと注意点

資本金800万円で会社を設立する場合、多くのメリットがありますが、同時に注意すべき点も存在します。特に税金や設立費用の仕組みを理解しておかないと、予期せぬコストが発生する可能性があります。

ここでは、資本金800万円で設立する際の主なデメリットと注意点を整理します。

設立初年度の消費税免除には例外がある

資本金1,000万円未満の会社は、原則として設立から2事業年度は消費税の納税が免除されます。しかし、事業年度開始から6ヵ月間の課税売上高および給与支払額がいずれも1,000万円を超える場合は、翌事業年度から課税事業者となります。この例外を見落とすと、想定以上の税負担が発生する可能性があるため、注意が必要です。

法人住民税の均等割に関する注意点

法人住民税の均等割は、利益に関係なく資本金や従業員数で課税されます。資本金800万円の会社では最低税額で済みますが、設立初年度や翌年度の納付タイミングを誤ると、想定外の支払いが発生する可能性があります。

また、資本金の増減や従業員数の変動によって課税区分が変わることがあるため、自治体の計算方法や納付ルールを事前に確認しておきましょう。

会社設立時の登録免許税が最低額に制限される

株式会社を設立する際には、法務局に対して登録免許税を納付する必要があります。税額は、「資本金額×0.7%」で計算され、算出額が15万円未満の場合は最低税額として15万円が適用されます。資本金800万円の場合、

800万円×0.7%=56,000円

となり、最低税額の15万円を下回るため、納付額は15万円です。

参考:No.7191 登録免許税の税額表|国税庁

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800万円にこだわらない!自社に最適な資本金額の決め方

資本金800万円がすべての会社にとって最適とは限りません。重要なのは、自社の事業計画や状況に応じて資本金額を判断することです。ここでは、最適な資本金額を決定する3つの方法を紹介します。

「初期費用+運転資金3ヵ月分」を目安に計算する

資本金額を決めるうえで基本的で重要な考え方は、事業開始に必要な資金を現実的に見積もることです。具体的には、事務所の敷金・礼金や内装工事費、PCや備品の購入費などの初期費用と、事業が軌道に乗るまでの家賃、人件費、仕入れ費などの運転資金を合算して算出します。

運転資金は、売上が安定しない期間でも事業を継続できるよう、3ヵ月分、できれば6ヵ月分を見込んでおくと安心です。計算することにより、事業を安定して開始するための最低資本金額が明確になります。

受けたい融資制度の資本金要件を確認する

会社設立時に金融機関からの融資を検討している場合、融資制度の要件を事前に確認しましょう。特に、日本政策金融公庫の新創業融資制度などでは、「自己資金要件」が設定されている場合があります。創業資金総額に対して一定割合以上の自己資金(資本金を含む)を用意していることを求める制度です。

希望する融資額や利用したい制度の条件を満たすよう資本金額を設定することで、資金調達をスムーズに進められます。事前に金融機関や専門家に相談し、必要な自己資金額を把握しておくことが重要です。

取得したい許認可に資本金の基準がないか調べる

特定の業種では、事業を行う際に国や都道府県の許認可が必要です。なかには、一定額以上の資本金を条件とするものもあります。例えば、一般建設業許可では500万円以上、一般労働者派遣事業許可では純資産額2,000万円以上といった基準が設けられています。

自社の事業で必要な許認可の要件を事前に調査し、要件を満たす資本金額を設定することが重要です。許認可の基準を満たさなければ、事業を開始できない場合もあるため、必ず確認しておきましょう。

資本金は会社設立後でも変更できる?

会社設立時に定めた資本金の額は、設立後でも変更可能です。事業の成長段階や経営戦略に応じて、資本金を増やす(増資)ことも、逆に減らす(減資)ことも可能です。これらの手続きには、株主総会の決議や法務局での登記変更が必要で、時間と費用がかかります。ただし、資本金を適切に調整することで、経営の柔軟性や成長に役立ちます。

事業拡大に合わせて資本金を増やす「増資」

増資とは、新たに株式を発行し、対価として出資を受けることで、資本金を増加させる手続きです。設備投資や新規事業の立ち上げなど、事業拡大に必要な資金を調達する際に行います。

増資により自己資本が厚くなると、会社の財務体質が強化され、対外的な信用力も向上します。金融機関からの追加融資や大規模取引の可能性も高まります。ただし、株主構成の変化などの影響もあるため、事前に検討しましょう。

税制上のメリットから資本金を減らす「減資」

減資とは、手続きに従って資本金の額を減少させることを指します。主な目的は、過去の赤字(繰越欠損金)を資本金で補填して財務内容を改善することや、税制上の優遇措置を受けることです。例えば、資本金を1億円以下にすることで、法人税法上の「中小法人」として扱われ、軽減税率や交際費の損金算入などの優遇措置を受けられる場合があります。

ただし、大企業の子会社など一部の法人は対象外となる場合があるため、事前に条件を確認することが重要です。

まとめ

資本金800万円で会社を設立する場合、中小企業の平均的な資本金額を上回るため、対外的な信用力の向上や設立当初の資金繰りの安定といったメリットがあります。また、資本金が1,000万円未満であるため、設立から最大2事業年度の消費税免除や、法人住民税の均等割を最低額に抑えられるなど、税制上の優遇も受けられる可能性があります。

一方で、登録免許税は最低額の15万円が適用されるため、資本金額が設立費用に直接影響することはありません。最終的な資本金額は、自社の事業計画や初期費用、運転資金、許認可要件、融資制度の条件を総合的に考慮して決定しましょう。各要素のバランスを確認し、無理のない金額を設定することが重要です。

資本金額の決定や設立時の資金計画に不安がある方は、専門家に相談することをおすすめします。 小谷野税理士法人では、会社設立時の資本金設定や税務上の優遇措置、設立後の資金繰り改善まで一貫してサポートしています。事業計画に合わせた最適な資本金額を知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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この記事の監修者
池田 大吾小谷野税理士法人
カルフォルニア大学アーバイン校卒業、大手生命保険会社勤務を経て2007年小谷野税理士法人に入社。
会計、税務、経理実務の支援業務から各種補助金の相談・申請業務、企業及び個人のリスクマネジメントのコンサルタント業務を行う。
銀行はじめ多くの金融機関、会計・税務・財務業界に多くの人脈を持ち、企業財務のマルチアドバイザーとして活躍。
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