先日のサッカーの試合の後。負け試合で守備に奔走し疲れ果てたチームメイトから「もっと将棋のようにプレーすべき」と嘆きのひとこと。それを聞いて、以前にもフットサルのチームメイトが同じことをいっていたのを思い出しました。試しに「将棋」と「サッカー」というワードでグーグル検索してみるとこんな漫画が。
内容は、14歳でプロ棋士になった天才将棋少年が、貧乏弱小の地元プロサッカーチームにスカウトされ、将棋脳を駆使してGKとして活躍することでチームが強化されていくというストーリー。荒唐無稽で現実味の乏しい設定ながら、将棋とサッカーの両方を愛好する者にとってはなんとも興味深い。早速近所の本屋で1巻と2巻を見つけて読み始めたところです。
この漫画、将棋面の監修は、野月浩貴七段という現役のプロ棋士が行っています。この方は、FCバルセロナのソシオかつコンサドーレ札幌のサポで年間300~500試合を観戦しているそうです!プロ棋士の間でも流行した「横歩取り△8五飛」戦法というのは、当時活躍していたイングランド代表のベッカムのピンポイントクロスにヒントを得て開発したものとか。インタビューの中で、ザックジャパンのサッカーを「角換わり腰掛け銀」という将棋の戦法になぞらえて次のように表現しています。
「守備は守備でしっかりしているけれど、いろんな種類の駒を効率よく使ってうまく攻めていく。バラエティーに富んだ駒たちが、個々のプレーをするのではなく、一つの目的を持ってゴールに向かう。コンビネーションを駆使して、相手の一点を崩しにかかる。」
将棋もサッカーも斯くありたし。仕事にも通ずるイメージですね。
そのためには、コミュニケーションをとって試合や練習の振り返り、将棋でいう感想戦をしっかり行うことも必要ですね。プロ棋士は必ず感想戦に時間を費やします。
この漫画の1巻で、バラバラだったチームが、ある課題を克服するために選手間で自然に意見交換を始める光景をみて、「こういう瞬間があるからサッカーはやめられない」とチームの監督が笑顔でつぶやくシーンが印象的でした。4巻まで出ているので、こっそりと続きも読んでみようと思います。
おわり