東京都で経営を行う際、売上規模の大きさや取引の複雑さから、毎年の税金に悩む経営者や個人事業主が多くいます。節税は会社に資金を残し、将来の成長に向けた体力をつくるための重要な経営戦略です。今回は、東京都で節税の相談ができる窓口や税理士に相談できる具体的な内容、そして法人・個人が実際に使える節税対策まで解説します。
目次
東京で節税について相談できる窓口

東京都で税理士への無料相談ができる窓口について紹介します。行政機関から専門家相談まで幅広いため、自社の状況に合わせて選びましょう。
東京都内にある税理士事務所や税理士法人
最も一般的で、節税に関する相談の中心となるのが税理士事務所や税理士法人です。東京都内は全国でも税理士の数が多く、事務所の専門性も多岐にわたります。自分の状況に最適な節税対策を取りたいときは、税理士事務所・税理士法人への相談がおすすめです。
節税を専門とする事務所や、決算や会計業務を中心にサポートする事務所、IT企業や飲食店など特定業種に強い事務所など、ニーズに合わせて選択可能です。税理士を選ぶ際は、自分が相談したい節税の種類に強いかで相談を申し込むとよいでしょう。
東京税理士会の納税者支援センター
税理士会が運営する支援センターでは、税務や会計に関する相談に対応しています。面接相談だけでなく、オンラインでの相談も可能です。
ただし、節税のような複雑なアドバイスや個別的な相談はできず、また続けての相談もできません。より実務的な相談や、定期的に相談したい場合は税理士への相談がおすすめです。
自治体などの税理士相談
地方自治体によっては、無料の税相談窓口を設置しているところもあります。確定申告期には税務署と連携して予約制の相談会を行う自治体もあり、所得税や住民税など身近な税金について気軽に相談可能です。
ただし、相談内容は一般的な範囲にとどまり、節税全体の最適化や法人の高度な税務戦略には対応していないことが多いため、あくまで入り口としての利用に向いています。1回あたりの相談時間が25〜60分程度で、納税者支援センターよりも長く設定されている傾向です。
日本税務研究センターの税務相談室
日本税務研究センターが運営する税務相談室では、税制全般に関する情報提供が行われています。全国どこからでも税理士の相談員への相談が可能です。
電話相談のみで、面談形式の相談はできません。また個別の節税提案や事業状況の分析までは踏み込んで相談できないため、実務レベルの詳しい節税対策を知りたい場合は、税理士への依頼も検討しましょう。
参考:税務相談室のご利用案内
税理士に相談できる内容

税理士に相談できる内容は幅広く、単なる書類の作成にとどまらず、経営戦略や資金繰り、将来の事業承継まで多岐にわたります。税理士に相談できる内容は以下です。
確定申告
納税者の代わりに税金の申告などを行う、最も基本的な役割です。個人事業主やフリーランスにとって年に一度の大きな負担がかかる確定申告ですが、税理士に相談すれば、手続きを簡単に進められます。
確定申告の相談は税務署でも可能ですが、対応が不十分に感じるケースも珍しくありません。申告書作成を税理士に依頼することで、最新の税制改正を踏まえた適正な申告が可能になるだけでなく、節税の余地も見逃さずに対応できます。
節税などの税金対策
税負担を軽減するための節税対策は、事業主だけでなく個人にとっても重要な課題です。税理士は、法令に準拠した上での節税策を提案し、納税額の最適化を図ってくれます。
節税対策として役員報酬の設定や共済への加入、設備投資のタイミング、経費の適正化などさまざまな方法があるため、税理士は法律に基づき安全で効果的な節税策を提案し、実行するためのサポートを行います。
法人の設立支援
会社設立時に必要な届出書などの作成・提出から事業計画の策定も可能です。個人事業主としての所得が増えてきた場合、法人化や会社を設立すると節税につながるケースがあります。税負担が軽減されるだけでなく、社会的信用の向上や資金調達のしやすさなど、多くのメリットがあります。
会社設立登記に関しては司法書士、許認可の申請に関しては行政書士がそれぞれ専門ですが、法人設立支援を行っている税理士であればこれらの専門家とも連携している場合が多いです。
税務調査の対応
税務申告が正しく行われているかを確認するために、税務調査が行われる場合がありますが、税理士は納税者の代理人として、税務調査の対応をしてくれます。
税務調査では、経費の妥当性や帳簿の整合性が厳しく確認され、誤りがあると追徴課税が発生する場合があります。税理士が介入することで税務署との交渉がスムーズになり、会社の負担を最小限に抑えられるのです。
経営相談
税理士は経営の専門家ではありませんが、財務データをもとに経営状況を分析し、売上や利益の改善策を提案する経営の支援も行います。
定期的に財務報告や月次決算を行い、経営者が正確な情報に基づいた意思決定を行えるような支援が可能です。節税と経営改善は密接に関係しているため、税理士に相談することで適切な方向性が見えやすくなります。
相続の申告
東京都は地価が高いため、相続税が発生しやすい地域です。相続税は多くの人にとって難解な問題ですが、税理士に相談することでスムーズに進められます。
税理士は必要な書類の準備から申告書の作成、相続財産の評価、遺産分割のアドバイスなどを行い、円滑な相続をサポートします。相続は急に発生するケースが多いため、慌てることも珍しくありません。お困りの方は税理士に相談しましょう。
事業承継
事業を家族や第三者に承継する場合、事業承継計画の策定について税理士に相談可能です。事業や会社の資産を承継する際、いつ、どのように承継すればよいかを、節税対策も含めてアドバイスしてもらえます。
中小企業の事業承継では、株式評価、贈与税・相続税の対策、後継者の育成など、複雑な要素が絡みます。事前に対策を講じれば、相続税や贈与税の負担を抑えることも可能です。
法人が使える主要な節税対策

