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自営業におすすめの副業は?確定申告や社会保険・雇用保険も解説

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自営業におすすめの副業は?確定申告や社会保険・雇用保険も解説

自営業者が副業を選ぶなら、単に収入を増やすだけでなく、本業との相乗効果を狙いましょう。この記事では、自営業者におすすめな副業を紹介します。副業選びのポイントは「本業との兼ね合い」と「低リスク」の2点です。また、副業を確定申告するときの注意点や、副業先での社会保険・雇用保険についても解説します。

副業選びのポイントと、自営業者におすすめの副業5選

自営業の方が副業を選ぶ際は、「本業との兼ね合いはどうか」「低リスクか」の2点を考慮しましょう。具体的には、以下のポイントに該当する副業がおすすめです。

本業との兼ね合い

・本業との相乗効果がある

・本業と両立できる(時間の柔軟性など)

・本業に取り組む体力を残せる

低リスク

・初期費用が少ない

・在庫を抱えない

・収入が安定している

これらを踏まえて、自営業の方におすすめしたい副業を5つ紹介します。

本業の知識を活かせる「オンライン講師」

オンライン講師は、インターネット上で授業を行う仕事です。対面授業に比べて場所や時間の制約が少ないため、自営業の副業に向いています。また、本業の知識を活かせる授業を行えば自分の名前やビジネスを広める手段にもなり、本業との相乗効果も期待できます。

例えば本業がビジネスコンサルタントなら、起業家向けにビジネスプランの作成方法を教えるのもいいでしょう。本業がデザイナーなら、PhotoshopやIllustratorの使い方を教えられます。

単価の相場

内容ごとに相場が異なる

例:

・子供向け家庭教師:時給1,000〜3,000円

・大人向け英会話:時給1,000〜5,000円

・専門的な内容:時給6,000円〜

始め方

・オンラインスクールのマッチングサイトに登録する

・オンライン講師の求人に応募する

・自分で集客してZoomなどで開催する

メリット

・時間と場所の制約が少ない

・録画授業を作成しておけば、同じ講座を多数の受講者に提供でき効率が良い

・教室や施設の準備が不要で、初期費用が少ない

・本業との相乗効果が期待できる

デメリット

・集客が難しい

・オンラインツールの使い方や動画編集に慣れる必要がある

・コミュニケーション能力が求められる

本業との相乗効果が期待できる「アフィリエイト」

アフィリエイトとは、自分のブログやSNSを使って他の企業の商品を紹介する仕事です。ブログなどの読者が紹介リンクを通じて商品を購入すると、報酬が得られます。自分のペースで記事が書けるため、自営業の副業に向いています。

また、本業に関するサービスを紹介することで、本業の集客やブランディングに相乗効果が期待できます。例えば飲食店を経営している場合、ブログで料理やキッチンアイテムを紹介すれば、読者が店にもアイテムにも興味を持つでしょう。

単価の相場

1件数百~数万円

始め方

ブログなどを開設しアフィリエイトサービスに登録する

メリット

・初期費用が少なく、未経験でも始めやすい

・自分のペースで記事を作れるので時間の制約が少ない

・一度書いた記事は残るため、商品の購入が続けば継続的に収入を得られる

・本業との相乗効果が期待できる

デメリット

・始めてすぐは読者の集客が難しい

・継続的に記事を投稿・更新する必要がある

・売上は自分でコントロールできないので収入が安定しない

アフィリエイトの確定申告はいくらから?申告のやり方とともに解説

時間や場所にとらわれず本業への影響が少ない「クラウドソーシング」

クラウドソーシングとは、インターネット上で業務を受注しリモートで仕事を行うサービスです。様々な仕事が受注できますが、特に多いのはライティング・デザイン・プログラミングなどです。

時間単価制、もしくは固定単価制で報酬が貰えます。特に固定単価制は時間の制約が少ないため、自営業の副業に向いています。

単価の相場

案件ごとに相場が異なる

固定単価の例:

