最近ある人から「リーンスタートアップ」という経営手法を教えてもらいました。
アメリカのシリコンバレーのIT企業で実践されているイノベーション手法とのこと。
英語で「無駄がない」という意味の「リーン(lean)」と、「起業」を意味する「スタートアップ」を組み合わせた名称だそうです。
難しいことはおいといて、要するに、従来世の中に存在しない新規事業を始める際に、
「お金をあまりかけず、少人数で、まずは最小限の機能や品質の商品やサービスを作ってみて、その反応を見てから改良を重ねる」ことにより、「ニーズの高い商品・サービスを短期に低予算で仕上げていく考え方や仕組み」ということらしいです。
さらに要約すると「小さく生んで大きく育てる」ってことでしょうか。
まず生み出して、世に問うてみて、反響を確認して、改良を重ねる。考え方の本質的な部分は昔からあるような気がしますが、これに最近のIT環境の要素が加わり、反響のデータ化や測定がし易くなっているということかもしれません。
環境もすぐ変わり、既存のものはすぐ陳腐化し、明日どうなるか、何が化けるか、見通しの定かでない今日では、必然的にこのような取り組み方にならざるを得ないのかもしれませんね。いわば、計画的に失敗を重ねるというスタンス。
一方で、減点主義や失敗をよしとしない文化では、新しいものは生み出せないですよね。やっぱり。
しかし、「起業家」(幻冬舎)という本の次の一節などを読むと、現実にイノベーションを起こすには、長い年月の間「孤独、憂鬱、怒り」に悩む日々に耐え続け、「それを上回る希望」を見失わずに信じ続け、傍目からは「熱狂」に映るような努力を注ぐような人が、一人でもいないといけないんだろうなと、改めて感じもした次第です。
「世の中にないものは言葉でいっても伝わらないものです。結果でみせるしかない」