今年のプロ野球は、マー君の開幕18連勝もあり、東北楽天イーグルスに、球団創設9年目にして初優勝の可能性が出ていて盛り上がっていますね。私は性分的に、かつて弱かったチームが努力を重ねて、強いチームに成長してしまうという「がんばれベアーズ」や「キャプテン」的なストーリーが大好きなので、楽天イーグルスには是非このまま勝ちきってほしいと思います。
先日書店で見かけて、思わず購入した本のタイトルは「4522敗の記憶」。この数字は現横浜DeNAベイスターズが、セントラルリーグが発足した1950年から2012年までに積み重ねた負け試合の数です。セパ12球団中、最多だそうです。最近すっかり、野球の試合を見なくなりましたが、横浜がたまに勝つと何となく嬉しく感じるのは今でも変わりません。親の影響で気付いたときには大洋ホエールズ(現ベイスターズ)のファンでした。
子供の頃から、数十年、ほとんど毎年Bクラスで弱小チームだった横浜が、1998年のシーズンには神がかり的な逆転勝利を重ね、1960年以来38年ぶりのリーグ優勝、日本一となったことがありました。あの年は、働き始めて2年目で、連日残業をしても業務に追われる日々の中、ベイスターズが勝つことが楽しみで、ネットのライブ中継で試合の行方を毎夜チェックしたものでした。
98年の優勝を含む、1997年から2001年の5シーズンは、連続でAクラスだったものの、2002年に最下位となってから12年間で9度、2008年からは5年連続で最下位という弱小チームに戻ってしまっています。今年は中畑監督2年目で、最下位はなんとか免れるかもしれませんが。なんで、こんなに弱くなってしまったのか。
その経緯が、この本に描かれています。
権藤監督から森監督へのトップ交代人事。
選手を大人として尊重する自由放任主義から、徹底的かつ緻密な超管理主義への転換。
もともとは一部の選手から、優勝後の権藤監督の采配に対して、より緻密さを求めることでキャプテン駒田と監督との確執が生まれ、これに応える形で常勝西武を率いた管理野球の権化の森監督を招聘したはずなのに、これがさらなるチームの混乱を招き、キャッチャー谷繁の中日移籍以降、長期低迷が続いているという現状。