一般取引資料せんについて
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はじめに
法人及び個人の事業者の方々については、税務署から「売上、仕入、費用及びリベート等に関する資料」の提出をお願いされることがあります。
この資料のことを「一般取引資料せん」(以下「資料せん」という)と言います。
1. 資料せんとは
資料せんとは、国税局又は税務署から法人及び個人の事業者の方々に依頼をし、売上や仕入、外注費や地代家賃等の一定の金額以上の取引があった場合その相手先について住所や振込口座・取引金額等を所定の用紙に記載して提出するものです。
2.資料せんの作成目的
税務署が、適正・公平な課税の実現のために、情報収集の一環として行っています。
各事業者から集まった膨大な情報を収集・分析し、その結果をもとに、行政指導をしたり、税務調査をしたりすることとなります。
3.資料せんの提出範囲
・売上 ・仕入れ
・外注費 ・仲介手数料
・接待交際費 ・広告宣伝費
・支払リベート ・建築工事費 等
4.資料せんの記載方法
該当する取引について、取引先の住所氏名・取引年月日・取引金額・決済方法・取引銀行・品名等の取引の詳細情報を記載していきます。
売上の資料せんなど得意先の取引銀行など不明な事項については空欄にしておいても問題ありません。
5.資料せんの提出方法
①書面での提出
税務署から届く封書の中には一取引先について
一枚ずつ記入する用紙(A5サイズ)が同封されており、その用紙に必要事項を記載し提出します。
②光ディスク等(CD・DVD)による提出
・提出することのできる光ディスク等の規格
・取引先の住所、氏名、電話番号、取引内容等を表計算(Excel等)により、取引先ごとに1行1レコードで作成します。
・光ディスク等のラベルには、①提出者名 ②提出者住所 ③整理番号 ④提出件数 ⑤提出年月日を記載します。
・提出する光ディスク等には、取引先の情報など重要なデータが含まれていますので、データへの暗号化処理(自己復号型暗号化方式)をして提出します。
※詳しい入力方法は国税庁のHPに記載されています。
おわりに
税務署からの文書には、【この依頼は、皆様のご理解とご協力により任意の提出をお願いするものです。】とあります。
あくまで「任意の提出」と書かれていることから、強制力のあるものではありません。
また、取引先に税務調査が入るということもありませんし、税務署が取引先に情報の収集元を伝えることもありません。
しかしこのような情報収集によって適正・公平な課税が実現されるのであれば進んで協力したいものです。
(担当:吉原)