今年は司馬遼太郎生誕100周年ということで、NHKで「生誕100年 司馬作品を未来へ」というテーマのシンポジウムの様子が放送されているのを観ました。そこでお薦め作品として挙げられていた「幕末」という小説を読んでいます。幕末期の十二の暗殺事件をテーマにした連作歴史小説です。1話読むごとに各事件の暗殺者やその被害者たちに、親近感や切ない気持ちが湧いてきます。
「歴史学者という病」という本によると、実証を重んじる一部の歴史学者たちは、司馬遼太郎をバカにするのだそうですが、小説という入りやすい入口を多くの人に提供したことで、“歴史学業界”や“歴史好きマーケット”に多大な貢献をしていて、批判している歴史学者も実は間接的に恩恵を受けているかもしれません。
この本で歴史学のマネタイズケースとして紹介されているのが「コテンラジオ」という歴史系ポッドキャストです。“世界史を中心とした人文知の価値を伝え、人類にメタ認知のきっかけを提供する”のを理念としているインターネットラジオ番組です。以前に友達にも教えてもらっていて、これは子供にも面白くて役に立つから教えてあげようと思いつつ、いくつか聴いてみたところ、歴史が人間の営みを扱うが故、R指定な内容も結構あり、思いとどまりました。ご注意ください<(_ _)>