再挑戦支援金とは、一度事業に失敗した方などの支援を目的とする融資制度です。経済情勢の変化など、やむを得ない事情での廃業などの場合、融資を受けられる可能性があります。本制度の申請において審査があるため、適切な書類作成などがポイントです。今回は、本制度の条件や限度額、他の再挑戦支援制度などを解説します。最後まで読めば、再度事業を始めるにあたり、利用できる融資制度について理解できるでしょう。
目次
再挑戦支援金(再チャレンジ支援融資)とは
再挑戦支援金とは、一度事業に失敗した方などの支援を目的とする制度で、正確には再挑戦支援資金と言います。やむを得ないと認められる事情での廃業や、経営者としての素質や事業の将来性などを元に、融資を受けられるのかが決定します。
本制度の概要は以下の表にまとめました。
対象者 | 新規開業者or開業から約7年以内で、以下のすべてを満たす方
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対象事業 |
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使途 |
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融資限度額 | 7億2,000万円 |
利率 |
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返済期間 |
※据置期間2年以内 |
担保 |
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申込み方法 | 日本公庫の窓口 |
本制度に適用される利率表は以下の通りです。
貸付期間 | 基準利率 | 特別利率① | 特別利率② | 特別利率③ |
5年以内 | 1.85 | 1.45 | 1.2 | 0.95 |
5年超6年以内 | 1.95 | 1.55 | 1.3 | 1.05 |
6年超7年以内 | 1.95 | 1.55 | 1.3 | 1.05 |
7年超8年以内 | 2.05 | 1.65 | 1.4 | 1.15 |
8年超9年以内 | 2.05 | 1.65 | 1.4 | 1.15 |
9年超10年以内 | 2.15 | 1.75 | 1.5 | 1.25 |
10年超11年以内 | 2.25 | 1.85 | 1.6 | 1.35 |
11年超12年以内 | 2.35 | 1.95 | 1.7 | 1.45 |
12年超13年以内 | 2.35 | 1.95 | 1.7 | 1.45 |
13年超14年以内 | 2.45 | 2.05 | 1.8 | 1.55 |
14年超15年以内 | 2.55 | 2.15 | 1.9 | 1.65 |
15年超16年以内 | 2.65 | 2.25 | 2 | 1.75 |
16年超17年以内 | 2.65 | 2.25 | 2 | 1.75 |
17年超18年以内 | 2.75 | 2.35 | 2.1 | 1.85 |
18年超19年以内 | 2.85 | 2.45 | 2.2 | 1.95 |
19年超20年以内 | 2.85 | 2.45 | 2.2 | 1.95 |
会社設立後、経済情勢の変化や自然災害などによって、やむを得ず廃業を迫られるケースがあります。事業者にとって資金は生命線です。比較的低い利率で融資を受けられるため、本制度は再度事業を起こしたい事業者にとって強い味方となるでしょう。
一方で、融資を受けるには審査に通る必要があるため、適切な事業計画書などの作成がポイントです。
参考:再挑戦支援金(再チャレンジ支援融資):日本政策金融公庫
新規開業・スタートアップ支援資金(再挑戦支援関連)との違い
新規開業・スタートアップ支援資金とは、廃業歴などがあり創業に再チャレンジする方を支援するための制度です。再挑戦支援金とは融資限度額などが異なっているため、どちらを適用すべきかは、日本政策金融公庫の担当の方と相談したうえで決定します。
本制度の概要は以下の表にまとめました。
対象者 | 新規事業の開始or事業開始から約7年以内で、以下をすべて満たす方
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使途 |
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限度額 | 7,200万円 ※うち、運転資金として4,800万円 |
返済期間 |
※いずれも据置期間5年以内 |
年利率 |
【A】
【B】
【C】 起業支援金・移住支援金によって新規事業を開始する方 【A・B・C】 新規性のある技術などと認められる方 |
担保 | 要相談 |
担保の有無や返済期間などに応じて、異なる利率が適用されます。日本政策金融公庫に問い合わせたところ、原則として再挑戦支援金と融資の基準は同じであるとの回答をもらいました。
参考:新規開業・スタートアップ支援資金(再挑戦支援関連):日本政策金融公庫
関連記事:スタートアップ企業に税理士は必要?税理士の探し方とタイミング、費用やメリットを徹底解説!
信用保証協会の再挑戦支援保証との違い
信用保証協会の再挑戦支援保証とは、万が一借入金を返済できなくなった場合、信用保証協会に代わりに弁済してもらえる制度を示します。一般的な融資とは異なり、信用保証協会が間に入るのが特徴で、将来的に弁済してもらった分を返済します。
金融機関側のリスクを下げられるため、融資を受けやすくなるのがメリットです。一例として、以下で横浜市の「創業おうえん資金(再挑戦)」を紹介します。
対象者 |
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使途 |
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融資額 | 3,500万円以内 |
利率 | 固定金利or変動金利から選択 【固定金利】
【変動金利】 短期プライムレート+0.7%以内 |
期間 |
(据置期間12ヵ月以内を含む) |
担保 | 原則不要 |
保証率 |
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必要書類 |
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条件を満たす場合、取り扱いがある金融機関で手続きをします。金融機関の審査後、横浜市信用保証協会による保証審査を受ける流れです。審査に通ると、取り扱いのある金融機関から融資を受けられます。
信用保証協会の審査も必要なため、通常の融資に比べ、時間がかかりやすい点は知っておく必要があります。信用保証協会によって対象者や利率などが異なるため、開業場所を管轄する信用保証協会に問い合わせるのがポイントです。
再挑戦支援金に関するよくある質問
再挑戦支援資金に関するよくある質問をまとめました。ここから詳しく見ていきましょう。
審査基準はある?
公表はされていません。
一度廃業した方を対象とするのが特徴のため、一般的な融資と比べて審査に通りやすいとは言い切れません。過度な期待をせず、申請するときは他の資金調達の方法と組み合わせるのが望ましいです。
自己破産したあとに申請できる?
できるものの、審査に通る確率を上げるには、免責を受けているのが望ましいです。免責とは、裁判所の許可により、借金の返済義務がなくなることを示します。
ギャンブルや浪費などによる借金や、自己破産手続きでの不誠実な言動に該当すると、免責を受けられないケースがあると知っておく必要があります。免責に関する相談は、弁護士へ依頼するとよいでしょう。
関連記事:自己破産後の会社設立の方法とは?基本知識や注意点を徹底解説
手続きを代行してもらうには?
税理士に一任できます。書類作成や申請手続きなどの代行サービスを利用すると、事業のためにより多くの時間を費やせるのがメリットです。
費用や実績などのほか、口コミや評判などを参考にしたうえで、依頼する税理士を選ぶとよいでしょう。
関連記事:税理士の納税代行とは?その他申告業務も依頼できる?
再挑戦支援金の手続き・申請代行に関する相談は税理士へ
ここまで、再挑戦支援資金の条件や融資限度額、他の再挑戦支援関連制度との違いなどについて解説しました。本制度を申請すると、比較的低い利率で資金を得られるため、再挑戦するうえでのリスクを下げられると言えます。
一方で、審査に通る必要があるため、事業者は書類作成などの準備をする必要があります。
書類によって審査の通過率が変わるケースもあるため、税理士などの専門家に相談できると理想的です。
国から認定支援機関として認められている小谷野税理士法人は、再挑戦支援金などの申請サポートの実績が豊富にあります。まずはお気軽に無料相談をご利用ください。