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2010年03月03日 / 投稿者:Hasegawa 国民的人気主婦の生みの親のはなし

さる日曜日、その日の思いつきで自宅からほど近い桜新町にある小さな美術館に家族を連れていきました。その美術館は長谷川町子美術館という名前で、国民的アニメ「サザエさん」の原作者とそのお姉さんが創立した美術館です。

サザエさん関連の展示品が多いかと思いきや、さにあらず。

日本画や油絵など本格的な絵画が展示されていました。マチ子さんや姉のマリ子さんが個人的に蒐集したものだそうです。因みに、NHKの連続テレビ小説に、このマリ子さんをモデルとした「マー姉ちゃん」があります(昭和54年4月~9月)。漫画家ファミリーが舞台という意味では、この春から放送予定の「げげげの女房」の元祖ですね。

マチ子さんは、お父さんを13歳頃に亡くされてます。

マチ子さんのお母さんは、夫の死をきっかけに福岡から東京に居を移し、3人の娘さんを育て上げたそうです。4姉妹のうち二女を幼くして亡くした経験から、「健康がなにより」という方針のもと娘たちの才能を伸ばすことにも熱心だったようです。プロ漫画家への道を開いた田河水泡(「のらくろ」原作者)への弟子入りは、お母さんが、マチ子さんのつぶやきを聞きもらさず、段取りをしてくれたことにより実現したのだそうです。

母は夫を亡くして戦中戦後の時代をくぐり抜け3人の娘を育て上げ、娘は父を幼くして亡くしながら、自ら好きなことを職業とし、国民的な作品を遺した。

なにげなく訪れた小さな美術館で、館内を走り回る長女とベビーカーで眠っている二女とサザエさんと同じ誕生日の奥さんを眺めながら、なにやら思うところある休日の午後のひと時でした。

なお、私との姻戚関係は多分ありません。



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