先日大阪出張の際、アポとアポの間の数時間が思いがけず空いてしまったので、その時間を利用して、ここ数年の間、いつか行こうと思っていた司馬遼太郎記念館に行ってきました。
「竜馬がゆく」、「坂の上の雲」、「世に棲む日々」などを著した大歴史小説家の自宅跡と隣接する蔵書や記念品を展示した建物からなる施設。近鉄奈良線八戸ノ里駅を降りて10分ほど歩いた住宅街の中にありました。
直筆の表札が掲げられている入口から、木々の茂る庭を抜けていくと、亡くなる直前までそこで執筆されていたという書斎が、ガラス窓越しに覗けるようになっています。そこは、まるで今でも使われているかのように清潔に保たれていて、執筆作業中の司馬氏の姿が容易に想像できるような気になり、そこを見ることができただけでも訪れた甲斐があったと思いました。
さらに庭の奥を進むと、安藤忠雄氏設計の記念館にたどり着きます。そこでは、直筆原稿や愛用のペン、メガネ、蔵書などが展示されていて、ファンにとっては萌えること間違いありません。
自分へのお土産に、赤い革のオリジナルブックカバーと、「日本人への遺言」と題した対談集と「二一世紀に生きる君たちへ」の対訳版の2冊を買い、帰りの新幹線での楽しみにすることにしました。
「日本人への遺言」は、経済学者や政治家、宮崎駿氏や大前研一氏らとの対談をまとめたものですが、その中で、ロナルド・トビ氏というアメリカ人の日本と朝鮮の文化史の大家との対談が特に印象的でした。
その対談の締めくくりは、対談集のタイトルの通りのまさに「遺言」のような内容で、次のようなことを日本の若い人に薦めたいと言っています。
「一番近い隣人ですから、若い人もぜひ韓国人のいい友達を持ってほしい。そうすれば、たとえお椀の持ち方の違い一つとっても、驚きとして、文化としてわかってくるようになりますから。」
ちょうど今週末、韓国ソウル税務士会サッカー部と東京税理士会サッカー部の年に一度の親善試合「日韓戦」が、味の素スタジアムにて行われます。私もover40チームでGKとして出場させてもらう予定です。試合の結果もさることながら、サッカーを通じて、よき友人を増やせればいいなと、改めて想いました。週末まで、ワクワクドキドキの数日間を楽しみたいと想います!