・アンケート:5〜3,000円

・ライティング:1文字0.5〜3円

・データ入力:1件数十〜数百円

・動画編集:1件5,000〜1万円

・デザイン:1件1万〜20万円

・プログラミング:1件数万〜数十万円

・コンサルタント:1件5,000〜3万円

始め方

クラウドソーシングのプラットフォームに登録し、仕事を探す

メリット

・時間や場所の制約が少ない

・初期費用が少ない

・仕事量を自分で調節できる

・様々な案件に挑戦できるのでスキルの幅が広がる

・専門分野があれば高報酬が期待できる

デメリット

・納期が厳しいと本業が疎かになるおそれがある

・専門分野がない場合は、低単価の案件を多くこなさないと稼げない

・詐欺案件が紛れていることがある

趣味と収益の一石二鳥「ハンドメイド商品のオンライン販売」

ハンドメイド商品のオンライン販売は自分のペースでできるため、自営業の副業に向いています。本業の繁忙期や閑散期に合わせて作業量を調整できることや、自分の趣味を収益化できることが魅力です。

単価の相場

販売した商品の10〜50%が利益の相場

始め方

ハンドメイド専門のプラットフォームに登録し、出品する

メリット

・在宅でできる

・店舗を持たないので、材料費とシステム利用料だけで始められる

・注文後に制作すれば、在庫リスクを減らせる

・趣味を兼ねると、リフレッシュにもなる

デメリット

・商品の制作に時間が掛かる

・売上が安定しない

・集客が難しい

すぐに確実な収入が得られる「近所でアルバイト」

手っ取り早く安定した収入を得たい方は、アルバイトを始めるのも一つの手です。特に本業が不安定な時期や、突発的に収入が必要な場合に向いています。

ただし時間の制約や体力的な負担があるため、本業とのバランスや体調管理に注意しましょう。

単価の相場

東京都の最低賃金:1時間1,163円(2024年10月〜)

始め方

求人サイトやフリーペーパーなどでバイトの募集を探して応募

メリット

・初期費用がほぼなく、確実に報酬が得られる

・特別なスキルがなくてもすぐに始められる

・本業以外の人脈が広がりやすい

・運動不足の解消になる

デメリット

・長期的なスキルアップに繋がりにくい

・移動時間がかかる

・体力を消耗する

なお、アルバイトの稼ぎは「給与所得」に当たるため、本業の「事業所得」が赤字のときに損益通算が利用できます。本業が赤字になりそうな方は、アルバイトを検討してみましょう。

参考:損益通算|国税庁

自営業者が副業したときの確定申告の注意点

個人事業主の確定申告のイメージ

自営業者は、副業で得た収入も確定申告する必要があります。

所得の種類ごと申告する

副業で得た所得は、仕事内容や契約形態によって「所得の種類」が異なります。一般的な区分は以下の通りです。

仕事の内容

所得の種類

所得の計算

青色申告

・自営業の仕事

・業務委託契約に基づく定期的な仕事

・継続的なアフィリエイト収入

事業所得

所得金額

= 収入金額 – 経費 – 青色申告特別控除

できる

・業務委託契約に基づく単発の仕事

・少額なアフィリエイト収入

雑所得

所得金額

= 収入金額 – 経費

できない

雇用契約に基づくアルバイトやパート

給与所得

所得金額

= 収入金額 – 給与所得控除

できない

合計

課税所得

= 所得金額の合計 – 所得控除

参考:所得の区分のあらまし|国税庁

参考:給与所得控除|国税庁

参考:青色申告制度|国税庁

給与所得がある場合、年末調整を受けていても申告する

副業でアルバイトやパートをしている方は注意が必要です。事業所得がある自営業者は「年末調整済みの給与所得」であっても確定申告が必要です。

給与所得が年末調整済みか年末調整済みではないかによって、確定申告時にe-tax上で入力する場所が異なります。下記の国税庁のサイトの「見分け方」を見てからe-taxで入力しましょう。

参考:年末調整済みと年末調整済みでない源泉徴収票の見分け方|国税庁

自営業の帳簿・支払調書・源泉徴収票などを見て確定申告書を作る

本業で得た所得も副業で得た所得も、漏れなく申告しましょう。事業所得・雑所得の場合は支払調書を、給与所得の場合は源泉徴収票を参考に確定申告します。詳しいやり方は下記の記事をご確認ください。

【税理士監修】確定申告のやり方ガイド!いつからいつまでの収入?郵送のケースや必要書類・マイナンバーカードについて
個人事業主の青色申告とは?いくらから必要?メリット・デメリットや帳簿の書き方などについて解説!
【税理士監修】支払調書と源泉徴収票|その違いと使い方を徹底解説!
【個人事業主】バイト先で源泉徴収票が出ない場合は確定申告はどうなる? 

