中小企業倒産防止共済(経営セーフティ共済)は、取引先の倒産による連鎖倒産を防ぐための制度です。同制度は解約後も再加入が可能ですが、2024年度の税制改正により、解約から2年以内の再加入における掛金の損金算入はできなくなっています。この記事では中小企業倒産防止共済の概要をはじめ、再加入や解約時の注意点、メリット・デメリットについて詳しく解説します。
目次
中小企業倒産防止共済制度とは

中小企業倒産防止共済制度は、中小企業基盤整備機構が運営する取引先の倒産による中小企業の連鎖倒産・経営難を防ぐ目的を持つ共済制度です。例えば取引先が倒産した場合、掛金の10倍を限度として無担保・無保証人で受けることが可能です。
なお、40か月以上納付すると掛金の100%相当が解約手当金として支給されますが、下回る場合は元本割れとなるため注意しましょう。また解約手当金を受け取った場合、税務上では所得扱いとなることから、原則、益金としての計上が必要です。
このような目的・概要から「経営セーフティ共済」とも呼ばれています。掛金や加入の注意点についてはこちらの記事でまとめているので、詳細について知りたい方は以下記事もご覧ください。
中小企業倒産防止共済解約後は解約・再加入できる
中小企業倒産防止共済は、解約・再加入が可能です。しかし令和6年10月1日からは解約・再加入する際、解約日から2年を過ぎる日までに支出する掛金を必要経費または損金算入できません。
改正の主な目的は、短期間での解約・再加入を繰り返した場合の事業所における節税効果を抑制するためです。中小企業倒産防止共済制度に重要な変更がなされた背景には、いくつか深刻な事例がありました。一例としては、中小企業倒産防止共済を解約後、受け取った解約手当金を再加入による掛金と相殺させるものです。
このような解約手当金の使い方は、同制度の趣旨から大きく外れており、同様のケースを防ぐような税制改正へとつながっています。例えば令和6年10月31日に解約、翌11月1日に再加入した場合、令和8年10月31日までの掛金は損金に算入できないイメージです。
節税目的だけでなく何らかの理由によって解約・再加入を検討する場合もあるでしょう。どのような場合であっても、同共済の掛金の計上方法には変更が加えられている点に注意することが大切です。
中小企業倒産防止共済制度のポイント

令和6年10月に税制改正がなされ再加入後は掛金の損金算入等が2年できない中小企業倒産防止共済制度ですが、下記のようなポイントもあります。
- 無担保・無保証で掛金の10倍まで借入れができる
- 取引先が倒産しても立て直しができる
- 解約手当金が受け取れる
大きく変動する社会情勢やその影響で続く物価高騰等により、閉店・廃業する企業が増加しています。明日は我が身のような思いでこの苦境を乗り越えようとする企業も少なくありません。
同共済に加入していれば、経営面が不安定に陥っても存続のための立て直しができるのは最大のメリットです。
同共済の解約・再加入にあたっては、解約日から一定期間は掛金の損金算入等ができないといった欠点もあります。
変動しやすい時代について理解し、そのなかでも自社を存続させたいと考えるのであれば、契約しておくべき共済のひとつとも考えられるでしょう。
中小企業倒産防止共済に再加入する際は税制の改正に注意しよう
中小企業倒産防止共済制度は、取引先の倒産から中小企業を守るための共済制度です。掛金の損金算入などのメリットがありますが、税制改正により、再加入後は解約日から2年の間は損金算入できない点に注意しましょう。
中小企業倒産防止共済については、将来的な事業計画や資金繰りを考慮し、解約および再加入のタイミングについて慎重に検討することが大切です。