法人が利用できる主な節税対策について解説します。
役員報酬の見直し
役員報酬の設定は、法人税と所得税のバランスを調整するための基本的な節税策です。役員報酬をどの水準に設定するかによって会社の利益が変わり、結果として法人税の負担が変動します。要件を満たしている役員報酬は法人の経費として損金算入されるため、税務上のメリットがあります。
生命保険の活用
法人契約の生命保険は、契約形態によって保険料の一部または全額を損金に算入可能です。ただし、近年は保険の損金性が厳しくなっているため、正しい設計が重要です。加入前には税理士や保険専門家へ相談しましょう。
家賃・社宅制度の導入
会社が賃貸物件を借りて、経営者や従業員に社宅として貸した場合、会社が支払った家賃と入居者から受け取った賃貸料相当額の差額分を会社の経費として計上できるため節税につながります。東京都は家賃が高いため、社宅制度の効果は大きく節税と福利厚生の両立が可能です。
事業承継税制の活用
中小企業が次の世代へ自社株を承継した際に、一定の要件を満たせば相続税や贈与税の負担を軽減できる制度です。法人の株式は評価額が大きくなりやすいため、事業承継税制を活用することで高額な税負担を大きく抑えられ、円滑な承継に役立ちます。
経営セーフティ共済・小規模企業共済を利用する
経営セーフティ共済は、取引先の倒産リスクに備える共済制度で、小規模企業共済は、事業をやめた後の収入減に備える退職金共済制度です。経営セーフティ共済は全額損金として計上できますが、小規模企業共済は損金にはできません。小規模企業共済は社長個人の退職金として積み立てながら所得控除が受けることができます。
個人事業主が使える節税対策
次に、個人事業主が使える節税対策について解説します。
青色申告を行う
青色申告は、税制上の優遇措置が多く設けられている制度です。日々の取引を会計ソフトなどで帳簿に記帳し、確定申告を行えば最大で65万円の控除が受けられます。記帳や手続きの複雑さはありますが、節税の基盤となるおすすめの制度です。
家事按分の最適化
自宅を事務所として使用している場合、家賃や光熱費などの一部を経費として計上できます。按分は、面積や使用時間などの具体的な基準によって行います。支出内容によって適切な按分方法を選びましょう。
iDeCoを利用する
将来のための積み立てを行いながら所得控除が受けられる制度です。掛金がすべて所得控除になるため節税効果が高く、個人事業主の安定にもつながります。個人事業主は最大月額68,000円、年間81.6万円の所得控除が受けられるため、節税メリットも大きいです。
法人成り(法人化)する
法人化すると、事業にかかる税金が所得税から法人税に変わります。それぞれ税金の計算方法や税率が違うため、個人事業主よりも節税になる可能性があります。さらに、社会保険料の負担や取引先からの信用など、節税以外のメリットも大きいです。
節税は税理士への相談がおすすめな理由
税制が複雑で手続きに手間がかかる
日々の記帳や経費計上、確定申告の準備は複雑で、調べるだけでも膨大な時間がかかります。節税に必要な書類作成や手続きも専門知識が必要で、誤りがあれば税務署からの指摘を受ける事態になりかねません。税理士に依頼すれば、多岐にわたる手続きを正確かつスムーズに進められるでしょう。
会社ごとに最適な節税策を提案してくれる
企業ごとに売上規模、事業内容、役員報酬、投資計画などが異なるため、節税対策も変わります。税理士は最新の情報に基づき会社の状況を総合的に判断し、効果的な対策を提案できるため、無駄なく節税が可能です。
誤った節税は会社のリスクにも
不適切な節税は税務調査で否認され、追加の税金や加算税が発生するリスクがあります。税制の範囲内で節税対策を行っていれば、意図せず税務署から指摘を受けるリスクを回避できます。税理士が関与していることで、税務調査でも適切に対応でき、安心して経営に集中できるでしょう。
節税を考えるならまず無料相談がおすすめ
節税は会社の利益を守り、将来の安定を実現するための大切な取り組みです。しかし、制度を正しく理解し、自社に合った方法を選ぶのは簡単ではありません。東京都のように制度が複雑で取引が多様な地域では、税理士のサポートは非常に心強い味方です。
まずは無料相談を活用して、自分の会社で使える節税策がどの程度あるのかを把握しましょう。相談を通じて、これまで知らなかった制度の活用方法が見つかったり、年間を通じてどのように節税計画を立てればよいか明確になったりします。
節税は早く始めるほど効果が大きく、長期的な経営の安定につながります。紹介した節税策や相談窓口を参考に、早めに税理士へ相談し、自社に最適な税金対策を進めていきましょう。
当事務所では、節税に関する初回相談を無料で受け付けております。節税のアドバイスなら、ぜひ「小谷野税理士法人」にお気軽にお問い合わせください。