自営業でも副業先で社会保険や雇用保険に入れる?

副業でパートやアルバイトをしており給与所得がある場合、条件次第で副業先の社会保険に入れます。副業の収入が事業所得や雑所得だと社会保険に入れません。

副業で年106万円以上稼ぐと社会保険に入れる

社会保険に加入するには、残業代を含まない所定内賃金が月8.8万円以上(年105.6万円〜)であるなどの条件があります。詳しい加入条件は下記の記事をご確認ください。

社会保険とは?種類や加入条件、負担割合などを解説 

同じ総所得の場合、国民健康保険よりも社会保険の方が保険料を節約できます。

社会保険(健康保険・厚生年金)に加入すると、国民健康保険料と国民年金は支払わず、社会保険料を支払います。社会保険料は給与所得のみに基づいて決まるので、総所得額に基づく国民健康保険料と比べると保険料が安くなります。

渋谷区に在住しながら個人事業を営む35歳(独身)の保険料を比べてみましょう。

前年の総所得

140万円

250万円

250万円

250万円

前年の事業所得

140万円

250万円

150万円

140万円

前年の給与所得

0円

0円

100万円

110万円

年間社会保険料

(国民年金

+ 国民健康保険)

20万3,760円

+ 15万3,123円

= 約36万円

20万3,760円

+ 25万8,613円

= 約46万円

0円

年間社会保険料

(厚生年金

+ 健康保険)

※協会けんぽ

0円

96,624円

+ 52,694円

= 約15万円

比べてみると、1年間の総所得が250万円だとしても、社会保険に入っていた方が年間約31万円も保険料を節約できます。社会保険料控除は減りますが、それでも手取りは増える計算です。

アルバイトの収入が年106万円近くある人は、社会保険に入って保険料を節約するパターンも検討してみましょう。自治体や家族構成によっても異なるため、税理士などの専門家と事前にシミュレーションすることをおすすめします。

なお、支払う厚生年金保険料が少ない場合、将来貰える年金額も少なくなります。老後に備えるために、浮いたお金は無駄遣いせず自分自身で運用しましょう。

参考:国民年金の保険料はいくらですか(令和6年度)|日本年金機構

参考:保険料試算 | 国民健康保険料 | 渋谷区ポータル

参考:令和6年3月分~適用 ・厚生年金保険料率(東京都)|全国健康保険協会

副業で週に20時間以上働くと雇用保険に入れる

雇用保険は、以下2点の条件を満たすと加入できます。

  1. 週の所定労働時間が20時間以上
  2. 31日以上働く予定

参考:雇用保険制度 Q&A~事業主の皆様へ|厚生労働省

雇用保険に入る主なメリットは給付金です。出産・怪我・病気などにより副業でも自営業でも働けなくなった際、育児休業給付金や失業等給付金が貰える場合があります。

ただし、アルバイトを辞めても自営業を続けている場合などは給付金が貰えません。給付金を貰う条件の詳細は、下記の厚生労働省のサイトを確認しましょう。

参考:Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)|厚生労働省

自営業が副業したときの税務は税理士にご相談ください

自営業だけのときと比べると、副業を始めた後の税務は複雑です。本業にも副業にも専念したい方は、ぜひ税理士にご相談ください。

慣れていないとミスしてしまいがちな税務も、税理士は正確に処理します。間違った申告によるペナルティを避け、仕事に専念できる環境を整えましょう。

自営業の副業についてのお困りごとやご相談は、ぜひ「小谷野税理士法人」までお気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者
池田 大吾小谷野税理士法人
カルフォルニア大学アーバイン校卒業、大手生命保険会社勤務を経て2007年小谷野税理士法人に入社。
会計、税務、経理実務の支援業務から各種補助金の相談・申請業務、企業及び個人のリスクマネジメントのコンサルタント業務を行う。
銀行はじめ多くの金融機関、会計・税務・財務業界に多くの人脈を持ち、企業財務のマルチアドバイザーとして活躍。
税理士「今野 靖丈」

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